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死の欲動2周目位

罪業妄想が深かった私は、イエス様のように死んで罪を贖わなければならないという信念(妄想)があった。
自殺未遂も何回も繰り返したし、「今夜が山です」と親が病院に呼ばれたほどの自殺未遂である。
偶然生きているだけである。
ある時の自殺未遂で、隣のベッドが、がん患者さんであった。(外科に救急搬送されたため)優しいおばさんだったが、退院したらウチへおいでと住所のメモを渡されたが、死の近さに慄いた私はついぞ遊びに行かなかった。それ以来、ピタリと自殺未遂を私は辞めた。
しかし死の欲動は2周目に入る。
精神保健福祉士として私が赴任したのは2011年春の仙台市太白区だった。
何度となく真剣に自殺をとめても、結局自殺を貫徹してしまったクライエントが何名も居た。
蒲生地区は、津波が攫って何もない。茫漠と何もない。冷たい潮風を感じながら、私は、どんなに変えさせようとしても逝ってしまう命もあることに気づいた。

さて、私はせめて調子を崩さないことが自分を笑顔にさせられる最短コースと気づいている。
調子を崩すと、死の欲動は眼前に在るのだ。
(🐻)

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沙山有為
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