高額セミナー屋&情報商材屋を語る王騎
X(旧Twitter)では定期的に高額セミナーや情報商材屋の手口が話題になります。その度に、普段温厚な不動産クラスタがこの類だけは看過出来ないと憤っている。方々から責め立てられる主催者は堪らないでしょうねェ。そしてほぼ毎回全員が「外野は黙ってろ」という主張でブロック。これの繰り返しです。
SNS上での袋叩きは見ていて楽しいものではありません。ですがこの話題で毎度こうした状況になるのは致し方無いとも思います。なぜか。高額セミナー主催者も情報商材屋も、皆勘違いをしているからですよ。「なんでこいつら直接関係ないのに叩いて来るんだ」と。ところが、ここで憤っている方は外野ではなく、実は経験者なんですよ。ンフフフフ
いいですか?「経験者」です。被害者ではありませんよォ?これは重要なポイントです。実は過去に1回以上、高額セミナーや情報商材にお金を出してしまっている。そしてお金(だけ)で得られる情報がどの程度かを既に知っている。それを被害者面せず、経験者としての矜持を持った者だけが憤っていると考えるべきなのです。
これは手強いですよォ?しかもこうした方々はその経験を糧に、その後お金の使い方を大きく変えました。具体的にはセミナーや情報商材ではなくリアル情報を持つ各業界のXクラスタとの交際費に使い始めた。Xでの交流(もちろん無料)の対価として入ってくる本質情報が有益過ぎて、皆「あのセミナー&テキストは何だったんだ」となっているからなんですよ。
にも関わらず、そういう方々を外野だ無関係だと言って遮断するだけで一切対策を取らなければ、少なくともそのセミナーや商材の内容自体が、持続可能性のあるビジネスとは言えないと判断されるというだけのことです。そうではないと言うのなら、それなりの金額設定に落ち着かせるか、絶対に自分しか持ち得ない秘匿情報をそのセミナーや商材で公開するかしかありません。
しかし後者は現実的には難しい。例えば大家セミナー。大家業が「全く新しいビジネスモデルを創出する」といった類であるはずがありませんからねェ。物件を安く買って高く貸す、言ってしまえばそれだけの仕事に、どれほどのオリジナリティが必要だというのでしょう?そしてそれは当然、大家業に限ったことではありません。世にある既存の商売のほとんどは、すでに仕組み化が完了していることを前提に考えてみるべきです。
冷静になれば分かる事なんですよ。セミナーや情報商材で得られるものは常に「マインド」「スキル」「ナレッジ」この3点しかないのです。となるとまァ…実は各業界の営業で実務経験を積むのが一番手っ取り早いのですが…それが諸事情で出来ない、もしくは足りない人のためのセミナーであり情報商材であると。
そこに幾ら掛けるかという意味において、セミナーやるな、情報商材売るなと言っても、どうせやめないと思うのであえて言いませんがァ?やはり市場価値を意識した値付けを心掛けた方が良いでしょうねェ。欲を出して暴利を貪ろうとするから「これまで誰にも教えて来なかったマル秘テクニックを本邦初公開」などと言って、途端に怪しくなるわけです。
受ける側は、そもそも、そんなことを簡単に言えてしまう方の勧める方法論とは?という見方をすべきです。私は嫌ですけどねェ。噓つきやペテン師とは取引したくありませんから。同業他社にそう思われることがリスクじゃないという方だけがこれをやればいいと思いますが、そんな人のセミナーを聞く必要があるかという問題にも直面するでしょう。そこからは、焼畑農業のような一過性の情報しか出てこないと知るべきだからです。
つまり残念ながら…儲けのピークがとっくに過ぎた、出がらしの方法論を最後に売ってしまおうという浅ましい方が大半だと考えるのが、一番現実的であると言わざるを得ないということですよ。せめて私のフォロワーの皆様だけでも、この記事でネットリテラシーを高めてくれることを切に願います。
最後に、この問題はお金を出してしまう側の問題も根深いと最後にお伝えしなければなりません。先ほどお伝えした通り、一皮剝けた皆さんは不動産クラスタとの交流を通じて、高額セミナーや情報商材より遥かに安い交遊費で本質情報を手に入れています。このスキルこそまず最初に身に付けるべきと私は思うのですが、これには社会性、つまりコミュ力が必要です。
今ある多くのセミナーや情報商材は、社会性を鍛える覚悟の無い生徒の方が、課金というある意味最も安易な手法で情報を得ようとしているだけのようにも見えます。覚悟がないから心無い主催者にカモられるのです。これは双方反省していただきたいものですねェ。
ちなみに。幸いXの業界クラスタの中でも、特に不動産クラスタは先人が切り開いてくれたコミュニティが比較的充実していますから、社会性に自信のない方も業界志望の方も、ROM専を辞めてXの大海に漕ぎ出てはいかがでしょうか…ココココ