見出し画像

【CoCシナリオ】終わらない冬山の春

「終わらない冬山の春」
原案:ガラウス=ルノヴィア
シナリオ作成:逢魔時 夕

システム:クトゥルフ神話TRPG、ポルナ=パルヴァド神話TRPG
プレイ時間目安:不明
形式:シティシナリオ
時代:現代
推奨人数:3人以上(HOが三つあるため)
推奨職業:無し。
推奨技能:<目星>、<跳躍>、<登攀>、戦闘技能(必須)
あった方がいい技能:<気象学>、<古代ヘブライ語>、<コンピュータ>、<自然>、<図書館>、交渉系技能
ルール:持ち物の持ち込みに制限はない。

※このシナリオの著作権(財産権)は全て著作者に帰属します。二次配布や改変版の許可のない再配布、自作発言、商用他、金銭的なものが関わる使用などは禁止とさせて頂きます。
※ご質問、ご指摘等は「コメント」にてお願いします。個人的に遊ぶ場合はご自由に。改変等は、配信・リプレイなどで使用後、動画や小説などで公開する場合においてのみ。根幹に関わる過度な内容の改変はお控え頂けると幸いです。よろしくお願いします。
※リプレイ小説や動画など公開される場合は、「本シナリオの作者名」と「作品リンク」をはっきり記載して頂けるようお願い致します。できましたら、何らかの形で報告頂けると嬉しいです。
※シナリオ初制作かつ、かなりオリジナル要素が強い内容になりますので予めご承知おきください。なお、本シナリオが【プロトタイプ】なのはテストプレイを終えていないからです。ちゃんと最後まで遊べることを確認できましたら【正規版】を投稿する予定ですが、いつのことやら。
※この作品はフィクションであり、実在する人物・団体・地名等とは一切関係ありません。どこかで聞いたことがある神話関係の言葉などが見られても、それらは実在するものとは全く一切関係ありません。
※「小説家になろう(逢魔時 夕名義)」、「カクヨム(逢魔時 夕名義)」、「note(逢魔の黄昏名義)」、「pixiv(逢魔時 夕名義)」にて同じシナリオを公開しております。

【推奨事項】
 本シナリオは「狂える神々によるリアル脱出ゲームSHOW」や「光金の欠片に願いを込めて」と世界観を共有するポルナ=パルヴァド神話シリーズに属するクトゥルフ神話TRPGシナリオとなります(結局、クトゥルフなのかポルナ=パルヴァドなのかどっちなんだよ)。
 「光金の欠片に願いを込めて」と同じく舞台は地球で、「光金の欠片に願いを込めて」の中に出てきた一部設定が本シナリオにも関わっていますが、あくまで小ネタレベルのものから派生しているので「光金の欠片に願いを込めて」を遊ばなくても楽しめる筈です。

【本シナリオでの特殊ルール】
 本シナリオでは『新クトゥルフ神話TRPGルールブック』(第七版)の使用を前提としていますが、一部のルールに本シナリオでの特殊ルールを追加しておりますので、こちらを前提に遊んでください。

-----------------------------------------------
1クリティカル(1)
クリティカル(2〜4)
イクストリーム成功(1/5)
ハード成功(1/2)
成功(結果≦能力値)
失敗(結果>能力値)
ファンブル(96くらい? 〜99)
100ファンブル(100)
-----------------------------------------------

【シナリオ概要】

 詳細は後ろに掲載させて頂く【シナリオ年表】を参照してください。
 大雑把にシナリオを解説すると……。

 楽園を追放された原初の人類であるホモ・カドモンが辿り着いた場所であり、アフーム=ザーが召喚されて気候が大きく変動し、その後住処を追われた雪女が移り住み、ヒマラヤ山脈で暮らしていた雪男イエティの一部が海を越えて移住し、ミ=ゴが資源を求めて飛来し、更にはミ=ゴと意識の入れ替えを行ったイスの偉大なる種族が特殊な気候に興味を持って気象研究所を設置するといった数奇な運命を辿ってきた冬告山が舞台となる。
 ポルナ=パルヴァド界から大昔に渡ってきた古代ユウエンの民(幽遠の民)の一人であるヴァルファレンが中世時代に現れ、討伐されたとされる『青龍ファフニール』と呼ばれる存在が信仰する創世神フェルマダの力を有していることを察知し、その亡骸を探し求める道中で『春満石』と呼ばれる石の存在を知る。
 その石を黒田清志という男が持っていることを雑誌で知ったヴァルファレンは彼が毎年必ず登山するという冬告山に拠点を構え、清志を拉致して『春満石』を手渡すように求めるも拒否される。力尽くで奪い、『春満石』から神のエネルギーを取り出すための電池として清志の生命エネルギーを利用し、清志は死亡してしまう。
 冬告山で相次ぐ失踪事件、清志に関する情報提供を求める薫風社の広告、友人である清志の失踪を不審がる雪女の美雪からの依頼、急激な気象の変化を訝しむイスの偉大なる種族の意識を持つミ=ゴである気象研究所・鬼嶋未悟による調査命令――様々な切っ掛けから探索者たちは冬告山の調査を開始し、その果てで探索者達は冬告山の秘密とヴァルファレンの野望を知ることとなる。

 といったものになります。

【シナリオ年表】

創世歴0年 自称『唯一神』のヤルダバオートが原初の人類であるホモ・カドモンを創造する。
創世歴18年 楽園で暮らしていた原初の人類であるホモ・カドモンのアダム・カドモンとハヴァ・カドモンが蛇の甘言に騙されて智慧の実と生命の実を食べてしまう。『偽神』ヤルダバオートは自らの立場が脅かされることを危惧して二人を楽園から追放する。
創世歴30年〜創世歴40年 アダム率いるホモ・カドモンの一族が後に日本列島となる地に辿り着く。着実に数を増やして高度な文明を築いていくが、魔術を生み出した天才がアフーム=ザーを召喚してしまう。その影響で現在も永遠の雪山と呼ばれる冬告山が誕生した。ホモ・カドモン達は生き残るも文明を地下に移さざるを得なくなり現在の冬告山の地下に移住する。その後、アフーム=ザーは地上から去った。
創世歴史80年 『偽神』の作り出した智慧の実と生命の実は紛い物であった。アダム達は死を迎え、その肉は土塊と化し、骨は灰となって崩れ去った。

西暦1300年頃 ヒマラヤ山脈で暮らしていた雪男イエティの一部が海を渡り、冬告山にやってくる。彼らは雪男イエティ内での争いに敗れた者達だった。
西暦1500年頃 迫害を受けてきた雪女の一族が隠れ潜む場所として冬告山に移住し、以後隠れ住むようになる。
西暦1800年頃 資源を求めたミ=ゴ達が飛来する。雪男イエティと良好な関係性を築き、資源を採掘する。
西暦1840年頃 冬告山での採掘が終了(ホモ・カドモンの遺跡や雪女については発見できず)。新たな星に向けて移動を開始するが、その際にミ=ゴの一体とイスの偉大なる種族が意識を交換してしまう。イスの偉大なる種族に憑依されたミ=ゴ(鬼嶋未悟)はその地に残り、春が来ない山を研究するために気象研究所を設立する。
西暦2020年9月 登山家、写真家、ジャーナリスト、考古学者などの肩書きを持つ黒田清志が冬告山で登山をしている最中に雪崩に遭遇。雪女の美雪によって助けられる。以来、美雪と清志は友情を育む。
西暦2024年12月 清志が『春満石』と呼ばれる謎の石を入手。その話が勤め先である薫風社という新聞社・出版社の雑誌に掲載される。
西暦2025年1月 古代ユウエンの民(幽遠の民)であるヴァルファレン=フェロティシズムが冬告山に拠点を置く。
西暦2025年3月 清志が美雪に会うために冬告山に登るが、その道中でヴァルファレン誘拐される。清志の持つ『春満石』を提供するように求められるが拒否し、交渉が決裂。ヴァルファレンに半殺しにされた上に『春満石』が奪われてしまう。その後、『春満石』から求めるエネルギーを抽出するための燃料としてその生命力を奪われて殺害される。
西暦2025年5月 冬告山周辺で失踪事件が相次ぐ。薫風社が清志の情報提供を求める。同じ頃、冬告山の気象の変化に未悟が気づき、直属の部下に調査を命じる。また、美雪も毎年顔を見せていた清志が姿を見せないことに疑問を持つことになる。


【HO1について】

 貴方は冬告山ふゆつぐやまで遭難したことがある。
 その際、山に隠れ潜んでいた雪女の美雪に助けられた。
 その雪女と友人になり、その後も交流をしていた。
 そんなある日、美雪から「頼みたいことがある」という連絡を受け取る。
 探索者は美雪の頼みを聞くために冬告山に向かうことになった。



【HO1限定の導入】
 貴方は友人である雪女の美雪から「頼みたいことがある」と書かれた葉書を受け取り、冬告山に向かうことになりました。
 山小屋に辿り着くと、美雪が貴方のことを出迎え、山小屋の中に案内してくれます。
 お茶とお茶菓子を用意してくれた後、美雪は話を切り出しました。

「私の友人に黒田清志さんっていう人がいるの。山登りが趣味らしくて、この山を登山していた時に雪崩に巻き込まれたところを助けたのが出会だったわ。その後は毎年、この小屋を訪ねてきてくれてかれこれ十年くらい交流があったのだけど……毎年、これくらいの時期に来てくれるのだけど今年はまだこの山小屋に来てないの。毎年欠かさず来ていたから今年だけ来ないとは考えにくいし、もしかしたら何かに巻き込まれているかもしれないと思って……。清志さんを探すのを手伝ってもらえないかしら?」

 美雪に助けられた恩のある貴方は彼女のお願いを聞き入れるでしょう。
 なお、ここで断る場合はセッション終了となります。お疲れ様でした。



【雪女の山小屋について】
 古いロッジに雪女達が改良を加えたもの。
 暖炉が置かれた談話室のような部屋、小さな食堂、風呂やトイレ、洗濯場などの水回りが揃ったエリア、調理室と食堂、二人が寝泊まりできそうなベッドなどが置かれた宿泊部屋が六部屋と広々とした作りになっている。
 山小屋にありそうなものであれば持ち出すこともできるが、現在は美雪の持ち物なので持ち出す際には当然ながら美雪の許可がいる。
 最初は【HO1】のみが知っているが、他の探索者と合流後には他の探索者も山小屋を訪れることができる。
 <目星>などの技能を振っても情報は出てこない。



【雪女の山小屋でできること】
 住人の美雪が探索者に部屋を貸してくれる。また、朝食、昼食、夕食を三食用意してくれる。
 食事はいずれもバランスが考えられた健康的な料理でとても美味しい。食べると1D6の耐久値と正気度を回復できる。
 また、美雪から雪女の技能を教えてもらうことができる。
 技能を一つ習得する際には1D3ポイントの正気度を支払う必要がある。希少な能力だが、美雪は無欲なので金銭的対価は求めてこない。
 探索に美雪を連れて行きたい場合は<説得>などの交渉系技能を振る必要がある。この交渉ではロールプレイで補正値をもらえないが、美雪の信頼度を高めることで補正値をもらうことができる。補正値の最大は+30%で、信頼度は家事手伝いなどで美雪を手伝ったり、積極的に探索を進めたりといった方法で高めることができる。
 この信頼度は隠しパラメータで最大は100ポイントで、【HO1】は20ポイントから、それ以外の探索者は0ポイントからスタートとなる。個々の行動でどの程度、信頼度をプラスするかはKP(GM)が自由に決めることができる。
 以下には美雪に教えてもらえる雪女の技能について掲載する。

-----------------------------------------------
<氷塊槍:10%>地面から氷の棘を無数に生やして攻撃する。ダメージ1D20。
<氷魔剣:10%>ダメージ1D10。氷の剣で敵を切り裂く。
<降雪:10%>技能に成功すると雪を降らせることができる。この技能に成功しても相手にダメージを与えることはない。降り出した雪は1D20ターンの間継続する。
<凍える吐息:10%>ダメージ1D10。極寒の息吹で攻撃する。1D10を振って3以下が出た場合は凍傷が発生し、治療するまでの間1D6のダメージを受ける。
<雪隠れ:30%>戦闘中に<回避>の代わりに振ることができるが、雪が降っていないと使用できない。
<吹雪:5%>敵全体にダメージ1D50。猛烈な吹雪を放つ。1D10を振って7以下が出た場合は凍傷が発生し、治療するまでの間1D6のダメージを受ける。ただし、雪が降っている環境では技能が確定成功し、必中になる。
<禁術・雪女:10%>禁断の術。己の肉体を改変して雪女になる。APPとSIZ以外の全てのステータスと技能は据え置きだが、APPは80以下であれば82に、SIZは60になる。また、性別が女性になる。この術は不可逆で、一度雪女になれば元に戻ることはできない。雪女になった場合、<氷塊槍:40%>、<氷魔剣:70%>、<降雪:60%>、<凍える吐息:90%>、<雪隠れ:95%>、<吹雪:5%>を獲得することができる。
-----------------------------------------------



【NPCデータ 雪女の山小屋編】

-----------------------------------------------
【NPC】雪女の美雪
耐久値HP:20 魔力量MP:80
STR:50
CON:80
SIZ:60
DEX:102
INT:70
APP:82
POW:70
LUX:80
ダメージボーナス:±0

1ラウンドにつき1回行動

技能
<凍える吐息:90%>ダメージ1D10。極寒の息吹で攻撃する。1D10を振って3以下が出た場合は凍傷が発生し、治療するまでの間1D6のダメージを受ける。
<降雪:60%>技能に成功すると雪を降らせることができる。この技能に成功しても相手にダメージを与えることはない。降り出した雪は1D20ターンの間継続する。
<吹雪:5%>敵全体にダメージ1D50。猛烈な吹雪を放つ。1D10を振って7以下が出た場合は凍傷が発生し、治療するまでの間1D6のダメージを受ける。ただし、雪が降っている環境では技能が確定成功し、必中になる。
<氷塊槍:40%>地面から氷の棘を無数に生やして攻撃する。ダメージ1D20。
<氷魔剣:70%>ダメージ1D10。氷の剣で敵を切り裂く。
<雪隠れ:95%>戦闘中に<回避>の代わりに振ることができるが、雪が降っていないと使用できない。
<回避:30%>
<母国語(日本語):95%>
-----------------------------------------------



【美雪から情報提供を受ける】
 探索箇所があまりにも広過ぎるため、美雪からヒントをもらうという選択肢もある。
 技能を振る必要はなく、ロールプレイのみで問題ない。
 例えば「何か捜索するべき場所に心当たりはないか?」と聞くと、「昔、清志さんがクレバスに落ちたことがあって、それが私と清志さんの出会いなのですが……その時、【大氷裂床】の地下に大きな空洞があったのを見たと、清志さんが仰っていました」という話を聞ける。


【HO2について】

 貴方は冬告山にひっそりと存在する気象研究所が秘密裏に出したアルバイトに応募した。
 その後、所長がミ=ゴであることを知ってしまう。
 秘密を知った探索者は所長である鬼嶋未悟の直属の部下にさせられてしまった。
 そんなある日、冬告山の異常気象が観測され、探索者は未悟からその調査を命じられることとなる。

 なお、このHOを取得した場合はミ=ゴと遭遇時の正気度ロールを行うこととなる。



【HO2限定の導入】

『入り給え』

 機械的な音が入り混じるほんの少し不快な、それでいて重厚感のある声が扉の先からした。
 覚悟を決めた探索者が部屋に入ると、そこには突起物がついた渦巻き状の楕円形の頭を持ち、蝙蝠めいた翼を生やしたピンク色の甲殻類のような姿の化け物がいた。

