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澄み渡る…光は影と共にあり。【泪澄 黒烏】

僕は僕の生き方を

決して光だけに向けず
決して影だけに向けない

明るく元気に振る舞い過ぎては止まる
悲しみに塞ぎ込み過ぎても止まる

この静止して佇む時が
何よりも好物で

何者でもない時の自分が
一番…好きである

余計な癒しも慰めも要らず
時の流れに逆らわず
全てを一歩引いて
絵画を眺める様に見詰めるだけ

風は強いが鳥は心地良さそうに舞い
そんな僕の来ている
漆黒のロングコートに
影を落とし一体となる

狂おしい程
何事でもない日々を愛していた

それは人並みの
望みよりは大分低い

窓から木漏れ日が射すだけで
美しいと思う
星が一つ雲間から見えたら
幸運だと浮かれる

そんな者に見えなくとも
僕はそう言う生き物なのである

言葉を繕うのに疲れた日
それはきっと他人のイメージに囚われ
己のイメージが壊されたから

ならば僕は
特段言葉を紡がない

この様な散文にて
否、散文にもならぬ纏まりのない
茫然とした砂漠を歩む

書くのではなく
景色を歩いている

澄み渡ると言う己の名に含まれた言葉に
最初は澄み切った青く深い天空の空を想った。

然し乍ら、
僕は未だ立ち止まっております故、
薄雲を晴らす程走り抜ける力も
残っておりませんでしたので、
見渡す限りは

砂埃か燻む太陽しか見えません

灰色ながらも光を纏う空は、行燈のやうに柔らかく
此の身に光を落とす時
僅かな優しさにも見えました

何時もポケットに手を入れると
親指だけは外に掛ける
そのまま…
何も考えずに
空を見上げ、佇むのが好きでしてね

それだけで構わないのです
本当の僕と言うものは
イメージも無く
誰かが気を止めるでもない
目立たず空を見上げ
佇む影

何時迄も
そんな者で在りたかったと
今頃願うのは何故ですか?

逃げて…逃げて…とうとう己の物語からも逃げ出した
其の理由が明らかになるまで
これは僕の戯言と致しましょう

繕う事に疲れ、
更新は作業で繋いでおります。
それも無理だと思われた時は、時々…こんな寄り道をするかも知れません。

あと幾年…あと幾年…

私の彼は帰って来ない。

あと幾年…

私は待てるかすら分かりません。

それでも…
貴方を取り戻すと…決めています。

光と影に佇み
待ち焦がれては
その姿すら
真昼の砂霧深くに決えゆくのです

「良い…空でした」

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泪澄  黒烏
お賽銭箱と言う名の実は骸骨の手が出てくるびっくり箱。 著者の執筆の酒代か当てになる。若しくは珈琲代。 なんてなぁ〜要らないよ。大事なお金なんだ。自分の為に投資しなね。 今を良くする為、未来を良くする為に…てな。 如何してもなら、薔薇買って写メって皆で癒されるかな。