拗らせOL 思春期_兄との決別 後編
冷静さを保っていた私は最後の望みをかけ包丁を手に取ります。
兄は一瞬固まり、そして
兄「やばいこいつホンマにイカれてるーーーー!!!!笑」
兄のニヤニヤが止まりません。
そして、兄は携帯を手に取り
パシャっ パシャっ
兄「こいつホンマにやばい!!!!笑」
そう言いながら、泣きながら包丁を手に取る妹を携帯のカメラで写真を取り出したのです。
この瞬間、冷静になったのは兄ではなく私で、
ああ、この人とはもう分かり合えないんだな。
いままで家族だからと思って少しの望みをかけていたけど、この人と関わることで私は壊れていく。
そう思った私は包丁をキッチンへもどしました。
すると、
兄「母さん母さん!見てこれこいつやばいイカれてる!笑」
外で洗濯物を干していた母のところへ撮った写真を見せにいきました。
母「こころ!何してんの!警察のお世話になるようなことしないで!」
事情をわかっていない母は、目の前の出来事にだけコメントします。
もういいや、徹底的に関わらないようにしよう。
そう誓った私は、兄が大学へ進学して一人暮らしを始めるまでの3年間
徹底的に兄を避けるようにします。
私の家のリビングダイニングは、リビング側とダイニング側それぞれに扉が付いていました。なので、兄が2階から降りてくる音がすると、兄が入ってくる扉の反対側の扉から部屋を出て、2階へ移動することができ、接触を避けることができました。
食事の時間が被る時には、母親に怒られながらも気持ちを曲げずに2階へ夕飯を持っていき、徹底的に避けました。
そのお陰で、その日以降兄と接触することはなく、私は兄から解放されました。
物理的には解放されても、この出来事がトラウマとなり男の人に対しての嫌悪感が生まれ、拗らせていってしまったのです。
今が辛い人、家族だからと信じて向き合おうとしてる人、そのせいで自分を追い込んでしまっている人。
逃げるのは悪い事ではないです。
向き合うためには、体力と、客観視できる気持ちの余裕が必要です。
でも信じたい。家族だから。
向き合いたいなら、まずは自分を取り戻せる状態にすることが1番です。
自分を取り戻す過程で、辛い経験が自分の力になっていることにも気づけます。
自分を大事にしてください。