 探索者の上司である気象研究所所長の鬼嶋未悟である。

『このところ山の気温が変化している。永遠の冬山として0℃以下の気温を記録し続けていた冬告山の気温が、だ。この地に観測所を設置して久しいがこのようなことは前例がない。そこで調査をしてきて欲しい』

 この気象研究所の所長がミ=ゴであることを知ってしまった探索者は鬼嶋未悟の直属の部下にさせられてしまっている。未悟に逆らえば命がないことを悟っている探索者は致し方なく未悟の指示に従うこととなった。



【気象研究所について】
 表向きは三階建ての建物に四階建ての宿舎が併設している研究施設。
 しかし、実際には地下に隠された区画が存在している。
 気象研究所の所長の正体を知ってしまった【HO2】は以下の区画の存在も教えられている(というより、【HO2】の導入は地下区画で行われている)。
 以下にはそれぞれの区画について纏める。

【気象研究所1F】
 エントランス、応接室、休憩室、二つの研究室、所長室が存在する区画。

 エントランスはレッドカーペットが敷かれ、シャンデリアが輝いている贅を凝らした作るで絵画なども飾っている。
 技能を振っても得られる情報はない。

 応接室は来客対応ができるようにガラスの机と革張りのソファが置かれており、著名な画家の風景画が飾られている。落ち着いた色の木が使われており、全体的にシックなデザイン。
 技能を振っても得られる情報はない。

 休憩室は仮眠ができるようにベッドが置かれ、ベッドの周りだけカーテンを閉めることができるようになっている。
 また、軽い食事くらいなら作れそうな小さなキッチンが設置されている他、机と四脚の椅子が置かれており、仮眠の他にコーヒーと軽食を数人の仲間と楽しむくらいのことはできる設備が揃っている。
 技能を振っても得られる情報はない。

 二つの研究室はどちらも同じ作りで、気象に関する本が集められた本棚と、雑多な紙の資料が堆く積まれた机、古い型式のデスクトップパソコンが置かれている。
 情報が出る探索箇所は本棚のみで、<目星>か<図書館>に成功すると専門家でなくても理解できる気象に纏わる本を手に入れることができたということで、<気象学>を20%獲得することができる。なお、全ての研究室で本棚に対して技能を振ることが可能であり、他の研究室で技能に成功しても別の研究室であれば技能を振ることができる。その場合、二回目からは成功すると<気象学>を5%獲得することができる。

 所長室と書かれた表札が掲げられている部屋で、他の部屋に比べても大きい。
 黒檀を使った机とふかふかなソファと他の部屋に比べると高級な家具が多いが、そのいずれもあまり使われておらず生活感もない。
 扉から見て左斜め方向にある床にある隠されたボタンを押すことで地下に降りることができる階段が露わになる。

 階段は左側に設置されており、一階から三階を自由に移動することができる。

【気象研究所2F】
 二つの実験室、二つの研究室、図書館が存在する区画。

 二つの実験室はいずれも様々な実験機器が置かれており、<気象学>や<コンピュータ>といった技能に成功すればそれらが全て気象観測などを行う機器であることが分かる。
 他にいくつかのデスクトップパソコンが置かれており、得られた情報をすぐに電子データにして保存できるような環境が構築されている。また、部屋には大量のペンとノートが置かれた机も存在し、電子データで保存すると同時に物理的な媒体でも情報を保存している。
 アルバイトで気象情報をひたすら紙に書き記すという苦行をしていた【HO2】はこの部屋で得られる情報を事前に知っている。

 二つの研究室はどちらも同じ作りで、気象に関する本が集められた本棚と、雑多な紙の資料が堆く積まれた机、古い型式のデスクトップパソコンが置かれている。
 情報が出る探索箇所は本棚のみで、<目星>か<図書館>に成功すると専門家でなくても理解できる気象に纏わる本を手に入れることができたということで、<気象学>を20%獲得することができる。なお、全ての研究室で本棚に対して技能を振ることが可能であり、他の研究室で技能に成功しても別の研究室であれば技能を振ることができる。その場合、二回目からは成功すると<気象学>を5%獲得することができる。

 図書館には主に気象関連の本が置かれているが、天文学、地質学、民話伝承に纏わる資料も置かれてある。
 分野ごとに棚が分かれており、<目星>か<図書館>、該当する分野の技能を振ることができる。成功した場合は該当の分野に関する文献を読んだことで知識が増えたことになり、気象学の棚では<気象学>が、天文学の棚では<天文学>が、地質学の分野では<地質学>が、民話伝承の棚では<伝承(雪女)>、<伝承(イエティ)>の二つと<オカルト>、それから探索者が望む任意の<伝承>を二つジャンルを指定して、それぞれ10%獲得することができる。

【気象研究所3F】
 二つの実験室、二つの研究室、資料室が存在する区画。

 二つの実験室はいずれも様々な実験機器が置かれており、<気象学>や<コンピュータ>といった技能に成功すればそれらが全て気象観測などを行う機器であることが分かる。
 他にいくつかのデスクトップパソコンが置かれており、得られた情報をすぐに電子データにして保存できるような環境が構築されている。また、部屋には大量のペンとノートが置かれた机も存在し、電子データで保存すると同時に物理的な媒体でも情報を保存している。
 アルバイトで気象情報をひたすら紙に書き記すという苦行をしていた【HO2】はこの部屋で得られる情報を事前に知っている。

 二つの研究室はどちらも同じ作りで、気象に関する本が集められた本棚と、雑多な紙の資料が堆く積まれた机、古い型式のデスクトップパソコンが置かれている。
 情報が出る探索箇所は本棚のみで、<目星>か<図書館>に成功すると専門家でなくても理解できる気象に纏わる本を手に入れることができたということで、<気象学>を20%獲得することができる。なお、全ての研究室で本棚に対して技能を振ることが可能であり、他の研究室で技能に成功しても別の研究室であれば技能を振ることができる。その場合、二回目からは成功すると<気象学>を5%獲得することができる。

 資料室には膨大な紙の資料が保存されている。
 いずれも各実験室で得られた気象情報を紙に書き記したものである。
 技能を振っても得られる情報はない。

【気象研究所B1F】
 真の所長室、所長の書斎、詰所が存在する区画。

 真の所長室は黒檀を使った机とふかふかなソファと他の部屋に比べると高級な家具が多く、贅が尽くされている印象を受ける。また、【気象研究所1F】の所長室とは異なりしっかりと使い込まれており、生活臭を感じ取ることができる。
 ここでできることは未悟への報告や会話のみ。シナリオ序盤では未悟は<説得>などの技能を振っても同行してくれないが、シナリオの後半に入ると交渉系技能を使って同行を求めることができる。
 交渉系技能の補正値については、以下の通り。

-----------------------------------------------
シナリオ序盤、チェックポイント未通過……交渉系技能に(-100%)の補正値。

ホモ・カドモンの一族の地下文明を発見……交渉系技能に(+30%)の補正値。

今回の事件の犯人が古代ユウエンの民(幽遠の民)の一人であるヴァルファレンであることを含めた冬告山異常気象事件の真相を究明……交渉系技能に(+70%)の補正値。
-----------------------------------------------

 所長の書斎は無数の本棚が並ぶ部屋になっている。
 <図書館>を振って成功すると、クトゥルフ神話に登場する魔導書を1D3冊入手することができる。
 <目星>を振って成功した場合は、魔晶石を1D10個入手することができる。

-----------------------------------------------
・魔晶石……膨大な魔力を飽和させることで結晶化させたもの。古のものの水晶から満足いく魔力を取り出せなかったマッドな魔術研究者が研究に研究を重ねて生み出した。一つにつき1000ポイントのMPが含まれており、使用者のMPの代用として使うことができる。
-----------------------------------------------

 また、<目星>か<図書館>のいずれかの技能に成功することで『魔術研究ノート』と『誰かの日記』を入手することができる。

-----------------------------------------------
・『魔術研究ノート』
 以下の魔術について書かれている。

<意識の入れ替え・改式>
コスト(探索者側が使う場合):MP20+1D10正気度。必要時間:瞬時。
 イス人の意識の入れ替え能力、魔術の<精神交換>を元に開発された魔術。
 任意の対象一人と意識の交換を行う。この魔術に成功するためにはPOW対抗ロールに成功しなければならない。

<鋭敏な二人・改式>
コスト(探索者側が使う場合):MP10+1D3正気度。必要時間:瞬時。
 記憶力を増大させる<鋭敏な二人>に改良を加えたもの。
 血縁のような物理的に近い存在でなければならないという制約や性的な接触を行う必要があるという条件を撤廃し、更に使いやすいように改良を加えた。
 手を繋いだ相手と自身の記憶力を増大させることができる。ただし、手を繋いでいる間しか効果を発揮せず、手を離すと魔術の効果が消滅する。

<魂の抽出・改式>
コスト(探索者側が使う場合):MP4+1D3正気度。必要時間:瞬時。
 魂を人形や土器に移動することができる<魂の抽出> に改良を加えたもの。
 人形、土器などに魂を移動することができる。また、対象に生物を選択することもできるが、生物の内部に二つの魂が存在が共存できるかは内部にいた魂の意思に依存する。
 生物側の魂が魔術の対象となった魂を受け入れない場合はPOWの対抗ロールが発生し、失敗すると肉体の主導権を奪われて魂が浮上できなくなってしまう。
 <魂の抽出・改式>では、このPOWの対抗ロールが行われる際に術の対象側に(+30%)の補正値を与えた上でロールを行う補助魔術が付与されている。また、POWの対抗ロールに敗北した魂を強制的に体外に放出する魔術効果も付与されている。

<記憶を曇らせる(Immediate version)>
コスト(探索者側が使う場合):MP2+1D3正気度。必要時間:瞬時。
 某狂った魔術師と意識を交換したイス人が開発した【記憶を曇らせる(accelelate版)】に更なる改良を加えたもの。
 「Immediate」と唱えて消したい記憶を思い浮かべると発動できる。
 旧版にあった速度はそのままに、とにかく簡単に破られないように改良を加えた。
 解除方法は術に掛けられた本人以外でも可能。
 対象者は記憶を飛ばされたことに対する達和感を覚えることもあるが、違和感を確信に変えるためにはPOWロールに通算で二回成功する必要がある。
 身体を動かしている最中に記憶を飛ばされることによって生じた違和感や不自然な前後の記憶の繋がりなどが違和感の原因になり得るが、そうした違和感を意識しないように思考を誘導する術が込められており、違和感を確信に変えるためにはまず、その魔術を解かなくてはならないのである。
 解除方法は「アブラカタブラ」と口頭で唱えると同時に右手を前に突き出し、左手を水平に構えた姿勢から、右手を上に、左手を前に突き出す動きを同時に行うこと。
 POWやMPの消費は無い。
 また、この術は自分自身に唱える事も可能である。
-----------------------------------------------

-----------------------------------------------
・『誰かの日記』
 意識の入れ替えが無事に終了した。
 どうやら、彼らは貴重な鉱石を求めてこの地に降り立ったようだ。
 ミ=ゴ達はこの地での採掘を終えて飛び立とうとしていたが、私はこの地に興味がある。

 ミ=ゴ達を上手く言い包めた私はこの地でミ=ゴと協力関係にあったイエティと再契約を結び、この地に気象研究所を建てた。
 この地は四季のある星の中で唯一四季が無い。ずっと雪が降っている万年冬山にどのような秘密が隠されているのか、知識欲に旺盛な我々が答えに辿り着く前に帰還するなどあり得ない選択だ。
 私は必ずや真実に辿り着く。
-----------------------------------------------

 『誰かの日記』を読了後に<クトゥルフ神話>に成功すると、『誰かの日記』の執筆者がイスの偉大なる種族であることが分かる。

 詰所にはイエティ達が交代制で詰めている。
 【HO2】が未悟から任務を受けた後、詰所に向ってロールプレイを行えばイエティ二名を護衛として連れて行くことができる(交渉系技能を振る必要はない)。
 イエティの住処はこの詰所と繋がっていると思われるが、どのような技能を振っても情報は出ない。また、詰所にあるものに<目星>などの技能を振っても特段情報は出ない。

【宿舎棟1F】
 食堂と大浴場、水回りと談話室が存在する区画。

 食堂には十人ほど座れる長机が八つほど置かれている。
 料理の販売は食券式で二つの扉の付近には年季の入って薄汚れた食券販売機が置かれている。
 購入した食券をカウンターまで持って行くことで料理を受け取ることができる。

 食堂の部屋全体に<目星>を振って成功すると、黒い自動販売機が置かれていることに気づくことができる。自動販売機では「爽快飴」と名付けられた飴を購入することが可能。
 値段は2000円で、飴玉は七粒入り。舐めることで一時的狂気と永久的狂気から完全脱却可能という、本当にどんな危険な成分が入っているのか分かったものではない飴玉。効果としては一粒につき1D10の正気度を回復できる。
 自動販売機の内部で飴を作り出しているようで、売り切れという概念は存在しない。

 食堂で食べることができるメニューは以下の通り。
 なお、厨房を使用して自分達で料理をすることはできない。

-----------------------------------------------
・日替わりA定食
 価格は500円。毎日栄養バランスに気を使った品数の多い料理を提供している。
 HPと正気度を1D3+1回復することができる。

・日替わりA定食
 価格は700円。毎日栄養バランスに気を使った品数の多い料理を提供している。
 HPと正気度を1D4+2回復することができる。

・日替わりC定食
 価格は1000円。毎日栄養バランスに気を使った品数の多い料理を提供している。
 HPと正気度を1D6+4回復することができる。
-----------------------------------------------

 大浴場は男湯と女湯に分かれているが、どちらも同じ構造。
 かなりの人数が使用することを想定した広々とした脱衣場と大浴場がセットになっている。
 また、扇風機や体重計、コーヒー牛乳などの自動販売機なども完備されている。なお、サウナは設置されていない。
 自動販売機に<目星>を振って成功すると、自動販売機の下から1D1000円を発見することができる。
 自動販売機ではコーヒー牛乳を購入することができる。
 値段は一本200円で、コーヒー牛乳を飲んだ場合、正気度とHPを1D10ポイント回復することができる。
 入浴する場合、1D20ポイントの正気度を回復することができる。

 談話室は暖炉が置かれ、ゆったりと寛げるソファーがいくつか置かれた部屋になっている。
 技能を振っても特段得られる情報はない。ただし、KPの判断で談話室などで職員と話して噂話という形で情報を開示しても問題はない。

【宿舎棟2F】
 気象研究所で働く研究員、アルバイトなどが寝泊まりをする区画。
 【HO2】の部屋もこの階にある。
 基本的に職員のプライベート空間のため情報は出ないが、【HO2】の部屋に戻ることで 【HO2】が持ち込んでいそうなものをKPに申請することで追加することができる。
 簡単に言えば、【HO2】限定で持ち物を追加することができる部屋。

【宿舎棟3F】
 気象研究所で働く研究員、アルバイトなどが寝泊まりをする区画。
 基本的に職員のプライベート空間のため技能を振っても情報は出ない。



【NPCデータ 気象研究所編】

-----------------------------------------------
【NPC】鬼嶋未悟(イスの偉大なる種族に憑依されたユゴスの科学者、ミ=ゴ)
耐久値HP:10 魔力量MP:13
STR:50
CON:50
SIZ:50
DEX:70
INT:120
POW:65
ダメージボーナス:±0
装甲:無し。しかし、ミ=ゴの身体は地球上の物質ではないので全ての通常の武器は可能な最小限のダメージしか与えない。
正気度喪失:0/1D6。

