フリーターの日常(1月号)

おれは吉野家が好きで、よく通っていた。理由は、どこにでもあったからだ。
朝起きて、月一度の頻度で将棋大会に行く。終わったら、吉野家へ行く。
そこでいつも注文するのは牛丼並。その日の勝ち負けで、からあげを追加で頼むこともあれば、頼まなかったり。
将棋大会に出て、吉野家で牛丼を頬張り、家に帰り就寝という、完璧なルーティンを組んでいた。

こんな俺だが、将棋指し特有のADHD(アニメ・大好き・包茎・童貞のことですよね?)なんじゃないかと、ふと思い始めたので、改めてそこも含めて直してみた。

アニメは涼宮ハルヒの憂鬱が今でも大好きだ。

こんな俺でも、圧倒的に考える時間は増えた。物思いにふけることがかなり好きで、毎日必ず十分は考える。なぜなら、かっこいいからだ。働いていた頃も、風呂に入っている間も、寝る前の布団の中も、どこでも一人になって何かについて考えた。最近は、2時間ぐらいずっと考えていることもあって、結局結論にたどり着かずにどこかへ消えてしまう。俺は哲学とかそういうことを学んだことは一度もないから、今考えていることは数百年前に誰かがすでに言っている可能性が高い。でも、学術的なものには全く興味がない。難しい言葉遣いの長ったらしい文章は、読めないんだが。。。。

最近、義務教育の素晴らしさに気付いた。中学生の頃、学校に行ったり行かなかったりしたが、誰も俺のことを見捨てなかった。むしろ「誰も」ではなく「国」が…

フォロワーの中には、大学生とかもいて、まぶしすぎる。。。

俺があまりにも学校に行かないから、母親が謎の施設に連れて行って、そこでは大きな林檎(りんごってこんな漢字書くのか。変な字)の樹の絵が飾られていたのを覚えている。それっきり、その施設には行っていないが、あれは多分、問題児たちを一緒の場所に閉じ込めとく場所だったんだろうな。

そういえば、唐突だが、うちの時計はアナログの電波時計だ。どういう仕組みかは分からないが、時計が電波をキャッチして自動で時刻を正しくしてくれる。
しかし、時刻がずれるとクロノスタシスという、秒針がグルグル回りだして、正確な時間に直すことを行う。最初見た時は、心霊現象かと思ってビビりまくったものだ。「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない」――
この秒針が高速でグルグル回る現象は、だいたい俺以外全員が寝静まった夜中に起こり、見るたびに未だに恐怖を覚える。時計が「お前の秒針はいつ正しくなるんだ?」と問いかけているような気がする。

時計ですら自分で秒針を正しく設定できるのに、いつの間からか俺の人生の秒針は狂い始め、気づいたら長針も短針もズレたままだ。いつか、俺の時刻も正しく設定される日が来るのだろうか…。

そして、最後にこの間マグロ将棋大会に出たときの話をする。

そこで多分僕のフォロワー唯一(多分)の同姓じゃない人と遭遇する事態が発生してしまった。

今考えると、当時は単にフォロワー(ブロックしていた)の知り合いに過ぎないのだが、当時その異性は「フォロワーのアイドル」という表現はとても正解に近く、今考えてみたら、あれは「みんなの推しのアイドル」に遭遇した感覚に近かった
なる程、あれが噂の「フォロワーみんなの将棋女子アイドル的な」だったのか。確か一言、二言だけ話したのを覚えてる。そのあとの記憶はないが、そのあとは大会でぼろぼろに負けまくったので、アイツは厄女だったんじゃないだろうかって人のせいにしながら、俺は吉野家に向かった。

あまりにも寒かったので、いつもの普段の牛丼ではなく牛すき焼きを選んだ。いざ牛すき焼きを口に運ぶ…




(・ ~ ・`)モグモグ

Σ( ˙꒳˙ )





まっっっっっっっっず!!!!!



不味過ぎる。食べる前に味の想像をしたのが大きな誤算だった。よく考えたら自分の弱さを初めてあったのせいにする奴なんて、ゴミみたいなもん。

ただ、何も知らないフォロワーが食べても「これ、まずすぎじゃない?」って言うレベルで美味しくない。

基本的に、どんな料理でも「うめぇ、うめぇ」と食い、出されたものはすべて平然と完食してきた俺だが、記憶にある限り、人生で初めて飯を残した。軽くなった財布と、飯を残したこと、厄女呼ばわりしたことへの罪悪感を抱えながら、店を後にした。

吉野家の牛すき焼きにすら、俺は救われない。

お疲れした。(飽きた)


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