後期技能検定 機械系保全2級(実技)
後期技能検定 機械系保全2級(実技)について書いていきます。
以前は、前期技能検定と同じように、都道府県職業能力開発協会が窓口で
開催していましたが、2015年頃から日本プラントメンテナンス協会が実施しています。テスト内容はあまり変わっていないようです。
合格のメリットとして、『技能士』と名乗ることが可能です。名刺などにも記載可能です。また、技能の見える化ができ、会社としても客観的な評価ができます。栄誉以外では、保全の基礎を学ぶことで生産・保全業務のレベルUPが見込まれます。
毎年1万人程度受験する有名な資格ですので、ぜひ受験してみてください。
機械を使用する中堅・大手なら、会社が推奨しているかもしれませんね。(私の会社も推奨しています。合格すれば、受験料分を返してくれます)今後も知名度は下がらない有望な検定ですので、ぜひ取得してください!
試験ですが、前期技能検定の実技などと違い、椅子に座っての実技になります。(問題数分の机が置かれてあり、1問回答すると次の机に移動して回答…の流れでした)
作業服を着て実際に修理…という試験ではありません。ベアリングの損傷や歯車の損傷を見て、なぜこうなったのかを解いたり、油やグリースの粘度を選び、どの様なときに使用するか…などを書く試験となります。
なので腕の向上試験というよりは、知識の向上試験になるかもしれませんね。ただ腕も必要ですが、知識も同じように必要ですので、大事な検定と言えます。
オススメ勉強方法
オススメ勉強方法は、絶対に受かりたいならJTEX(日本技能教育開発センター)主催の講習会参加をおススメします。一つ一つ実技を分かりやすく説明してくれますし、なんといっても教材がとても良いです。
教えてもらったことを繰り返し勉強していれば、合格に相当近づけるはずです。ただ、講習会は費用がかかります。会員企業であれば 15,400円ですが、一般であれば 20,900円掛かります。また、全ての県に講習を来てくれるわけではありませんので、交通費等が必要です。
そうなると…、結構かかりますね。。。
独学となると、本に頼るか先輩に頼るかになると思うのですが、本ではメジャーなところは日本能率協会マネジメントセンター編集の機械保全の徹底攻略(機械系・実技)が有名ですが、私は機械保全研究委員会の機械実技トレーニングをおススメします。とても実践向きに仕上げてくれています。
あとは、本当にまれですが無料で講習会をしてくれるところもあるみたいです。マイスターが来て教えてくれるそうです。ありがたいですね!無料といってもテキスト代はかかるそうです。
試験内容
検定問題【1】 潤滑剤の粘度判定
・潤滑剤について粘度またはちょう度の判定をし、用途に適する潤滑剤を判定します。速度・加重及び温度の条件から潤滑剤を選定します。
検定問題【2】 軸受けの損傷判定
・軸受け損傷写真について、損傷現象・損傷原因及び対応措置を判定します。
検定試験【3】 歯車の損傷判定
・歯車損傷写真について、損傷名称及び損傷現象・損傷原因を判定します。
検定問題【4】 振動判定
・排気ファン装置図及び振動判定結果について、異常の原因等を判定します。
検定問題【5】 破壊損傷の判定
・ある部品の破断面写真について、損傷内容を判定します。
検定問題【6】 軸のマイクロ計測と処置判定
・工作機械の軸の寸法測定写真について、その測定結果による対応措置を判定します。
検定問題【7】 機械装置図面から部品名称の判定
・図面及び軸受け等の写真について、適切なものを判定します。
検定問題【8】 金属加工面の判定
・部品の表面粗さについて、標準片との比較及び測定波形グラフを判定します。
検定問題【9】 油圧回路図についての判定
・油圧回路図について、機器の名称、構造図及びトラブル現象の原因と対策を判定します。
検定問題【10】 空気圧回路の判定
・空気圧回路図について、機器の名称、構造図及びトラブル現象の原因と対策を判定します。
検定問題【11】 密封装置の判定
・密封装置の名称及び特徴・用途について、適切なものを判定します。
検定問題【12】 ピン・キーの判定
・キー及びピンについて、名称及び特徴について適切なものを判定します。
検定問題【13】 弁の判定
・弁(バルブ)の写真・配管図について、弁の種類、特徴及び故障と原因等について判定します。
以上、13項目から8項目が試験になります。
*1級の範囲が入ってたらごめんなさい…。
試験の流れ
試験の流れは、机が試験問題の数だけ列になっており、1番前の机が1問目となっています。*私は縦並びでしたが、横並びの県もあるかな…?
開始の合図で、机に置かれたものや写真・問題を見て回答していきます。
油やグリスなどは、実際に動かしたりかき混ぜたりしたほうが分かりやすいです。色でもある程度分かりますが、触ってよければ触っておきましょう。ピンやキー・パッキンゴムなども同様です。
終了の合図でペンを置き、次の机に移動します。そのあとは同じように、開始の合図で試験をはじめ、終了の合図でペンを置きます。全ての問題が終わり、検定委員の方が『試験終了です』と言ったら帰れます。
時間配分は、1問10分です。長いようで、意外とすぐに過ぎてしましますが、慌てず解いていきましょう!
最後に、後期技能検定 機械系保全は、かなりメジャーなので色々な対策法が出ています。自分にあった対策法を見つけて、頑張ってください!!