1ラウンドにつき2回行動
 ミ=ゴは二本の鋏のような鉤爪を使って近接攻撃を行う。

魔術
<萎縮>対象に肉体的損傷を与える。任意のMPとその半分の正気度ポイントを投入でき、対抗POWロールに成功すれば投入したMPと同じ量のダメージを与える。
<破壊>コストは3MP、1正気度ポイント。10m以内の対象を一時的に無力にする。対抗POWロールが必要で、成功すると対象は激しい苦痛、顔や手が腫れ上がり体液が滴り落ち、視力を失う。効果が切れると完全に回復するが、この経験により正気度ロールを行い1/1d6正気度を失う。
<精神を貫く矢>コストは1D4のMP のみで正気度ポイントの消費はない。魔法陣を生じさせ、そこから対象一人を狙って無数の純白の矢を放つ。ダメージ4D6のPOWと正気度2D6の喪失。
<追い風>1ラウンドにつき2のMPを支払う。味方の背後から追い風を吹かせることで追い風が吹いている間のDEXの数値を1.5倍にする。
<意識の入れ替え・改式>コストはMP20、1D10正気度。イス人の意識の入れ替え能力、魔術の<精神交換>を元に開発された魔術。任意の対象一人と意識の交換を行う。この魔術に成功するためにはPOW対抗ロールに成功しなければならない。
<鋭敏な二人・改式>コストはMP10、1D3正気度。記憶力を増大させる<鋭敏な二人>に改良を加えたもの。血縁のような物理的に近い存在でなければならないという制約や性的な接触を行う必要があるという条件を撤廃し、更に使いやすいように改良を加えた。手を繋いだ相手と自身の記憶力を増大させることができる。ただし、手を繋いでいる間しか効果を発揮せず、手を離すと魔術の効果が消滅する。

<魂の抽出・改式>コストはMP4、1D3正気度。魂を人形や土器に移動することができる<魂の抽出> に改良を加えたもの。人形、土器などに魂を移動することができる。また、対象に生物を選択することもできるが、生物の内部に二つの魂が存在が共存できるかは内部にいた魂の意思に依存する。生物側の魂が魔術の対象となった魂を受け入れない場合はPOWの対抗ロールが発生し、失敗すると肉体の主導権を奪われて魂が浮上できなくなってしまう。<魂の抽出・改式>では、このPOWの対抗ロールが行われる際に術の対象側に(+30%)の補正値を与えた上でロールを行う補助魔術が付与されている。また、POWの対抗ロールに敗北した魂を強制的に体外に放出する魔術効果も付与されている。

<記憶を曇らせる(Immediate version)>コストはMP2+1D3正気度。某狂った魔術師と意識を交換したイス人が開発した【記憶を曇らせる(accelelate版)】に更なる改良を加えたもの。旧版にあった速度はそのままに、とにかく簡単に破られないように改良を加えた。解除方法は術に掛けられた本人以外でも可能。対象者は記憶を飛ばされたことに対する達和感を覚えることもあるが、違和感を確信に変えるためにはPOWロールに通算で二回成功する必要がある。身体を動かしている最中に記憶を飛ばされることによって生じた違和感や不自然な前後の記憶の繋がりなどが違和感の原因になり得るが、そうした違和感を意識しないように思考を誘導する術が込められており、違和感を確信に変えるためにはまず、その魔術を解かなくてはならないのである。解除方法は「アブラカタブラ」と口頭で唱えると同時に右手を前に突き出し、左手を水平に構えた姿勢から、右手を上に、左手を前に突き出す動きを同時に行うこと。POWやMPの消費は無い。また、この術は自分自身に唱える事も可能である。

技能
<近接戦闘:45%>ダメージ1D6+DB。
<捕まえる:(mnvr)>ビルドが自分と同じか小さい者を持ち上げる。
<飛翔:(mnvr)>捕まえた対象を高所まで運び、犠牲者の肺を破裂させる。
<落下:(mnvr)>捕まえた対象を高所から落下させる。<跳躍>に成功した場合はダメージ1D4、失敗した場合はダメージ3D6。
<電気銃(拳銃):50%>ダメージ1D10+ダメージ数と同じラウンド間行動不能になる。更に、CONを行い失敗すると1D6ターン意識を失う。ファンブルの場合、攻撃対象は心臓麻痺で死亡する。
<噴霧器(拳銃):50%>この霧に晒されている対象は1ラウンド毎に1D10のダメージを受ける。暖かい服装をしていれば1ポイント、分厚い極寒地用の服装を着ていれば3ポイントのダメージを軽減できる。
<電撃銃(拳銃):50%>ダメージ1D20。強力な電気の塊を発射するカメラに似た武器で攻撃する。
<消滅銃(拳銃):30%>銃に撃たれた対象に関する『それまでの』ありとあらゆる記憶が消え、その対象が手がけた文字、映像、写真などの記憶が認識できなくなる武器を扱う。記録のみが認識できなくなるためで現実世界に存在するものが消える訳ではない。機械などを通すと効果が薄まり、特に文字などは残ってしまう。とあるイス人が意識転移の際に発生した症状を元に開発された。
<外国語(日本語):85%>
-----------------------------------------------

-----------------------------------------------
【NPC】イエティ
耐久値HP:40 魔力量MP:5
STR:120
CON:100
SIZ:90
DEX:50
INT:60
POW:95
ダメージボーナス:+1D6
正気度喪失:0/1D4。

1ラウンドにつき1回行動
技能
<近接戦闘(拳):70%>+<鉄拳制裁:40%>ダメージ1D6だが、<鉄拳乱舞>の成功でダメージが2倍となる。
<近接戦闘(拳):70%>+<鉄拳乱舞:20%>ダメージ1D6だが、<鉄拳乱舞>の成功で×1D6のダメージとなる。
<近接戦闘(蹴り):60%>+<マーシャルアーツ:50%>ダメージ1D8+DBだが、<マーシャルアーツ>成功でキックのダメージが2倍となる。
<近接戦闘(蹴り):60%>+<飛び蹴り:5%>ダメージ1D8+DBだが、<飛び蹴り>成功でキックのダメージが20倍となる。ただし、<飛び蹴り>に失敗した場合は<飛び蹴り>に成功した判定でダメージ計算を行い、その合計分のダメージを受ける。
<猟銃(射撃(R/SG)):30%>ダメージ1D10+3。
<スノウクラッシュ:10%>ダメージ1D30+DB。棍棒で殴る。天候が雪の場合はダメージが2倍になる。
<母国語(日本語):87%>
-----------------------------------------------


【HO3について】

 【HO1】と【HO2】を配られていない全員がこの【HO3】となる。



【HO3限定の導入】
 地方の小さな新聞社として出発し、遂には四大新聞の一角に数えられるほどになった薫風新聞。
 そんな薫風新聞を発行する薫風社は週刊誌の発行にも意欲的で三代目社長が就任してからは、それまで手掛けていた女性週刊誌だけでなく様々なジャンルの雑誌の販売を手がけるようになりました。

 中でも最近注目を集めているのは、週刊薫風と薫風社の名前を冠した情報誌です。
 編集長の方針で「中庸の視点からなるべく透明性を確保し、事実のみを記事を発行する」ことを第一の目標として掲げている週刊薫風は会社の政治的立場が介在しやすいメディアの中では珍しく、その情報の持つ高い信頼性から老若男女を問わず支持を得ている……というのも理由でしょうが、週刊薫風を人気週刊誌に押し上げた最大の理由は登山家、写真家、ジャーナリスト、考古学者など多くの肩書きを持つ黒田清志記者が連載する「戦地の実情」という不定期連載でした。

 普段は遺跡発掘などを目的に各地を飛び回っている清志は、紛争地域に近づくと戦場カメラマンとして写真を撮り、戦場ジャーナリストとして取材をして、「戦地のありのままの姿」を記事にしてきました。
 「平和な日常の裏側に、このような地獄がある」という悲惨な状況を虚飾を交えずに伝える写真と文章には痛々しさもありますが、同時にそんな地獄の如き惨状の中でも「生きよう」とする現地の人々の生き様は、平和な日常を当たり前のように享受する読者に改めて「平和」というものは何なのかを考えさせる機会を作ってきました。

 しかしある日、薫風社は薫風新聞にある記事を載せることになります。
 それは、人気記事の執筆者である黒田清志が行方不明になったというニュースでした。

 薫風社は清志に関する情報提供を求めました。
 簡単な情報提供でも5,000円、黒田清志を発見する、或いは死亡が確認できる遺品を持ち帰った者には4,000,000円の報奨金を支払うもいうものです。
 この破格の報酬に惹かれた探索者達は調査に乗り出すことになります。



【薫風社】
 シナリオの舞台となる麓冬町ろくとうちょうにある全国レベルの新聞社・出版社。
 探索者はまず、週刊薫風の編集部に案内されます。
 ここでは週刊薫風の編集長の海堂嶋原から話を聞くことができます。調査に乗り出すことを伝えると、心良く情報を提供してくれる……が、基本的には薫風新聞にある記事にある程度の情報しかない。
 これ以上の情報を手に入れるためにはテクニックが必要となる。
 交渉系技能を振って成功すれば、ロールプレイのヒントを与えても良いだろう。

Q.「清志が行きそうな場所に心当たりはないか?」
A.「そういえば、毎年この時期には冬告山に行くって言っていたな。なんでも、昔、命の危機を助けてくれた恩人に会いに行っているんだと。……あの山に行った可能性もあるとは考えたが、正直、あの山は過酷過ぎて調査をするのは難しいんだ。警察にも情報は提供したが、流石にあの山での行方不明者の捜索は無理だと言われたよ。仮に彼がいるっていう確たる証拠があってもな。まあ、警察も山登りのプロじゃないし、致し方ない話だろう」

Q.「冬告山についての詳細を知りたい」
※これについては、<コンピュータ>の技能を振って成功しても知ることができます。
A.「まあ、検索して出てくるレベルのことしか分からないが、標高は2,864mでそこそこ高い山だが、季節を問わずに雪が降るという過酷極まりないメチャクチャな気候をしている。あまりの寒さと吹雪の影響で、ヘリも飛行機も近づけない。山頂に簡単に辿り着こうとするなら魔術みたいなものに頼るしかないと思うぜ。まあ、そんなものは御伽話の産物だと俺は思うけどな。それ以上のことは専門外だから分からない。登山誌の編集長に紹介状を書くから彼女から聞いてくれ」

Q.「清志記者に纏わることで、他に何か知っていることはないか?」
A.「またざっくりとした質問だな。あの人は考古学関連の記事も書いている。なんてったって考古学者だからな。一応ウチから出版されている記事には全て目を通しているが、適任ではないな。丁度社内に考古学関連の雑誌の編集長だった人がいる。……まあ、今は我が社の社長なんだけどな。紹介状を書いておくから面会を頼んでみるといいぜ」



【薫風社 一階窓口】
 編集長から話を聞いた後、最初に移動することになる【薫風社 週刊薫風編集部】を出るとここに戻ることになります。
 編集長の紹介状があれば、窓口の受付嬢に伝えて【薫風社 社長室】と【薫風社 山岳誌編集部】に移動することが可能です。



【薫風社 山岳誌編集部】
 入るには編集長・海堂嶋原の紹介状が必要となる。
 探索者が入室すると、編集長の美浜碧子が探索者達を快く迎えてくれる。
 ロールプレイで事情を説明すると、冬告山について教えてくれる。

「冬告山の麓には樹海が広がっていて、【冬告山零合目 迷いの樹海】と呼ばれているわ。かなり特殊な場所でGPSとかも役に立たなくなるから入らないように気をつけるのよ。山は一合目から十合目まで分かれていて、【冬告山一合目 凪の草原】、【冬告山二合目 雪の洗礼】、【冬告山三合目 極寒の氷土】、【冬告山四合目 雪隠れの雪渓】、【冬告山五合目 樹氷の森】、【冬告山六合目 凍える断崖】、【冬告山七合目 震える凍窟】、【冬告山八合目 白の新世界】、【冬告山九合目 白銀色の地獄】、【冬告山十合目 摩訶鉢特摩の頂】なんて小洒落た名前で呼ばれているわ。登頂の記録は残っているものだと五人……【冬告山二合目 雪の洗礼】辺りから雪が降り始めて天候が悪くなるから気をつけないといけないわね。一合目と二合目の間みたいな感じで、中間地点には山小屋があるわ。四合目と五合目の間、六合目と七合目、七合目と八合目の間にはないみたいだけど。この中で、三合目と四合目の間までは山小屋が機能していて食事と寝床を提供してくれるけど、それ以上は駄目ね。予め食糧を持ち込んでおくといいと思うわ。こんなところかしら?」

 その他、「絶対的な標高が2,500m前後、或いは標高差が400m以上の場合は高山病のリスクが高い」という高山病についての知識も教えてくれる。
 「四合目以降の山小屋が何故機能していないか」と追加質問をすると、「【冬告山四合目 雪隠れの雪渓】には大量のクレバスがあって危険だから、山小屋の管理人が足を運ばなくなった」と教えてくれる。



【薫風社 社長室】
 入るには編集長・海堂嶋原の紹介状が必要となる。
 探索者が入室すると、社長の鳳響が探索者達を快く迎えてくれる。
 ロールプレイで「考古学関連で知っていることを教えて欲しい」を説明すると、知っていることを教えてくれる。

「黒田先生は本当に様々な、貴重な発掘物の写真を提供してくれた。中には実際に発掘物を持ち帰ってきてお土産としてもらったこともあるよ。勿論、その遺跡を管理する国と交渉し、許可を得たものだ。……そういえば、毛色が違うものがあったな。不思議な石を見つけたって話だ。青い石で触ると仄かに温かさを感じる不思議な石。その時のことを記事にしていたよ。といっても、調査をしても大したことは分からなかったんだけどね。オカルトの管轄ならあれこれ書いたが、考古学の分野についても基本的には分かったことしか書かない立場だ。まあ、書けないこともあったけどな。……例えば、微量だが、この世界に存在しない元素? エネルギー? が観測されたとか」



【登山前の準備について】
 麓冬町は小さな町ですが、必要なものは大抵手に入る。
 防寒具や食材など必要なものがあればここで調達することをおすすめする。
 ここには手に入るものの一例を示す。

-----------------------------------------------
・外套……寒さを防ぐためのコート。耐久値とCONの減少のロールの際に回復しないレベルで最大2ポイント軽減してくれる。価格は6,000円。
・テント……キャンプ用のテント。設定されている耐久値は30。山小屋以外の場所でも眠ることができるようになる。雪によるダメージは無効化してくれるが、吹雪に対しては探索者の代わりに判定を行い、耐久値が0になると破壊されてしまう。判定は一回の使用につき一回行われる。価格は12,000円。

※食材や調理器具は実際の物価と相談して決めるように。
-----------------------------------------------



【麓冬町警察署を訪れる】
 警察署の中は忙しなく、警察官達が右往左往している姿を目撃するだろう。
 薫風社関連で話を聞きにきたと受付で伝えれば、かなり面倒なそうな顔をしつつも巡査長が対応してくれる。
 巡査長に、黒田清志について尋ねると失踪事件として全国的な捜査が進められていると伝えられるだろう。
 また、何故警察署内が忙しないのか尋ねると「行方不明事件」がここ最近増加して対応に追われているから、と伝えられる。
 ちなみに探索者達に面倒そうな顔をしたのは情報提供を渋ったのではなく巡査長も行方不明事件の捜査をいくつか受け持っていて忙しいからである。


檜扇村ひおうぎむらに迷い込む】

 麓冬町から冬告山に向かう場合、【冬告山零合目 迷いの樹海】に迷い込んでしまう。
 初回は技能を振らなくても移動の宣言をするだけで檜扇村に辿り着くことになる。
 二回目以降については【冬告山零合目 迷いの樹海】を参照。




