【アーティストの独り言】動きのあるアート作品のコンセプトを試行錯誤しています
優れた作品をつくる人が膨大にいる中で、自分が必要とされる場所はどこなのか。自分の原体験について考えたことで、アーティストになってからずっと探求してきた「治療としてのアート」とは具体的になんなのか、改めて考えているところです。
noteのミッションは「だれもが創作をはじめ、続けられるようにすること」なんですよね。これはとてもとても分かりやすいです。これからnoteに入る人も何を考えるべきかがとても分かりやすいですよね。
治療の代わりになるアート、というのは、まだまだ幅の広い概念です。癒しという概念も広い意味で考えるとなんでも含んでしまいます。今の自分は「自分に合った場所に移動できること」が社会と自分への治療だと考えていますが、じゃあその移動が実現しやすくなるにはどうしたらいいんだと。
別のアプローチとして「人が必要とされる状態」が社会が治療できている状態だとして考えていたのですが、その状態に自分はどう関われるのかを今度は考え始めました。
社会を癒し、社会から守られるという人と社会との関係の実現のために、自分がどう関われるのかというところです。勝手に実現するのであれば、自分は何もしなくていいわけですからね。
最近、自分がやることは「創作を通じて関係性を変える」ということかなと思い立ちました。人と人、人と場所、人と概念。なんでもいいのですが、創作物を通じて世界の見え方が変わることや、誰かや何かとの関係性が変わることで、これまでの「縛り」から逃れて自分が必要とされる場所に移動しやすくならないかと考えたんです。
「関係性を変える」というのを考えながら、最近の動きのある作品で自分が具体的に何をすべきかというのを問答していました。
2年くらい前からやり始めた文字(オノマトペ)は使いたい。細胞の線画は自分のアイデンティティーだから使いたい。世界各地の写真も紹介したいし使いたい。
素材はあれど、うまくそれを結び付けるコンセプトが不明確だったんですね。だから、見た目的に派手な作品ができても、なかなか芯が通らないと思っていました。
でもこの「関係性を変える」というコンセプトがあると、「どの文字を使うか」「なぜ写真を使うか」が整理されてきます。
使う要素はこちら
創作オノマトペ(時に既存オノマトペも使うが創作は必須)
身体のパーツを表す漢字
細胞の線画
実際に自分が行った土地の写真(時に複数)
実際に自分がつくった作品(1点のみ)
その土地で聞こえる音を文字化したもの(オノマトペではなく、ゴゴゴゴゴなど本当に聞こえる音の文字化)
これらは次の要素に分解できます。
リアルとファンタジー(写真や文字化された音と写真以外の部分)
アナログとデジタル(アナログ制作の作品写真)
マクロとミクロ(細胞線画と土地の写真)
生物と非生物(身体のパーツを表す文字とその他の文字)
言語と感覚(既存の文字と創作されたオノマトペ)
こちらの作品の中には「腕」という文字がたくさんあるんですよね。
目がたくさんある絵と同じ意味合いを漢字にもたせているイメージです。創作する時に何を入れるべきかというのが整理されたので、これからはもうちょっと創りやすくなりそうです。
動きの研究もしつつ、ひきつづき動きのある作品を次々つくっていくぞ!
作品をまとめてみてくださる方は、最近、インスタに良くアップしてるのでぜひのぞいてやってください!