【アート企画】私が大切にする22の哲学と引き換えに失われる22の身体機能
「宇宙兄弟」というマンガから生まれたALSという難病の治療研究を支援する基金があります。その名も「せりか基金」。
「宇宙兄弟」に出てくるお医者さんの伊東せりかさんは、お父さんがALSで亡くなっています。彼女の宇宙での研究はALSの治療薬の開発に関係するものなんですね。
物語が現実の医療に貢献しているというのがとても好きで、みじんこも2020年1月から毎月3265(みじんこ)円を支援しています。同時に毎月2点、ALSに関係するアート企画を発案して3265(みじんこ)円で販売しています。
2020年10月分の2点目は「私が大切にする22の哲学と引き換えに失われる22の身体機能」です。
ALSっていう病気は、体が徐々に動かなくなっていく病気なんですが、思考は聡明なんです。ALS患者さんで有名なのは、車椅子の科学者・ホーキング博士です。
体が動かないけど思考は聡明なため、病気にかかると、もどかしい思いをすることがあるのかもしれません。でも、もしかしたら身体が動いていても、思考が固まってくることがあるのかもしれない、と考えました。身体が動かないのには気づきやすいですが、思考が不自由になっていることは気づきにくいのかもしれない。それが今回の企画です。
自分が大切にする22個の哲学。これは自分自身の思考を表します。自分で考えた22個の哲学に、対応する22個の身体機能をあてます。自分が哲学と身体機能とどちらかしか取れないとしたら、どちらを選ぶのか。それをただ考えるというアート企画です。
歳を取ってきて身体が動かなくなってくると「身体、動かなくなったなぁ」ってけっこうすぐ分かる気がするんですね。でも、思考の方はどうなんだろうと。考え方の柔軟性が失われてきてる、自分で考えられなくなってきてるっていうのは、身体の機能ほど敏感に感じていないかもしれません。
身体が動かなくても思考はどこまでも自由でいられるということ。それはホーキング博士をはじめとする人たちが証明しているように思います。
そもそも22個も自分が大切にしてること、残しておきたい身体機能を思いつけるのでしょうか。
22という数字は、身体のパーツが基本的に「対」で成り立っているということを表しています。また、思考と身体を2という数字の中で対比させています。さらにALSに限らずあらゆる病気を抱える人と、現在は病気を抱えていない人とのパートナー的な意味合いを込めています。
例として、こんな感じで22個の哲学と対比する身体機能を考えてみました。
1. 好きなことをやる - 目が見える
2. 疲れたらしっかり休む - 耳が聞こえる
3. 心をからっぽにする時間を取る - 歩く
4. なぜ気になるのか考える- しゃべる
5. よく味わう - 食べる
6. 体の声を聞く - ジャンプする
7. 何も暗記しない - 匂いをかぐ
8. 好きな物に正直である - 温度を感じる
9. 嫌いに囚われない - おなかがすく
10. 好きに執着しない - 痛みを感じる
11. 自分の可能性を決めない - 喉が渇く
12. 物語を生み出す - 物を投げる
13. 死ぬ時に後悔を残さない - 味を感じる
14. 前よりも少しだけ上手にやる - 腕を動かす
15. コーヒーはドリップで淹れる - 首を動かす
16. 毎日考える時間を取る - 寝返りをうつ
17. 不要な習慣を削る - 息をする
18. やりきりたいことを習慣化する - 手を振る
19. 数字を気にする - 道具を使う
20. 仮説を立てる - 液体を飲む
21. 生きているだけで花丸 - 触れていることを感じる
22. みじんこを大切にする - 距離感をはかる
一つ一つの動きや考えをこうして並べてみると、これは大事だなぁ、これは優先的には低いかなぁっていうのが、自分の中で出てきます。
自分が諦められることと大事にしたいことを見つめ直すことで、思考の自由度が増すといいなぁと思っていますよ!
22個の哲学だけを考えて、それを優先順位づけして並べてみたり、なぜそれが大事なのかを考えてみたりするのもいいかも。
企画をご購入いただいた方には、みじんこと自分の哲学を描き込める和紙を44片分、それと上記の私の哲学の手書きをお送りいたします。
紙は付箋やメモ帳でも代用できると思いますし、noteにだらだらメモるのもいいと思いますので、人生のスキマ時間に試してみてください!
それではまた来月!せりか基金に直接支援したいよ!という方はこちらからお願いします!