【檜扇村】
 冬告山の麓の樹海に存在している……と思われる村。限界集落で人口はごく僅かとなっている。
 基本的に旅人が迷い込む村で、村長曰く「あらゆる場所に存在しているが、この世のどこにも存在していない村」ということらしい。
 一度目は迷い込む形で村に入ることになるが、二回目以降は「秘奥義の鍵」というアイテムが必要となる。この「秘奥義の鍵」さえあればいつの時代のどんな場所からでもこの村にアクセスすることができる。



【檜扇村の住人について】
 檜扇村の村長、球磨婆、メディットの三人が暮らしている。
 また、行商人が月に一度やってきてお店を開いているるらしい。

・村長
 檜扇村の村長。銀縁の丸メガネを掛けた白髪の老人。ニットの上からジャンバーを羽織り、もこもこの温かそうなズボンを履いているなど寒冷地仕様の服装をしている。
 村に初めてきた探索者を歓迎してくれる。また、檜扇村に来るための「秘奥義の鍵」というアイテムをもらえる。
 村長の家を訪れることもできる。小さな家で寝室とリビングと応接室と水回りだけの簡素な作り。離れとして書庫があり、探索者が頼めばコレクションの魔術書を見せてくれる。
 魔術書の詳細は後述。

「ようこそ、迷い人のお方。ここはあらゆる場所に存在しているが、この世のどこにも存在していない村――檜扇村ですじゃ。あまり寛げる場所ではないが、是非とも寛いで行ってくだされ」

-----------------------------------------------
・『ガスパーディエの魔導百科 旧支配者編』……世界最大の奇人にして狂人と言われるポラスヒュミッツ=ガスパーディエが生前に自費出版した魔導書。様々なクトゥルフ神話の魔導書から引用がされており、旧支配者に纏わる全ての魔術が描かれている。読んだ際には2D10の正気度を消失する。完全に理解するために必要な研究期間は大凡一年。

・『ガスパーディエの魔導百科 外なる神編』……世界最大の奇人にして狂人と言われるポラスヒュミッツ=ガスパーディエが生前に自費出版した魔導書。様々なクトゥルフ神話の魔導書から引用がされており、外なる神に纏わる全ての魔術が描かれている。読んだ際には2D10の正気度を消失する。完全に理解するために必要な研究期間は大凡一年。

・『ガスパーディエの魔導百科 旧神編』……世界最大の奇人にして狂人と言われるポラスヒュミッツ=ガスパーディエが生前に自費出版した魔導書。様々なクトゥルフ神話の魔導書から引用がされており、旧神に纏わる全ての魔術が描かれている。読んだ際には2D10の正気度を消失する。完全に理解するために必要な研究期間は大凡一年。

・『ガスパーディエの魔導百科 ポルナ=パルヴァド編』……世界最大の奇人にして狂人と言われるポラスヒュミッツ=ガスパーディエが生前に自費出版した魔導書。ポルナ=パルヴァドと呼ばれる異界で生み出された魔法について書かれている。読んだ際には2D10の正気度を消失する。完全に理解するために必要な研究期間は三週間。
-----------------------------------------------



球磨子くまこ
 檜扇村に住んでいる老婆。家は村の北西にある。
 正気度を引き換えに様々な技能を教えてくれる人物。秘奥義の達人を自称している。
 機能修得の対価として、正気度を要求する。

「ひっひっひ! あたしゃ、阿球磨子だよ。村の奴らには球磨婆って呼ばれているのさ。ひっひっひ! あたしは技を教えるのが得意でね! 知りたいかい? 学びたいかい? ひっひっひっ! タダじゃ教えられないよ。魔法には対価がつきもののように、あたしから技を学ぶなら授業料が必要さ。ひっひっひっ、何もお金を取ろうって話じゃないさ。あたしにとっての通貨はあんた達の正気さ。さあ、払いなよ! さすれば技を授けようぞ」

-----------------------------------------------
・<近接戦闘(格闘)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<鉄拳制裁>
 <近接戦闘(格闘)>に成功した時のみ振ることができる。この技能に成功するとダメージが2倍となる。
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<鉄拳乱舞>
 <近接戦闘(格闘)>に成功した時のみ振ることができる。この技能に成功するとダメージが×1D6のダメージとなる。
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<飛び蹴り>
 <近接戦闘(格闘)>に成功した時のみ振ることができる。この技能に成功するとダメージが20倍となる。ただし、<飛び蹴り>に失敗した場合は<飛び蹴り>に成功した判定でダメージ計算を行い、その合計分のダメージを受ける。
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき2ポイントの技能を成長する。

・<近接戦闘(刀剣)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<近接戦闘(槍)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<近接戦闘(斧)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<近接戦闘(フレイル)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<近接戦闘(鞭)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<鋭鞭乱舞>
 <近接戦闘(鞭)>に成功した時のみ振ることができる。この技能に成功した場合はダメージが2倍か対象を1D6体に変更するかのいずれかを選択できる。
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<近接戦闘(絞殺ひも)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<近接戦闘(チェーンソー)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<投擲>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<射撃(拳銃)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<射撃(MG)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<射撃(R/SG)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<射撃(SMG)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<射撃(銃火器)>
  対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<射撃(火炎放射器)>
  対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。

・<射撃(弓)>
 対価となる正気度は10ポイント。一回につき1D10ポイントの技能を成長する。
-----------------------------------------------



・メディット=マッチポンプ
 鉢巻を巻いた金髪の短髪に碧眼の銀縁メガネの男。桃色のシャツと黄色のズボンを履き、ボロボロでヨレヨレの白衣を着ている。
 ポルナ=パルヴァド界の出身で、かつては魔法薬組合の評議員を務めていた。ゲンカイトッパーの開発で薬学界で最も権威のあるアルフレート・ネーベル賞、ケガハエールの開発でユニークな薬学研究を行った者に贈られるイグ・ネーベル賞を受賞している。
 しかし、評議員時代に嫌いな評議員に自身が開発したハゲールという毛根が死滅する薬を盛っており、先にハゲになる薬を開発してからハゲを解消する薬の開発をしているので完全なマッチポンプである。
 ポルナ=パルヴァド界から地球にやってきてからは非合法薬屋のメディット社を設立して社長に就任している。店の一つが【裏榮町〜Curse Night 横丁〜】にある。

「薬屋のメディットだよ。特別な薬はいらんかね?」

-----------------------------------------------
・タイキュウフエール
 ステータスドーピングアイテム。HP+10の効果。値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。上限は合計99。

・マリョクソダーツ
 ステータスドーピングアイテム。MP+10の効果。値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。上限は合計99。

・チカラツヨナール
 ステータスドーピングアイテム。STR+10の効果。値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。上限は合計99。

・タイリョクソダーツ
 ステータスドーピングアイテム。CON+10の効果。値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。上限は合計99。

・ハヤクウゴケール
 ステータスドーピングアイテム。DEX+10の効果。値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。上限は合計99。

・ウツクシナール
 ステータスドーピングアイテム。APP+10の効果。値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。上限は合計99。

・カシコナーレ
 ステータスドーピングアイテム。INT+10の効果。値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。上限は合計99。

・ココロツヨナール
 ステータスドーピングアイテム。POW+10の効果。値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。上限は合計99。

・ケガハエール
 ステータスドーピングアイテム。死滅した毛根が復活する。値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。

・ケガソダーツ
 ステータスドーピングアイテム。髪がフサフサになる。値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。

・ハゲール
 バッドステータスアイテム。毛根を死滅させる。値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。

・ビルドアッパー
 開発したばかりの新薬。他では販売されていない。
 飲むとビルドを+5ポイントすることができる。値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。

・ポリドリンク
 開発したばかりの新薬。他では販売されていない。
 薬に髪の毛などその人物のDNAが含まれるものを入れて飲むと二十四時間の間、その姿に変化することができる。
 値段は一本9,900円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。

・ゲンカイトッパー
 ステータスドーピングアイテム。種族限界を超えた強化が可能になる。値段は一本1,000,000円。麻薬成分などは含まれていない。味はゲロ不味い。 通常のステータス上限は合計99だが、最大で999まで強化できる。
-----------------------------------------------



翁馬おうま定吉さだきち
 灰色のハンチング帽と同色のコートを纏った行商人風の男。黒髪で糸目。
 大きな鞄を背負っている。
 主に武器を販売してくれる。

「おばんでやす〜。萬商会の定吉と申します。あんじょうよろしゅう」

-----------------------------------------------
【武器】
・カイザーナックル……メリケンサックのような近接戦闘用の武器。ダメージ1D6+5+DB。判定は<近接戦闘(格闘)>で行われる。販売価格は3,800円。

・ワルサーPPK……ドイツのカール・ワルサー社が開発した小型セミオートマチック拳銃。1発の火力は1D10で、1ラウンドに2発まで射撃が可能。最大装填数は7+1発で全弾装填済み。判定は<射撃(拳銃)>で行われる。販売価格は 13,000円。

・ベレッタM1934……イタリアのベレッタ社が軍用に開発した自動式拳銃。1発の火力は1D10で、1ラウンドに3発まで射撃が可能。最大装填数は7+1発で全弾装填済み。判定は<射撃(拳銃)>で行われる。販売価格は 14,000円。

・ベレッタPx4……イタリアのベレッタ社が開発した9mm経口の自動拳銃。1発の火力は1D6、1ラウンドに5発まで射撃が可能。最大装填数は20発で全弾装填済み。判定は<射撃(拳銃)>で行われる。販売価格は16,000円。

・トカレフTT-33……ソビエト連邦が1933年に正式採用した軍用自動拳銃。1発の火力は1D10+1D3、1ラウンドに4発まで射撃が可能。最大装填数は8発で全弾装填済み。判定は<射撃(拳銃)>で行われる。トカレフTT-33を選択時に<幸運>に成功するとサプレッサーを手に入れることができる。サプレッサーがある場合、状況によっては不意打ちが可能となる。販売価格は29,000円。

・FN Five-seveN……ベルギーのFN社が開発した自動拳銃。1発の火力は2D6、1ラウンドに2発まで射撃が可能。最大装填数は10発で全弾装填済み。判定は<射撃(拳銃)>で行われる。FN Five-seveNを選択時に<幸運>に成功するとサプレッサーを手に入れることができる。サプレッサーがある場合、状況によっては不意打ちが可能となる。販売価格は28,000円。

・Pfeifer Zeliska……プファイファー・ツェリスカ。オーストリアのPfeifer Waffen社が開発した超大型の回転式拳。1発の火力1D20+1D6、1ラウンドに2発まで射撃が可能。最大装填数は5発で全弾装填済み。判定は<射撃(拳銃)>で行われる。販売価格は25,000円。

・IMIデザートイーグル……アメリカ合衆国ミネソタ州のミネアポリスにあるM.R.I.リミテッド社が発案し、イスラエル・ミリタリー・インダストリーズ社とマグナムリサーチ社が生産している自動拳銃。1発の火力1D10+1D6+3、1ラウンドに2発まで射撃が可能。最大装填数は8発で全弾装填済み。判定は<射撃(拳銃)>で行われる。販売価格は24,000円。

・ブローニングM1918自動小銃(ブローニング・オートライフルM1918)……アメリカ合衆国で開発された自動小銃。1発の火力は2D6+4で、1ラウンドに1発かフルオートの選択が可能。最大装填数は20発で全弾装填済み。判定は<射撃(MG)>で行われる。販売価格は30,000円。

・ビッカーズ・ベルチェー軽機関銃……1925年にイギリスで開発された軽機関銃。販売価格は32,000円。

・ミニミ軽機関銃(FNミニミ)……ベルギーのFNハースタル社が開発した軽機関銃。1発の火力は2D6で、フルオートのみ。最大装填数は200発で全弾装填済み。判定は<射撃(MG)>で行われる。販売価格は34,000円。

・ラインメタル/マウザー・ヴェルケMG34機関銃(MG-34)……1934年に制式化され製造されたドイツの機関銃。1発の火力は2D6で、フルオートのみ。最大装填数は50発で全弾装填済み。判定は<射撃(MG)>で行われる。販売価格は33,000円。

・FN MAG……1950年代にベルギーのFN社で開発された汎用機関銃。1発の火力は2D6+1で、フルオートのみ。ベルト給弾式で、一緒に250発の弾帯を1D4個発見することができる。判定は<射撃(MG)>で行われる。販売価格は36,000円。

・AA-52……フランスが第二次世界大戦後に開発した汎用機関銃。1発の火力は2D6+2で、フルオートのみ。ベルト給弾式で、一緒に250発の弾帯を1D4個発見することができる。判定は<射撃(MG)>で行われる。販売価格は36,000円。

・ヴィッカース重機関銃……第一次世界大戦と第二次世界大戦の両大戦を通じて運用されたイギリス軍の制式重機関銃。1発の火力は2D6+3で、フルオートのみ。ベルト給弾式で、一緒に250発の弾帯を1D4個発見することができる。販売価格は49,000円。

・シュワルツローゼ重機関銃……オーストリア=ハンガリー帝国で開発された重機関銃。1発の火力は2D6+4で、フルオートのみ。ベルト給弾式で、一緒に250発の弾帯を1D4個発見することができる。販売価格は50,000円。

・M134……通称はミニガン。GE社製の口径7.62mmの機関銃。1発の火力は2D6+4で、フルオートのみ。最大装填数は4000発で全弾装填済み。判定は<射撃(MG)>で行われる。使用にはビルドが最低2ポイント必要。販売価格は79,000円。

・バレットM82……アメリカ合衆国で開発された大口径のセミオート式狙撃銃。1発の火力は2D10+1D8+6で、1ラウンドに1発まで射撃が可能。最大装填数は11発で全弾装填済み。判定は<射撃(R/SG)>で行われる。販売価格は90,000円。

・アキュラシーインターナショナル AW50……イギリスのアキュラシー・インターナショナルで開発されたL96A1を、50口径仕様に再設計した対物狙撃銃。1発の火力は3D10+1D6+1D3+2で、1ラウンドに1発まで射撃が可能。最大装填数は5発で全弾装填済み。判定は<射撃(R/SG)>で行われる。販売価格は108,000円。

・PGM ウルティマ・ラティオ ヘカートII ……フランスのPGMプレシジョン社が開発、製造している狙撃銃。1発の火力は4D10+4で、1ラウンドに1発まで射撃が可能。最大装填数は7発で全弾装填済み。判定は<射撃(R/SG)>で行われる。販売価格は89,000円。

・ウィンチェスター モデル69……ウィンチェスター・リピーティングアームズ社が1935年に発表した.22口径のボルトアクション式小銃。22口径ボルトアクション・ライフルであり、1発の火力は1D10で、1ラウンドに2発まで射撃が可能。最大装填数は10発で全弾装填済み。判定は<射撃(R/SG)>で行われる。販売価格は31,000円。

・マルティニ・ヘンリー銃……イギリスで採用された後装式・レバー作動方式の小銃。1発の火力は1D8+1D6+3で、攻撃回数は1/3。最大装填数は1発で全弾装填済み。判定は<射撃(R/SG)>で行われる。販売価格は30,000円。

・シモノフ自動装填カービン……ソビエト連邦で開発された半自動小銃。1発の火力は2D6+1で、1ラウンドに1発まで射撃が可能。最大装填数は10発で全弾装填済み。判定は<射撃(R/SG)>で行われる。販売価格は34,000円。

・イサカM37……アメリカのイサカ・ガン・カンパニー社が製造している散弾銃。1発の火力は4D6で、1ラウンドに1発まで射撃が可能。最大装填数は5発で全弾装填済み。判定は<射撃(R/SG)>で行われる。販売価格は36,000円。

・フランキ・スパス12……イタリアのフランキ社が設計した散弾銃。セミオートマチックとポンプアクションの切り替えが可能。1発の火力は4D6で、1ラウンドに1発まで射撃が可能。最大装填数は6+1発で全弾装填済み。判定は<射撃(R/SG)>で行われる。販売価格は37,000円。

・AK-47……ミハイル・カラシニコフが設計し1949年にソビエト連邦軍が制式採用した自動小銃。1発の火力は2D6で、1ラウンドに1発かフルオートの選択が可能。最大装填数は30発で全弾装填済み。判定は<射撃(R/SG)>か<射撃(SMG)>で行われる。販売価格は50,000円。

・H&K G36……ドイツのH&K社が製造したアサルトライフル。1発の火力は1D8+1D4で、1ラウンドに1発かフルオートの選択が可能。最大装填数は30発で全弾装填済み。判定は<射撃(R/SG)>か<射撃(SMG)>で行われる。販売価格は51,000円。

・FN FAL……ベルギーのFN社が開発した自動小銃。1発の火力は2D6+4で、1ラウンドに1発か3点バーストの選択が可能。最大装填数は20発で全弾装填済み。判定は<射撃(R/SG)>か<射撃(SMG)>で行われる。販売価格は53,000円。

・Vz 61(スコーピオンSMG)……別名はスコーピオン。チェコスロバキアのチェスカー・ズブロヨフカ国営会社で開発された短機関銃。1発の火力は1D8で、1ラウンドに1発かフルオートの選択が可能。最大装填数は20発で全弾装填済み。判定は<射撃(SMG)>で行われる。販売価格は54,000円。

・トンプソン・サブマシンガン(トンプソン)……アメリカ合衆国で開発された短機関銃。1発の火力は1D10+2で、1ラウンドに1発かフルオートの選択が可能。最大装填数は30発で全弾装填済み。判定は<射撃(SMG)>で行われる。販売価格は60,000円。

・UZI(ウージーSMG)……イスラエルのIMI社製の短機関銃。1発の火力は1D10で、1ラウンドに1発かフルオートの選択が可能。最大装填数は32発で全弾装填済み。判定は<射撃(SMG)>で行われる。販売価格は60,000円。

・核弾頭……核を詰んだミサイル。遠隔操作で攻撃可能。命中時のダメージは1D10000+被曝のバッドステータスが付加されて毎ターン装甲貫通の1D100のダメージを受ける。攻撃範囲は爆心地から半径10kmで被曝効果の範囲は爆心地から半径100kmである。販売価格は1,000,000円。

【防具】
・バリスティック・シールド……抗弾素材で製作され、銃弾に対して一定の抗弾能力を持つ盾。耐久値HPは50。装備することで攻撃のダメージを肩代わりさせることができる。販売価格は5,000円。

・ウルトラウォーム・コート……圧倒的な温かさを実現した外套。天候が雪や吹雪の際に生じるダメージを0にできる(技能のマイナス補正は軽減できない)。価格は9,000円。

・オーダーメイド魔装処理……指定の衣類などを預けることで魔装へと改造してもらえる。価格は一律30,000円。この魔装を装備している間はSTRとDEXが+30された数値となり、永続的な30ポイントの魔術的装甲を得ることができる。装備を外した時には補正も消える。

・インディゴフォーマルスーツ……紺色のフォーマルなスーツ。ズボンタイプとタイトスカートタイプの二種類がある。価格は40,000円。この魔装を装備している間はSTRとDEXとINTが+50された数値となり、永続的な50ポイントの魔術的装甲を得ることができる。装備を外した時には補正も消える。

・星辰の外套……宇宙の星々を彷彿とさせるコート。価格は80,000円。この魔装を装備している間はDEX、INT、POWが+70された数値となり、永続的な100ポイントの魔術的装甲を得ることができる。装備を外した時には補正も消える。

・天翔ける靴……空中を歩くことができる靴。価格は50,000円。この魔装を装備している間、空中を物理法則を無視して歩ける他、DEXが+100された数値となる。装備を外した時には補正も消える。

・ビキニアーマー……ファンタジー作品ではお馴染みの布面積が限りなく少ない際ど装備。女性向けだが、別に男が着れないという制約はない。……が、絵面が危険なものになりかねない。価格は250,000円。ビキニアーマーの上から服を着る場合はSTR 、CON 、DEX、INT、POWが+100された数値となり、ダメージボーナスに2D10を追加し、永続的な100ポイントの魔術的装甲を得ることができる。ビキニアーマーの上から服を着ていない場合はSTR 、CON 、DEX、INT、POWが+1000された数値となり、ダメージボーナスに3D100を追加し、永続的な1000ポイントの魔術的装甲を得ることができる。なお、服の着脱には一ターン必要となる。

【道具】
・魔法のランプ……擦ることで効果を発揮する魔法のランプ。ランプの口にいる相手を吸い込んで魔法のランプの中に閉じ込めることができる。ランプから脱出する方法は外部の人間が擦るか、ランプとのSTR対抗に勝利する必要がある。ランプのSTRは60。ランプの内部は異空間となっており、外部で引き起こされた一切の減少の影響を受けない。ただ、ランプが破壊された場合は次のターンにランプの中に入っている人間は強制的に外部に出される。ランプの耐久値HPは100とする。販売価格は50,000円。

・光消しライター……炎や光といった光源を吸収、放出することができるライター。どれほどエネルギーがあっても吸収可能だが、一度吸収すると放出するまで吸収することはできない。また周囲の光源を無作為に吸収してしまうため味方の魔法や光源も無効化してしまう危険性もある。なかなかのじゃじゃ馬。販売価格は40,000円。敵の攻撃に対する受動技能の代わりに使用することもできる。

・おやつタイムの杖……望んだお菓子を出現させることができる全てのおやつ好きに捧げる杖。杖の魔法で作り出したお菓子を食べると1D10の正気度を回復させることができるが、杖の消費に一ターン、食事に一ターンを費やす。販売価格は100,000円。

・魔晶石……膨大な魔力を飽和させることで結晶化させたもの。古のものの水晶から満足いく魔力を取り出せなかったマッドな魔術研究者が研究に研究を重ねて生み出した。一つにつき1000ポイントのMPが含まれており、使用者のMPの代用として使うことができる。量産は不可能なため、販売価格は1,000,000円。

・アルハザードのランプの複製品……魔力を付与された油を燃やすランプ。ランプに火をつけると蒸気のようなものが発生してそれを吸い込んだ者の心を夢現の状態で幻影の世界に誘い込む。『新クトゥルフ神話TRPGルールブック』の第13章、262ページのアルハザードのランプと同等の効果が期待できる品物。価格は20,000円。

・マロッキョのネックレス……南イタリアで信じられている瞳の呪いマロッキョを「よりインスタントに、よりスマートに相手を呪う」をモットーに掛けることができるように生み出された呪いのネックレス。ネックレスの中央に嵌められた瞳を手動で開眼させることで瞳を見たものを呪うことができる。呪われたものは毎ターンイクストリームのPOWの対抗ロール(マロッキョのネックレス側のPOWの数値は1+2X(X=ロールの発生回数で計算)に失敗すると1D10の正気度チェックを受けることになる。価格は30,000円。

・アンラッキー・リング……所持者に圧倒的な不幸を届ける指輪。装備すると666回分の判定でクリティカル以外の全ての判定が失敗判定となり、通常の成功判定、失敗判定、ファンブルが全て100ファンブル扱いとなる。しかし、666回の不運を乗り越えると次の判定が自動でクリティカル判定となる。持ち主全てが非業な運命を辿っており、この伝説が本当かどうかを確かめられた者はいないらしい。価格は666円。

・甦りの石……古代錬金術で作られた秘宝。死者を甦らせることができる。死亡後三十分以内であれば1D6の正気度を消費して耐久力HPを全回復させることができる。死後三十分を超えている場合は復活させることはできないが、死のベールの先にある黄泉を具現化させる形で魂を呼び寄せることができる。その魂と話をすることで情報を引き出すことは可能。使用する場合は使用するという宣言が必要でターンも消費するが、身につけている場合はターンを消費せず死亡した瞬間に復活の判定を行うことができる。価格は3,200,000円。

・旧の印(旧神の印)……旧神ヌトス=カアンブルが開発した旧神の印。外なる神や旧支配者から所有者を保護する力を持つ。値段は4,000円。

・パルヴァドの印……ポルナ=パルヴァド界において古の時代に『古代ユウエンの民(幽遠の民)』と呼ばれる者達が開発した、最古の神を模した神の印。フェルマダとその力を受け継ぐ者に装甲無視の100ポイントのダメージを与えることができるが砕け散ってしまう。値段は4,000円。

・グランピング・マスタリー……空間魔法によって内部が広々空間になっている持ち運び可能なコテージ。外部からの影響を一切受けない特別仕様。ふかふかヘッドに広々リビング、素晴らしいシステムキッチンに、快適な水回り。その家にはなんでも揃っている。価格は10,000,000円。
-----------------------------------------------


【冬告山】

 季節を問わず雪が降り頻る冬山。標高は2,864m。
 山は一合目から十合目までの区画に分かれる。
 絶対的な標高が2,500m前後、或いは標高差が400m以上の場合は高山病のリスクが高いとされているので、このルールに準拠した独自の探索ルールが設定されている。

【山小屋について】
 一合目と二合目の間など、四合目と五合目の間、六合目と七合目、七合目と八合目を除いて全ての中間地点に山小屋が置かれている。
 基本的にどの山小屋でも雨風に晒されない寝床を確保できる。また、全ての山小屋に浴室が完備されており、全て自家発電のため無人でも問題なく機能する。
 また、三合目と四合目の間までの下層の山小屋では格安で食事を提供してもらうことができる。

-----------------------------------------------
・ラーメン
 価格は490円。山小屋で食べると格別感を感じるラーメン。
 HPを1D3だけ回復することができる。

・カレーライス
 価格は530円。山小屋で食べると格別感を感じるカレーライス。
 HPを1D3×2だけ回復することができる。
-----------------------------------------------



【冬告山零合目 迷いの樹海】
 冬告山の麓にある樹海。【檜扇村】がある。
 【冬告山】への来訪が初回の場合は確定で迷い込む。
 【檜扇村】を脱出後は【冬告山一合目 凪の草原】に自動で移動するので探索することはない。
 二度目以降に迷い込む場合は、【檜扇村】に辿り着くことができずに迷うことになる。GPSも正常に機能せず、方位磁針も狂ってしまう。更には似た風景が続くため探索者達の方向感覚まで狂ってしまう。
 樹海を脱出するためには<ナビゲート>などの技能に五回連続で成功(うち一回はイクストリーム成功が必須)が必要となる。



【冬告山一合目 凪の草原】
 標高10mから標高300mのエリア。急勾配等はなく、山を一周するように緩やかに上へと登っていく登山道になっている。
 草花が美しく咲き乱れ、全体的に緑が豊かなエリア。
 ただし、エリア突入時に百面ダイスを一回振って99か100が出た場合は天候が吹雪になる。
 吹雪が吹いている間は毎ラウンド3ポイントの耐久力とCONが減少する。また、<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が1/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を20として判定を行うことになる)。
 探索可能なエリアは道中の草花のみで、<自然>などの技能を振って成功した場合は「全て他の地域では見ない固有種」であることが分かる。
 探索者は登山、下山、探索のいずれかを選択可能。合計三回登山を選択することで、【冬告山二合目 雪の洗礼】に到達することができる。
 なお、登山は一つエリアを上ることを指し、下山は一つエリアを下ることを指す。
 なお、吹雪が発生した場合は<ナビゲート>に成功する必要があり、失敗した場合はその場に留まって次のターンを迎えることになる。



【冬告山二合目 雪の洗礼】
 標高300mから標高700mのエリア。このエリアから徐々に寒くなり、雪が降り始める。
 山道の険しさは【冬告山一合目 凪の草原】とほとんど変わらないが、草花などはすっかり消えてしまっている。
 天候はエリア突入時に百面ダイスを一回振って判定する。1から40は快晴、41から98は雪、99か100が出た場合は吹雪になる。
 雪が降っている間は<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が3/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を60として判定を行うことになる)。
 吹雪が吹いている間は毎ラウンド3ポイントの耐久力とCONが減少する。また、<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が1/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を20として判定を行うことになる)。
 探索者は登山、下山、探索のいずれかを選択可能。合計三回登山を選択することで、【冬告山三合目 極寒の氷土】に到達することができる。

 探索箇所には以下の場所がある。

【凍てついた滝】
 冬告山名所の一つ。寒さで流水である滝が凍ってしまっている。
 【冬告山二合目 雪の洗礼】の一層目(入ってきた直後のエリア)にあるため、一度登山を行ってからだと探索はできない。探索するためには一度下山を選択する必要がある。
 美しい景色なだけで、技能を振っても特に情報は出ない。

【雪茸の群生地】
 冬告山名所の一つ。雪茸と呼ばれる固有種の茸の群生地。
 【冬告山二合目 雪の洗礼】の三層目にある。
 <自然>などの技能を振って成功すると茸の正体が雪茸という固有種であることが判明する。
 雪茸は採集することもできる。食べることができる茸だが、生食はできない。生食した場合はCOMと耐久力が1D3減少する。
 伝説の料理である雪鍋の材料になるもので、火を通して食べる場合は耐久力と正気度が1D4回復するが、雪鍋として食べる場合は耐久力と正気度が1D20回復する。



【冬告山三合目 極寒の氷土】
 標高700mから標高1,000mのエリア。
 山道も少し険しくなり、吹雪も徐々にだが強くなってくる。
 天候はエリア突入時に百面ダイスを一回振って判定する。1から30は快晴、31から96は雪、97から100が出た場合は吹雪になる。
 雪が降っている間は<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が3/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を60として判定を行うことになる)。
 吹雪が吹いている間は毎ラウンド3ポイントの耐久力とCONが減少する。また、<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が1/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を20として判定を行うことになる)。
 探索者は登山、下山、探索のいずれかを選択可能。合計三回登山を選択することで、【冬告山四合目 雪隠れの雪渓】に到達することができる。

 探索箇所には以下の場所がある。

【雪人参の群生地】
 冬告山名所の一つ。雪人参と呼ばれる固有種の人参の群生地。葉っぱのみが見えている。
 【冬告山三合目 極寒の氷土】の一層目にある。
 <自然>などの技能を振って成功すると人参の正体が雪人参という固有種であることが判明する。
 雪人参を採集することもできる。
 伝説の料理である雪鍋の材料になるもので、普通に食べる場合は耐久力と正気度が1D3回復するが、雪鍋として食べる場合は耐久力と正気度が1D20回復する。

【雪芋の群生地】
 冬告山名所の一つ。雪芋と呼ばれる固有種の茸の群生地。芋っぽい葉っぱのみが見えている。
 【冬告山三合目 極寒の氷土】の二層目にある。
 <自然>などの技能を振って成功すると芋の正体が雪芋という固有種であることが判明する。
 雪芋を採集することもできる。
 伝説の料理である雪鍋の材料になるもので、普通に食べる場合は耐久力と正気度が1D2回復するが、雪鍋として食べる場合は耐久力と正気度が1D20回復する。

【雪大根の群生地】
 冬告山名所の一つ。雪大根と呼ばれる固有種の大根の群生地。大根っぽい葉っぱのみが見えている。
 【冬告山三合目 極寒の氷土】の三層目にある。
 <自然>などの技能を振って成功すると大根の正体が雪大根という固有種であることが判明する。
 雪大根を採集することもできる。
 伝説の料理である雪鍋の材料になるもので、普通に食べる場合は耐久力と正気度が1D4回復するが、雪鍋として食べる場合は耐久力と正気度が1D20回復する。

【気象研究所】
 登山道からかなり離れた位置にある。
 探索には登山道を離れる宣言が必要となる。
 基本的に【HO2】との遭遇以前は情報がないため、【HO2】との遭遇以前に【気象研究所】を訪問するのは不可能に違い。
 【HO2】との遭遇以前に向かうのであれば<幸運>にハード成功する必要があり、失敗すると遭難する。元の登山道に戻るためには<ナビゲート>にハード成功する必要がある。



【冬告山四合目 雪隠れの雪渓】
 標高1,000mから標高1,300mのエリア。
 分厚い雪が押し潰され、一部がヒビ割れてクレバスを形成している。
 山道は更に険しくなり、吹雪も徐々にだが強くなってくる。
 天候はエリア突入時に百面ダイスを一回振って判定する。1から25は快晴、26から90は雪、91から100が出た場合は吹雪になる。
 雪が降っている間は<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が3/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を60として判定を行うことになる)。
 吹雪が吹いている間は毎ラウンド3ポイントの耐久力とCONが減少する。また、<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が1/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を20として判定を行うことになる)。
 探索者は登山、下山、探索のいずれかを選択可能。合計三回登山を選択することで、【冬告山五合目 樹氷の森】に到達することができる。
 なお、このエリアには目に見えるクレバスの他に、雪に隠されたクレバスも存在する。各エリアを移動する際にはクレバスに落下してしまったかどうかを<幸運>で判定する必要がある。
 クレバスに落ちた場合は<跳躍>を振って判定し、成功した場合は1D3のダメージを受ける。失敗した場合はCONロールを行い、成功した場合は現在の耐久値の1/4を失う。CONロールにも失敗した場合は現在の耐久値の3/4を失う。
 その後、約一時間の間に救助して処置を行わなかった場合は耐久値の計算を行わずにキャラロストとなる。

 探索箇所には以下の場所がある。

【大氷裂床】
 【冬告山四合目 雪隠れの雪渓】の三層目にある最大のクレバス。
 かつて、黒田清志が落下して美雪に保護された場所。
 中は巨大な空洞になっており、どこかに続いているようだが……。



【冬告山五合目 樹氷の森】
 標高1,300mから標高1,600mのエリア。
 かつてあった森が丸ごと氷付けにされている凍った森が一帯を覆っている。
 山道は更に険しくなり、ここまでくると吹雪がデフォルトになっている。
 天候はエリア突入時に百面ダイスを一回振って判定する。1から10は快晴、11から80は雪、81から100が出た場合は吹雪になる。
 雪が降っている間は<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が3/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を60として判定を行うことになる)。
 吹雪が吹いている間は毎ラウンド3ポイントの耐久力とCONが減少する。また、<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が1/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を20として判定を行うことになる)。
 探索者は登山、下山、探索のいずれかを選択可能。合計三回登山を選択することで、【冬告山六合目 凍える断崖】に到達することができる。

【雪五榜の群生地】
 冬告山名所の一つ。雪五榜と呼ばれる固有種の五榜の群生地。五榜っぽい葉っぱのみが見えている。
 【冬告山五合目 樹氷の森】の一層目にある。
 <自然>などの技能を振って成功すると五榜の正体が雪五榜という固有種であることが判明する。
 雪五榜を採集することもできる。
 伝説の料理である雪鍋の材料になるもので、普通に食べる場合は耐久力と正気度が1D4回復するが、雪鍋として食べる場合は耐久力と正気度が1D20回復する。

【雪女の山小屋】
 登山道からかなり離れた位置にある。
 探索には登山道を離れる宣言が必要となる。
 基本的に【HO1】との遭遇以前は情報がないため、【HO1】との遭遇以前に【雪女の山小屋】を訪問するのは不可能に違い。
 【HO1】との遭遇以前に向かうのであれば<幸運>にハード成功する必要があり、失敗すると遭難する。元の登山道に戻るためには<ナビゲート>にハード成功する必要がある。



【冬告山六合目 凍える断崖】
 標高1,600mから標高1,800mのエリア。
 切り立った断崖絶壁が探索者達の行手を阻む。
 天候はエリア突入時に百面ダイスを一回振って判定する。1から6は快晴、7から60は雪、61から100が出た場合は吹雪になる。
 雪が降っている間は<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が3/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を60として判定を行うことになる)。
 吹雪が吹いている間は毎ラウンド3ポイントの耐久力とCONが減少する。また、<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が1/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を20として判定を行うことになる)。
 探索者は登山、下山、探索のいずれかを選択可能。
 断崖絶壁を迂回するように登山道が作られているため、他のエリアよりも長丁場になっている。
 そのため、合計五回登山を選択することで、【冬告山七合目 震える凍窟】に到達することができる。

【氷の断崖絶壁】
 【冬告山六合目】を探索中に必ず目にすることになる巨大な断崖。登ることができれば【冬告山八合目 白の新世界】まで移動可能だが、<登攀>に少なくとも三回連続で成功(うち一回はハード成功必須)が必要となる。失敗すれば、落下してダメージを負うため覚悟が必要。



【冬告山七合目 震える凍窟】
 標高1,800mから標高2,100mのエリア。
 切り立った断崖絶壁を回避するように存在する天然の洞窟を整備して七合目の登山道としたエリア。
 エリア全体が山の内部のため、天気という概念が存在しない。
 探索者は登山、下山、探索のいずれかを選択可能。合計三回登山を選択することで、冬告山八合目 白の新世界】に到達することができる。

【洞窟の横穴】
 【冬告山七合目 震える凍窟】の二層目で探索を選ぶと辿り着くことができる場所。
 簡素なキッチンのような場所になっており、錆びた大鍋が釜戸のようなものに掛けられている。
 また、<目星>を振って成功すると金属の容器に入れられた白い味噌のようなものをレシピと共に発見することができる。

-----------------------------------------------
雪鍋のレシピ
◆材料◆
 雪茸、雪大根、雪人参、雪芋、雪五榜。

◆調味料
 雪豆の味噌。八合目に生えていたが絶滅してしまった。
-----------------------------------------------

 材料を揃えた上で<芸術・料理>や<製作・料理>などの技能に成功すれば雪鍋が完成する。
 雪鍋を食べた場合は耐久力と正気度が1D20回復する。

 また、近くには「冬告山に魅了された偉大なる料理人 ここに眠る」と書かれた石碑が建てられている。



【冬告山八合目 白の新世界】
 標高2,100mから標高2,300mのエリア。
 洞窟を抜けた先に広がる白い世界。
 天候はエリア突入時に百面ダイスを一回振って判定する。1から3は快晴、4から20は雪、21から100が出た場合は吹雪になる。
 雪が降っている間は<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が3/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を60として判定を行うことになる)。
 吹雪が吹いている間は毎ラウンド3ポイントの耐久力とCONが減少する。また、<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が1/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を20として判定を行うことになる)。
 探索者は登山、下山、探索のいずれかを選択可能。合計三回登山を選択することで、【冬告山九合目 白銀色の地獄】に到達することができる。

【雪溜まり】
 少し雪が溜まっている場所がいくつか存在する。<幸運>を振ってハード成功すると雪豆を手に入れることができる。
 食べる場合は食べる場合は耐久力と正気度が3D6回復する。



【冬告山九合目 白銀色の地獄】
 標高2,300mから標高2,500mのエリア。
 どこまでも続くと錯覚するほどの銀世界。
 天候はエリア突入時に百面ダイスを一回振って判定する。1から3は快晴、4から10は雪、11から100が出た場合は吹雪になる。
 雪が降っている間は<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が3/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を60として判定を行うことになる)。
 吹雪が吹いている間は毎ラウンド3ポイントの耐久力とCONが減少する。また、<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が1/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を20として判定を行うことになる)。
 探索者は登山、下山、探索のいずれかを選択可能。合計三回登山を選択することで、【冬告山九合目 白銀色の地獄】に到達することができる。


【冬告山十合目 摩訶鉢特摩の頂】
 標高2,500mから標高2,864mのエリア。
 無数の白い彼岸花が咲き乱れる白い花畑。
 天候はエリア突入時に百面ダイスを一回振って判定する。1から3は快晴、4から10は雪、11から100が出た場合は吹雪になる。
 雪が降っている間は<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が3/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を60として判定を行うことになる)。
 吹雪が吹いている間は毎ラウンド3ポイントの耐久力とCONが減少する。また、<目星>などの視覚に頼る探索技能の成功値が1/4になってしまう(例えば技能値が80の場合は、技能の成功値を20として判定を行うことになる)。
 探索者は登山、下山、探索のいずれかを選択可能。合計三回登山を選択することで、【冬告山 山頂】に到達することができる。
 なお、白い彼岸花には他の彼岸花とは異なり毒成分が含まれていない。<薬学>等の技能を振ることで以上の情報が分かる。



【冬告山 山頂】
 広さは300mほど。【冬告山十合目 摩訶鉢特摩の頂】と地続きになっている。
 大抵のクトゥルフ神話の山登りシナリオだとラストバトルの舞台になりそうだが、ただただ真っ白な彼岸花が咲き乱れているだけである。
 【冬告山十合目 摩訶鉢特摩の頂】と同じエリアという括りなので天候は変化しない。
 最も高い標高の場所には「冬告山 最高峰」と書かれた石碑が建てられている。
 氷の結晶を模ったネックレスを持っていくとイベントが発生し、隠しボスと戦うことができる。



【イベント 隠しボス】
 探索者が「氷の結晶を模ったネックレス」を【冬告山 山頂】に持ち込んだ場合、イベントが発生する。

「氷の結晶のネックレスの持ち主の記憶が山頂と呼応しています。冬告山の記憶を呼び覚ましますか?」

 KPはこのイベントを実行するかどうかを少なくとも二回は尋ね、危険なイベントであることを念押しする形で伝えてもらいたい。
 実行する場合、冬告山の記憶が呼び覚まされてアフーム=ザーとの戦闘が開始される。

【エネミーデータ 冬告山山頂の隠しボス】

-----------------------------------------------
【隠しボスエネミー】アフーム=ザー、凍れる灰色の炎
耐久値HP:600(固定) 魔力量MP:9999
STR:350
CON:500
SIZ:400
DEX:100
INT:999
POW:999
正気度:777(光創神フェルマダ=ダ=アウルガダウタとの遭遇以外で正気度ロールは発生しない)
ダメージボーナス:該当せず
正気度喪失:1D10/1D100。

1ラウンドにつき1D4回行動
 冷気の炎を帯びた巻き髭状のものを打ち付けるか、相手に触れて肉体を凍らせることができる。また、眷属を召喚する。

魔術
<解き放つ氷の槍:99%>ダメージ1D6×人数分+1D100で10以下の場合に凍傷の発生。何らかの処置を施さない場合、毎ターン確定で1D3のダメージを受ける。回避可能。コストはMP10のみ。

技能
<近接戦闘:50%>ダメージ3D6。
<氷の接触:30%>対象がハードのCONロールに成功しなかった場合、その生きている肉体は瞬時に凍らされた後、破壊される。成功した場合は即死か四肢欠損は免れるが1D10のダメージを受け、更に特殊な凍傷が発生して3D10ポイントのCONを一時的に失う。このCONは二十四時間経過につき1ポイント回復することができるが、生き残った探索者は<幸運>ロールに成功しなければならない。このロールに失敗すると、アフーム=ザーによって失ったCONの1/2と2D10ポイントのAPPを永遠に喪失する。生き残った者に対して<応急手当>か<医学>を用いた処置が成功したなら、二十四時間ごとに5ポイントのCONを回復できる。また、治療の成功度がイクストリームならば<幸運>ロールに失敗した際の効果を無効化できる。ハードのCONロールに失敗した場合は1D20をロールし、1から3なら右脚の喪失、4から6なら左脚の喪失、7から10なら腹部の喪失、11から15なら胸部の喪失、16から17なら右腕の喪失、18から19ならば左腕の喪失、20なら頭部の喪失となる。腹部、胸部、頭部は即死、それ以外は各部位の喪失と1D6+2のダメージ、意識を保つためのCONロールが発生する。
<眷属召喚:50%>ルリム=シャイコースを1D3体召喚する。
-----------------------------------------------

-----------------------------------------------
【エネミー】ルリム=シャイコース、旧支配者にして氷の眷属
耐久値HP:40(固定) 魔力量MP:9999
STR:125
CON:250
SIZ:150
DEX:60
INT:80
POW:250
正気度:100(光創神フェルマダ=ダ=アウルガダウタとの遭遇以外で正気度ロールは発生しない)
ダメージボーナス:該当せず
正気度喪失:1D4/2D8。

1ラウンドにつき1回行動
 飲み込みか接近攻撃を行う。

魔術
<解き放つ氷の槍:99%>ダメージ1D6×人数分+1D100で10以下の場合に凍傷の発生。何らかの処置を施さない場合、毎ターン確定で1D3のダメージを受ける。回避可能。コストはMP10のみ。

技能
<近接戦闘:75%>ダメージ1D10。
<氷の接触:60%>ルリム=シャイコースに触れられた肉体や物体は硬く凍りつき、例え炎にさらされても解けなくなる。人間は1ターンにつき1D10ポイントのダメージを受ける。これに加え、イクストリームのPOWロールに失敗した場合、1ターンにつき更に10ポイントのCONを失う。成功した場合は減少量が1D6に軽減される。もし、CONが0まで減少すれば、犠牲者は完全に凍りつき死に至る。死ぬ前に逃げ出すことができれば、犠牲者のCONは一週間につき1D10ポイントの割合で回復するが、凍って減少した数の1/2は通常の方法では取り戻せない。
<子守唄:40%>深く柔らかで囁くような音により生物を眠りにつかせる。耳を塞ぐかイクストリームのCONロールに成功することで抵抗できる。
<冷たい飲み込み:50%>動かない対象にしか使用できない。飲み込まれた場合、犠牲者が逃げる機会は一度のみとなる。次の行動で<跳躍>かハードのDEXロールに成功することでルリム=シャイコースの口から脱出できる。もし失敗したら美味しく頂かれてキャラロストとなる。
-----------------------------------------------

【イベント 隠しボス そのニ】

 アフーム=ザーを撃破すると、第二形態に移行する。

【エネミーデータ 冬告山山頂の隠しボス】

-----------------------------------------------
【隠しボスエネミー】アフーム=ザー、極寒の太陽
耐久値HP:3000(固定) 魔力量MP:9999
STR:350
CON:500
SIZ:400
DEX:100
INT:999
POW:999
正気度:666(光創神フェルマダ=ダ=アウルガダウタとの遭遇以外で正気度ロールは発生しない)
ダメージボーナス:該当せず
正気度喪失:発生せず。

1ラウンドにつき1D2回行動
 冷気の炎を帯びた巻き髭状のものを打ち付けるか、相手に触れて肉体を凍らせることができる。また、眷属を召喚する。

魔術
<解き放つ氷の槍:99%>ダメージ1D6×人数分+1D100で10以下の場合に凍傷の発生。何らかの処置を施さない場合、毎ターン確定で1D3のダメージを受ける。回避可能。コストはMP10のみ。
<精神を貫く矢>コストは1D4のMP のみで正気度ポイントの消費はない。魔法陣を生じさせ、そこから対象一人を狙って無数の純白の矢を放つ。ダメージ4D6のPOWと正気度2D6の喪失。

技能
<近接戦闘:70%>ダメージ6D6。
<凍える太陽:10%>ダメージ10D100。極寒の炎を溢れさせて突撃攻撃を仕掛ける。
<氷の接触:40%>対象がハードのCONロールに成功しなかった場合、その生きている肉体は瞬時に凍らされた後、破壊される。成功した場合は即死か四肢欠損は免れるが1D10のダメージを受け、更に特殊な凍傷が発生して3D10ポイントのCONを一時的に失う。このCONは二十四時間経過につき1ポイント回復することができるが、生き残った探索者は<幸運>ロールに成功しなければならない。このロールに失敗すると、アフーム=ザーによって失ったCONの1/2と2D10ポイントのAPPを永遠に喪失する。生き残った者に対して<応急手当>か<医学>を用いた処置が成功したなら、二十四時間ごとに5ポイントのCONを回復できる。また、治療の成功度がイクストリームならば<幸運>ロールに失敗した際の効果を無効化できる。ハードのCONロールに失敗した場合は1D20をロールし、1から3なら右脚の喪失、4から6なら左脚の喪失、7から10なら腹部の喪失、11から15なら胸部の喪失、16から17なら右腕の喪失、18から19ならば左腕の喪失、20なら頭部の喪失となる。腹部、胸部、頭部は即死、それ以外は各部位の喪失と1D6+2のダメージ、意識を保つためのCONロールが発生する。
<眷属召喚:30%>アルドゥシューを1D3体召喚する。
-----------------------------------------------

-----------------------------------------------
【NPC】氷の巨人アルドゥシュー
耐久値HP:100 魔力量MP:100
STR:999
CON:999
SIZ:250
DEX:150
INT:999
POW:999
ダメージボーナス:+1D20
正気度喪失:0/1D4。

1ラウンドにつき1回行動
技能
<近接戦闘(拳):70%>+<鉄拳制裁:40%>ダメージ3D10+DBだが、<鉄拳乱舞>の成功でダメージが2倍となる。
<近接戦闘(拳):70%>+<鉄拳乱舞:20%>ダメージ3D10+DBだが、<鉄拳乱舞>の成功で×1D6のダメージとなる。
<近接戦闘(蹴り):60%>+<マーシャルアーツ:50%>ダメージ2D10+2DBだが、<マーシャルアーツ>成功でキックのダメージが3倍となる。
<近接戦闘(蹴り):60%>+<飛び蹴り:1%>ダメージ1D8+DBだが、<飛び蹴り>成功でキックのダメージが60倍となる。ただし、<飛び蹴り>に失敗した場合は<飛び蹴り>に成功した判定でダメージ計算を行い、その合計分のダメージを受ける。
<スノウクラッシュ:5%>ダメージ1D1000+DB。棍棒で殴る。天候が雪の場合はダメージが2倍になる。
-----------------------------------------------

【イベント 隠しボス そのニ】

 アフーム=ザーを撃破すると、最終形態に移行する。
 その姿はこれまでと異なり人型。実はアフーム=ザーを召喚した魔術師であるカイン・カドモンの姿に酷似している。

-----------------------------------------------
【隠しボスエネミー】アフーム=ザー、極氷の天災魔術師
耐久値HP:6666(固定) 魔力量MP:9999
STR:600
CON:600
SIZ:400
DEX:300
INT:999
POW:999
正気度:-666(光創神フェルマダ=ダ=アウルガダウタとの遭遇以外で正気度ロールは発生しない)
ダメージボーナス:1D100
正気度喪失:発生せず。

1ラウンドにつき1回行動
 極寒の冷気を纏った剣で攻撃する。

魔術
<解き放つ氷の槍:99%>ダメージ1D6×人数分+1D100で10以下の場合に凍傷の発生。何らかの処置を施さない場合、毎ターン確定で1D3のダメージを受ける。回避可能。コストはMP10のみ。
<精神を貫く矢>コストは1D4のMP のみで正気度ポイントの消費はない。魔法陣を生じさせ、そこから対象一人を狙って無数の純白の矢を放つ。ダメージ4D6のPOWと正気度2D6の喪失。

技能
<近接戦闘(氷剣):60%>ダメージ2D10+1D100で10以下の場合に凍傷の発生。何らかの処置を施さない場合、毎ターン確定で1D3のダメージを受ける。
<近接戦闘(氷剣):60%>+<氷河時代:40%>二つ目の技能に失敗した場合は<近接戦闘(氷剣):60%>のみの判定を行うが、両方成功した場合はダメージ2D10+DB+1D100で30以下の場合に凍傷の発生となる。凍傷の影響により何らかの処置を施さない場合、毎ターン確定で1D3のダメージを受ける。
<凍える太陽:10%>ダメージ10D100。極寒の炎を溢れさせて突撃攻撃を仕掛ける。

※ただし、特定の技能値ではなく各種技に振られた技能値で判定する。

行動は以下のサイクルで行われる。

一ターン目から六十八ターン目
技能欄が魔術欄に書かれていた技能が魔術のいずれかを使用する。

六十九ターン目
<力を溜めている:99999%>何もしない。

七十ターン目
<エンド・オブ・ザ・アイス・ワールド:99999%>敵全体にダメージ3D1000+DB+1D100を振って99以下が出た場合は即死判定になる。
-----------------------------------------------


【大氷裂床】

 かつて清志が落ちた冬告山最大のクレパス。
 そのまま落下すれば、他のクレバスと同じ状況になってしまうため頭を捻る必要がある。
 具体的には強度が保証されたロープを使って降りる、<登攀>を応用して降りる(三回連続で判定して三回成功、うち一回は少なくともハード成功が必要)、天翔ける靴を使うなどの方法が考えられるだろう。
 なお、天翔ける靴は他のクレバスの回避にも使えるので今回のシナリオの必須アイテムと言えるかもしれない。
 地下に降りると氷の洞窟がぽっかりと口を開いている。



【冬告山地下 ホモ・カドモンの遺跡】
 【氷の洞窟】を延々と進むと、更に地下に降りられる場所があり、更に進むことで巨大な地下都市を発見できる。
 ほとんどの建物が崩壊しており、そもそも侵入できなかったり、侵入すれば崩壊に巻き込まれそうなほどヒビが入った建物などが乱立しているが、基本的にどの建物も探索は不可能である。

 <知識>などを振って成功すると、その建物が自分の知るどの建物とも違う建築方法で建てられていること、建築様式が自分の知る建物のどれとも異なっていることが分かる。
 <目星>か<幸運>を振って成功すると、その中でも辛うじて探索が可能そうな建物を発見できる。
 また、<目星>にハード成功すると氷の結晶を模ったネックレスのようなものを手に入れることができる。

【残された建物】
 石造の建物で、大きさは一階建ての小さな一軒家ほど。
 釜戸のようなもの、トイレと思われるようなものなど当時の生活空間がそのまま残されている。
 探索箇所は書斎のような小さな部屋で机には一冊の石板が置かれていることが分かる。それ以外に情報はなく、石板の入手に技能は必要ない。

 石板は古代ヘブライ語で書かれている。内容を知るためには<古代ヘブライ語>に成功するか、<中期ヘブライ語>か<現代ヘブライ語>にハード成功する、或いは<考古学>や<歴史>などの技能を振る必要がある。
 <考古学>や<歴史>などの技能を振る場合は二回判定を行う必要があり、二回の判定でどちらもクリティカルを出さなければならない。それ以外は失敗扱いとなる。

 中身はホモ・カドモンと呼ばれる者達の歴史である。
 かなり長く婉曲的な表現が多く使われているため、ここで解禁される情報はそれを簡単に纏めた歴史年表となる。

-----------------------------------------------
創世歴0年 『唯一神』のヤルダバオートが原初の人類であるホモ・カドモンを創造する。
創世歴18年 楽園で暮らしていた原初の人類であるホモ・カドモンのアダム・カドモンとハヴァ・カドモンが蛇の甘言に騙されて智慧の実と生命の実を食べてしまう。『唯一神』のヤルダバオートによって二人は楽園から追放される。
創世歴30年〜創世歴40年 アダム率いるホモ・カドモンの一族が後に日本列島となる地に辿り着く。着実に数を増やして高度な文明を築いていくが、魔術を生み出した天才がアフーム=ザーを召喚してしまう。その影響で現在も永遠の雪山と呼ばれる冬告山が誕生した。ホモ・カドモン達は生き残るも文明を地下に移さざるを得なくなり現在の冬告山の地下に移住する。
創世歴史79年 ホモ・カドモンの一人が息絶える。『唯一神』のヤルダバオートの作り出した智慧の実と生命の実は紛い物だったのだろうか。死を迎えた同胞の肉は土塊と化し、骨は灰となって崩れ去った。
-----------------------------------------------

 人類史をひっくり返すほどの真実・・に気づいてしまった探索者は<SAN値チェック:1D10/1D30>を行う。



【冬告山地下 氷の洞窟・道の続き】
 開けた場所に辿り着いた探索者達だが、道は更に続いている。
 比較的新そうな横穴を技能を振らなくても発見することができるので、探索者達は更なる情報を求めて更に地下へと続く洞窟を進んでいくことになるだろう。



【冬告山地下 氷の洞窟・還らずの深淵】
 【冬告山地下 ホモ・カドモンの遺跡】ではないが少し開けた場所。
 無数の屍が堆く積まれている。<目星>に成功すれば、その中の一人が黒田清志であることが分かる。
 堆く積まれた死体の山を見た探索者は<SAN値チェック:1D8/1D20>を行う。

 その中心部には巨大な魔法陣のようなものが描かれ、その中心に一人の男の姿がある。
 古風な魔術師風の装いをしたその男は探索者を見つけると忌々しげな顔をしながら言葉を掛けてくるだろう。



【描写】氷の洞窟・還らずの深淵

「儀式の準備が整ったというタイミングでやってくるとは……全く間の悪い者達だな。貴様達はそこに転がっている黒田とやらを探しに来たのか? 或いは行方不明になったそこの屍の中に大切な人でもいたのか? まあ、貴様ら低俗な原住民達の命などゴミも同然。寧ろ、我々――古代ユウエンの民幽遠の民のような高貴な存在にその命を差し出し、役に立てることを光栄に思いながら死を迎えることこそ、貴様らに許された唯一の道であり、喜びと共に享受すべき未来なのではないか? はははっ、まさかこの私と戦うつもりか? 低俗な原住民の分際で! いいだろう! 私に歯向かう選択を! 後悔しながら! 散り果てろ!!」

 以後、古代ユウエンの民幽遠の民のヴァルファレン=フェロティシズムとの戦いが始まります。



【氷の洞窟・還らずの深淵での死闘 戦闘解説】
 今回の最終バトルはいつも以上に複雑なため、項目を立てて戦闘の詳細を説明する。
 まず、倒す敵はヴァルファレン=フェロティシズムであり、彼を討伐することで戦闘終了となる。
 しかし、ヴァルファレンは戦闘開始早々に確定で<パーフェクト・ダメージカットバリア>を張ってしまい、一切ダメージが与えられない状態になってしまう。ヴァルファレンはその後、儀式に力を注ぐため直接探索者に攻撃を仕掛けてくることはないが、代わりに魔物を宙空から召喚して嗾けてくる。
 魔物の先発は確定で古来蜻蛉の女王ヴィーナス・ネウロンになり、以後魔物が倒される度にランダムに召喚する。その度に正気度ロールが発生する。
 全ての魔物を撃破できれば、<戦闘体制>を使用して攻撃に打って出るようになる。とにかく探索者を殺すことを最優先に動くため、魔物生存時に積極的に行っていた儀式は中断される。
 儀式によって『青龍ファフニール』が復活した場合、ヴァルファレンは隠されていた魔法陣を使って脱出する。戦闘中に<目星>を振って成功すれば隠された魔法陣に気付いていいだろう。戦闘開始時にターンを消費して<目星>を振れることをあらかじめ伝えておかなければならない。
 転移先は【冬告山 山頂】で、そこで残る魔物、ヴァルファレン、神格に匹敵する『青龍ファフニール』と戦うという絶望的な状況に陥ることになる。なお、『青龍ファフニール』の復活時点で冬告山の気温は上昇し、急速に雪が溶け始めることとなる。

 魔物が討伐されるまでは<ヴァルファレンは『青龍ファフニール』から大いなる神の力を抽出しようとしている>を使用し続けるため、技名が変わっただけで行動をないという点は変わらない。
 なお、ボス戦後の展開は戦闘の状況によって大きく三つに分岐する。


【エネミーデータ 氷の洞窟・還らずの深淵での死闘】

-----------------------------------------------
【エネミー】古来蜻蛉の女王ヴィーナス・ネウロン
耐久値HP:50 魔力量MP:0
STR:60
CON:60
SIZ:99
DEX:256
INT:30
POW:30
ダメージボーナス:+1D6
正気度喪失:0/1D4。

1ラウンドにつき1回行動
技能
<加速:60%>技能に成功した場合、次のラウンドから行動回数が+1される。
<耳障りな不協羽音:40%>敵全体に1D4のダメージを与える。更に1D3ポイントの正気度を減少させる。この攻撃は回避することができない。また、一ターン中に一度しか使用できない。
<風翼の刃:70%>ダメージ1D10+DB。
<電光石火の如く:60%>ダメージ1D4。この攻撃はDEX順を無視して使用することができる。この技を回避することはできないが、使用したターンには自身も回避行動を取ることができなくなる。
<回避:40%>
-----------------------------------------------

-----------------------------------------------
【エネミー】火焔の獅子フレア・レオーネ
耐久値HP:30 魔力量MP:0
STR:130
CON:80
SIZ:60
DEX:20
INT:20
POW:80
ダメージボーナス:+3D6
正気度喪失:0/1D4。

1ラウンドにつき1回行動
技能
<咆哮:60%>途轍もない声で吠える。POWロールを行い失敗した場合は1D3ターンの間行動不能になり、その間に受けるダメージが2倍になる。
<百獣の王の威厳:50%>この技能に成功したターンに与えるダメージが2倍になる。
<燃鬣突撃:40%>ダメージ3D10+DB+1D100で10以下の場合に炎上の発生。何らかの処置を施さない場合、毎ターン確定で1D6のダメージを受ける。ただし、技能に成功しても失敗しても与えるダメージの1/3のダメージを受ける。
<火炎放射:60%>ダメージ1D10+1D100で10以下の場合に炎上の発生。何らかの処置を施さない場合、毎ターン確定で1D6のダメージを受ける。
<回避:20%>
-----------------------------------------------

-----------------------------------------------
【エネミー】白肌の恐魔竜アルビノザウルス
耐久値HP:60 魔力量MP:0
STR:256
CON:100
SIZ:82
DEX:50
INT:-256
POW:60
ダメージボーナス:+6D6
正気度喪失:0/1D4。

1ラウンドにつき1回行動
技能
<近接戦闘(前脚):30%>ダメージ3D3+DB。
<近接戦闘(前脚):30%>+<ダブルアタック:20%>ダメージ3D3+DBだが、<ダブルアタック>に成功した場合は2回攻撃になる。
<近接戦闘(噛みつき):20%>ダメージ6D3+DB。
<近接戦闘(噛みつき):20%>+<連続噛みつき>ダメージ6D3+DBだが、<連続噛みつき>成功した場合は1D4回攻撃になる。
<近接戦闘(首鞭):80%>ダメージ1D10+DBだが、成功した場合は与えるダメージの1/4のダメージを受ける。技能に失敗した場合は与える筈だったダメージの3倍のダメージを受ける。
<回避:-100%>
-----------------------------------------------

-----------------------------------------------
【エネミー】幻魔の蝸牛ミラージュ・スネイル
耐久値HP:100 魔力量MP:0
STR:60
CON:999
SIZ:102
DEX:-256
INT:10
POW:999
ダメージボーナス:+1D3
装甲:30ポイントの物理的な装甲を持つ。
正気度喪失:0/1D4。

1ラウンドにつき1回行動
技能
<立て篭もる:70%>強固な殻に立て篭もることでこのターンに受けるダメージを0にする。
<蜃気楼:60%>蜃気楼を発生させて幻惑によって身を守る。蜃気楼は1D6ターンの間戦場に残り続け、その間は自身の<回避>の技能値に+60した値で振ることができる。
<回避:39%>
<ヘビィボディプレス:3%>ダメージ1D60+DB。強固な殻に身体を収納して勢いよく飛び上がりわ敵の頭上に落下して攻撃する。技能に成功しても失敗しても、この技能を使用したターンと次のターンに自身が受けるダメージが4倍になる。
-----------------------------------------------

-----------------------------------------------
【エネミー】常夜の粘性体ブラックナイト・スライム
耐久値HP:40 魔力量MP:0
STR:30
CON:200
SIZ:50
DEX:100
INT:60
POW:50
ダメージボーナス:±0
装甲:物理的のダメージを1/10に減衰させる特殊な身体を持つ。ただし、魔法攻撃のダメージは3倍になる。
正気度喪失:0/1D4。

1ラウンドにつき1回行動
技能
<近接戦闘(突撃):60%>ダメージ1D6。
<睡眠波:50%> 強力な眠りのオーラを放つ。POWロールを行い失敗した場合は1D6ターンの間睡眠状態になる。
<悪夢:1%>相手に悪夢を見せる。POWロールを行い失敗した場合は1D10のダメージと1D6ポイントの正気度消失ダメージを受ける。相手が眠り状態ではない場合は相手を眠らせて1D6ターンの間睡眠状態にさせることができるが、既に相手が寝ている場合は技能値に+69%した値で振ることができ、成功した場合は1D10のダメージと1D6ポイントの正気度消失ダメージを与えることができる。この場合にはPOWロールで対抗することができない。
<夢喰い:50%>1D30のダメージを与え、与えたダメージと同じ数値の耐久値を回復する。この技能は寝ている対象にしか使用することができず、技能が成功した場合も失敗した場合も技能を使われた対象は起きてしまう。
<回避:10%>
-----------------------------------------------

-----------------------------------------------
【エネミー】血塗れた蠍蝎ブラッド・スコーピオン
耐久値HP:25 魔力量MP:0
STR:300
CON:50
SIZ:90
DEX:50
INT:30
POW:50
ダメージボーナス:+1D20
正気度喪失:0/1D4。

1ラウンドにつき1回行動
技能
<近接戦闘(鋏):80%>ダメージ1D6。
<近接戦闘(毒尾針):30%>+<フェイタルテール:1%>ダメージ1D10+DB+対象を猛毒状態にする。何らかの処置を施さない場合、毎ターン1D10ポイントのダメージを受ける。<フェイタルテール>の技能に成功した場合は相手の残り耐久値を無視して対象を即死させる。<近接戦闘(毒尾針)>のダメージ判定の前に<フェイタルテール>の処理を行い、<フェイタルテール>に成功した場合はダメージ計算を行わない。
<回避:40%>
<砂嵐:60%>局所的な砂嵐を発生させる。砂嵐は1D6ターン継続し、砂嵐が発生している間は全員が1D3ポイントのダメージを受ける。また、<回避>等の技能に+20ポイントの補正を、<目星>等の視認系の技能に-20ポイントの補正を与える。
-----------------------------------------------

-----------------------------------------------
【ラストボスエネミー】ヴァルファレン=フェロティシズム
耐久値HP:30 魔力量MP:300
STR:80
CON:60
SIZ:70
DEX:60
INT:256
POW:60
ダメージボーナス:+1D6

1ラウンドにつき1回行動

魔術
<燃え盛る炎舞:99%>ダメージ1D6×人数分+1D100で10以下の場合に炎上発生。何らかの処置を施さない場合、毎ターン確定で1D6のダメージを受ける。回避可能。コストはMP1のみ。
<解き放つ氷の槍:99%>ダメージ1D6×人数分+1D100で10以下の場合に凍傷の発生。何らかの処置を施さない場合、毎ターン確定で1D3のダメージを受ける。回避可能。コストはMP1のみ。
<閃く雷鳴:99%>ダメージ敵単体に3D3のダメージ。電撃による連続攻撃。あまりに攻撃が早過ぎるため回避不可。コストはMP1のみ。
<光なき世界:99%> ダメージ1D6×人数分。闇属性の魔力が敵を襲う。回避可能。コストはMP1のみ。
<アストラル・ショット:99%>ダメージ1D6+6。魔術によって霊的エネルギーを生成して打ち出す。回避可能。コストはMP1のみ。
<アストラル・アローズ:99%> ダメージ4D3。魔術によって霊的エネルギーを無数の矢へと変化させて解き放つ。回避可能。コストはMP1のみ。
<アストラル・ジャベリン:99%>ダメージ1D6+1×人数分。全体攻撃。魔術によって霊的エネルギーを生成して上空へと放ち、敵の頭上から無数の霊的な槍の雨を降らせる。回避可能。コストはMP1のみ。

技能
<近接格闘(格闘):66%>
<投擲:66%>
<魔法:66%>
<魔獣使い:66%>
<ポルナ=パルヴァド神話:666%>

※ただし、特定の技能値ではなく各種技に振られた技能値で判定する。

技能(六体の魔物生存時)
一ターン目
<パーフェクト・ダメージカットバリア:666%>自身にあらゆる攻撃を99999回だけ完全にカットするバリアを張る。コストはMP1のみ。特殊行動。この行動はDEX順を無視して必ず最初に行われる(優先度+666)。

二ターン目以降、六体の魔物生存中
<ヴァルファレンは生贄から抽出したエネルギーを使用して『春満石』を使った儀式をしている:40%>儀式が成功するためには合計で十回この技能を成功させる必要がある。

二ターン目以降、魔物が死亡したターン
<ヴァルファレンは次の魔物を中空から召喚した:256%>次の魔物を召喚する。

二ターン目以降、『春満石』から『青龍ファフニール』が復活してからの行動。
<ヴァルファレンは『青龍ファフニール』から大いなる神の力を抽出しようとしている:100%>成功しても失敗しても特に何も起きない。

技能(六体の魔物死亡時)
六体の魔物死亡時から数えて二ターン目から二十九ターン目
<近接戦闘(拳):70%>+<鉄拳乱舞:40%>ダメージ1D6+3D4だが、<鉄拳乱舞>の成功で×1D6のダメージとなる。
<近接戦闘(蹴り):60%>+<マーシャルアーツ:40%>ダメージ1D8+2D4+DBだが、<マーシャルアーツ>成功でキックのダメージが2倍となる。
<魔術付与ナイフ:66%>ダメージ(2D6+4)÷1D6。少数は切り上げで計算。<近接戦闘(格闘):66%>か<投擲:66%>の選択式。コストはMP1のみ。
<ダンシング・ブレイズ:666%>ダメージ(2D6+4)÷1D6。魔術で操った魔術付与ナイフを飛ばして攻撃する。回避可能。コストはMP1のみ。

※その他、魔術の欄にある魔術も使用する。

六体の魔物死亡時から数えて三十ターン目
「ここからは少し本気を見せてあげましょうか?」
※行動無しの台詞のみ。

六体の魔物死亡時から数えて三十一ターン目以降、百の倍数とターンを除いたターン
※下記のいずれかの技能か魔術のいずれかを使用する。
<メテオ・ストライク:66%>ダメージ1D320+DB。<魔法>と<天文学>の融合技。隕石を落下させる。回避可能。コストはMP50のみ。
<ミーティア・レイン:66%>ダメージ1D320+DB×人数分。<魔法>と<天文学>の融合技。無数の流星を降り注がせる。コストはMP70のみ。
<クエーサー ・カッター:66%>ダメージ6D80+DB。<魔法>と<天文学>の融合技。クエーサーを彷彿とさせる巨大な回転体を放つ。回避可能。コストはMP100のみ。
<グレート・アトラクター:66%>ダメージ1D1000+100+DB。<魔法>と<天文学>の融合技。小規模な銀河を創造し、狙った目標の付近で銀河面の衝突を引き起こす。回避可能。コストはMP100のみ。
<プロテクション:40%>自身にダメージを1/2に軽減するバリアを貼る。
<マジックリフレクション:40%>あらゆる魔術的攻撃を跳ね返すパリアを展開する。バリアは3ターンの間持続する。

百の倍数のターン
<カイパーベルト・ラッシュ:66%>ダメージ1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+1D50+DB。出現させた無数の小惑星を次々と敵にぶつける攻撃。1D50とDB、それぞれ一回の試行につき一回<回避>を振ることが可能。また、攻撃対象も1D50とDB、それぞれ一回の試行につき一人自由に選択することができる。

確定行動:六体の魔物死亡が全滅した次のターンのみ。
<戦闘体制:99999%>自身にダメージを一度だけ50%カットするバリアを貼る。別のバリアが貼られている場合はバリアを上書きする。※<ヴァルファレンは『青龍ファフニール』から大いなる神の力を抽出しようとしている>が既に使用されている状態で条件を満たした場合は、こちらに上書きされる形で<ヴァルファレンは『青龍ファフニール』から大いなる神の力を抽出しようとしている>を使用しなくなる。
-----------------------------------------------

-----------------------------------------------
【ゴッドエネミー】『青龍ファフニール』、蛮神の春呼龍
カテゴリー:神獣
耐久値HP:999(固定) 魔力量MP:666
STR:500
CON:600
SIZ:256
DEX:900
INT:999
POW:999
正気度:777(光創神フェルマダ=ダ=アウルガダウタとの遭遇以外で正気度ロールは発生しない)
ダメージボーナス:+10D10
正気度喪失:1D10/1D100。

1ラウンドにつき1回行動
 水に纏わる攻撃を得意としている。

魔術
<真紅の爆発:99%>ダメージ1D36+1D100で10以下の場合に炎上の発生。何らかの処置を施さない場合、毎ターン確定で1D3のダメージを受ける。回避可能。コストはMP100のみ。
<解き放つ氷の槍:99%>ダメージ1D6×人数分+1D100で10以下の場合に凍傷の発生。何らかの処置を施さない場合、毎ターン確定で1D3のダメージを受ける。回避可能。コストはMP10のみ。
<閃く雷鳴:99%>ダメージ敵単体に3D3のダメージ。電撃による連続攻撃。あまりに攻撃が早過ぎるため回避不可。コストはMP10のみ。

技能
<戦闘技能(春呼龍):256%>

※ただし、特定の技能値ではなく各種技に振られた技能値で判定する。

一ターン目
<力を溜めている:999%>何もしない。

二ターン目
<タイダルウェイブ:60%>敵全体にダメージ1D30+全員をノックバックして壁まで吹き飛ばす。この攻撃を回避することはできない。

三ターン目以降、十の倍数のターン以外
<テールウィップ:60%>ダメージ1D6+DB。尻尾を鞭のように使って攻撃する。
<竜巻:40%>ダメージ1D10×1D6。竜巻を発生させて敵を巻き込む。

※その他、魔術の欄にある魔術も使用する。

十の倍数のターン
<力を溜めている:999%>何もしない。次のターンの行動は確定で<タイダルウェイブ:60%>になる。
-----------------------------------------------



【シナリオ分岐 『青龍ファフニール』が復活した場合】
 山頂にいるため、気温の上昇によって雪崩が発生するも探索者達は巻き込まれず、無事に下山できる。

【シナリオ分岐 『青龍ファフニール』を復活させる前にヴァルファレンを撃破した場合 その一】
 <目星>に成功して魔法陣を使った場合は【冬告山 山頂】に転移することになる。
 探索者はその後、安心で下山しようとするが、【冬告山九合目 白銀色の地獄】まで来たところでイベントが発生。大雪崩が突如として発生して探索者を飲み込まんとする。

 探索者はDEXロールか幸運ロールのいずれかを選択できる。
 山を降りるためには八合目、七合目、六合目と一合目まで降りていく必要があるため、合計八回ロールに成功する必要がある。
 ロールに失敗した場合は雪崩に巻き込まれてしまう。CONロールを行い、成功した場合はCONと耐久力を1/8減らすことになる。その代わり、その合目でのロールには成功した扱いになる。
 失敗した場合は残りの耐久値に関わらずキャラロストとなる。

【シナリオ分岐 『青龍ファフニール』を復活させる前にヴァルファレンを撃破した場合 その二】
 ヴァルファレンは最後の力を振り絞り、自爆魔法を作動させてしまう。

『警告警告! この施設は後数十秒で爆発します』

 けたたましい警報が鳴り響き、探索者達は危険な状況であることを速やかに察知するだろう。
 施設からの脱出では、DEXロールに二回成功する必要がある。成功した場合は【大氷裂床】に辿り着くことになる……が、既に大雪崩が迫ってきており、雪崩との競争が始まる。
 失敗した場合は施設の爆発に巻き込まれ、(1D100)³のダメージを受けることになる。

 雪崩は三合目、二合目、一合目の三回分判定する。
 ルールは【シナリオ分岐 『青龍ファフニール』を復活させる前にヴァルファレンを撃破した場合 その一】の時と同じ。


【エンディング】

 探索者達は麓で麓冬町の警察や救急隊によって保護される。
 その後、警察から簡単な任意の事情聴取のようなものを受けることになるかもしれないが、あの山で起きたことを伝えてもオカルト話だと思われて信じてはもらえないだろう。
 黒田清志の遺品か、彼の死体が確認できるもの(例えば写真)などを薫風社に届ければ報奨金を支払ってもらえるだろう。行方不明事件に関する情報を提供すれば、更に1,000,000円を追加で支払ってもらえる。
 なお、今回の件について海堂嶋原か鳳響に話せば多少疑いながらも最終的には信じてくれる。

 しかし、あまりにも非現実的な話のため混乱を招く危険性を考え、通常の報道はせずにオカルト雑誌の編集部を通じて報道する形を取ることになる。
 以下の【エンディング】に関してはKPが描写するのではなく、探索者達がロールプレイを行う形で構築することとなる。どのような行動を行ったかでシナリオクリア報酬が変化するため注意されたし。
 なお、探索者が連れ出さなかった場合、鬼嶋未悟達と美雪は脱出に成功する。また、美雪は雪崩に巻き込まれても雪女なので影響はない。

 未悟に報告した場合は真相究明をした探索者を称賛してくれる……が特に追加の報奨金が出る訳ではない。
 美雪に報告するとしばらくは悲しみに暮れるが、やがて彼の死を受け入れて前を向いて生きる覚悟を決めるだろう。
 二人が同行している場合は、何らかの反応を描写するべきだろう。また、黒田清志が死んでいることを美雪が直視した場合、追加で正気度ロールをする方が自然と判断した場合はしても良い。

◆報酬と条件
・ヴァルファレンの野望を打ち砕いた。
 正気度+1D6、CON+3。
・神獣『青龍ファフニール』を撃破した。
 初期に持っていた好きな戦闘技能に+1D10。
・隠しボスを撃破した。
 好きな技能二つに+1D6。
・黒田清志の遺品を持ち帰るか、黒田清志が死亡した証明を持ち帰った。
 報奨金に加えて、正気度+1D6、DEX+3。
・美雪に清志の死を伝えた、或いは美雪が清志の死を知った。
 正気度+1D3、INT+3。
・未悟に冬告山の異常気象の真相を伝えた。
 CON+3、INT+3。
・行方不明事件と冬告山についての情報提供を行った。
 報奨金に加えて、POW+3。
・幻の冬鍋を復活させた。
 初期に持っていた好きな戦闘技能に+1D6、STR+6。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?