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「形を変えて受け継ぐ美学」:不二ドライ・岡崎善胤社長インタビュー【なないろインタビュープロジェクト#10】

こんにちは🍀
NPO法人栃木県子ども応援なないろのひびきです!

なないろインタビュープロジェクトの記念すべき第10回目は、株式会社不二ドライ代表取締役社長でいらっしゃる、岡崎善胤(おかざき よしたね)様にお話を伺いました!

〈岡崎善胤様プロフィール〉
宇都宮市出身。1981年、日本大学商学部卒業後、日本各地で繊維業に携わる。

事業内容

ーーーーーはじめに、不二ドライ様の事業内容についてお聞かせください。

弊社は、クリーニングの工場と店舗を運営しているクリーニング会社です。

ーーーーーSDGsに関する事業は、何か取り組んでいらっしゃいますか?

実は、クリーニングの事業自体がSDGsなんです。例えば、3kgの洗濯物を洗うとします。今の家庭用洗濯機は節水型もあるため、一概には言えないのですが、クリーニングの工場で洗濯する場合、水の使用量が家庭で洗った場合の6分の1に抑えられます。また、家庭だと洗濯に使った水は下水になり、流していきますよね。しかしクリーニングの工場の場合、洗濯に使用した水には、洋服の汚れや洗剤の成分が含まれているため、そのまま流すことができません。そこで弊社では、使用した水をタンクに入れ、日中に攪拌し、微生物によって水を浄化しています。夜になると、微生物が沈殿し上澄みができるため、その上澄み部分の綺麗な水を排水しています。

ーーーーークリーニングの事業自体が、もともとSDGsに取り組みやすい事業なんですね!

そうなんです。それから、弊社では「衣心 colomo cocoro」という事業にも取り組んでおります。気に入っている衣類は、長く着たいですよね。 しかし残念なことに、サイズが合わなくなったり、擦り切れてしまったりして、着られなくなる時がいつか訪れてしまいます。そこで弊社では、想いの込もった衣類を廃棄するのではなく、その想いをまた別の形に変えるというリメイクの提案を行っております。
過去の事例ですと「母から受け継いだ祖母の形見の着物をしまい込んでいるため、着物に日の目を見させてやりたい」というご相談がありました。そこで着物をクッションにリメイクしたところ、「モダンな家のリビングにも合い、祖母が身近に感じられた」というお声をいただきました。ご自宅に眠っている「価値はあるはずだけれど、価値を感じられないもの」に対して、価値を感じられるように、形を変化させる。これが弊社の考える「形を変えて受け継ぐ美学」です。

ーーーーー「衣心 colomo cocoro」誕生にはどのような背景があるのでしょうか?

弊社の会長が「お客様から預かった衣類はお客様の皮膚という意識でクリーニングをしないと、きちんとした仕上げにならない」とよく口にしていました。衣類は、お客様の皮膚であり、想いが込められているもの。それがヒントになり、弊社の創業100周年を記念して「衣心 colomo cocoro」を立ち上げました。

ーーーーー想いを形にする、素敵な取り組みですね。岡崎様が事業に取り組む際に大切にしていることはございますか?

事業を行う上で最も重要なことは「市場の創造」と「事業の継続」です。
そう考えるとSDGsは、事業主にとって共感できる内容なんです。SDGsにプライオリティを置いて、これからも事業に取り組んで参りたいと思います。

ーーーーー岡崎様がお仕事をされていて、喜びを感じることは何でしょうか?

家庭で綺麗に洗えなかった衣類を、弊社でクリーニングしたことで綺麗になり、着られるようになったというお声をいただくと嬉しいですね。

子ども支援について

ーーーーー貴社が当会と活動をスタートしたきっかけを教えてください。

コロナ禍の時に、学生に対して支援したいと思っていたところ、皆川さん(当会理事)からお話をいただきました。
我々が窓口となって「なないろ学生服回収ボックス」を設置させていただき、学生服の循環を行うことで、学生服リユースの文化を作っていく。そのムーブメントに共感し、なないろさんと活動を始めることになりました。

ーーーーー当会の今後の活動に期待することをお聞かせください。

まずは今、取り組んでいらっしゃるフードパントリーや学生服支援の事業を継続していただきたいです。
いずれ必ず、子どもたちや若者が社会の中心の世代になります。子どもたちが大人になった時に、我々のアクションと認識で世の中は絶対に変わってきます。そのため我々の世代が今から、正しい判断ができるような環境を積極的に組み上げる必要があると考えています。
そのためにも、ぜひ現在取り組んでいらっしゃる事業を継続していただき、基盤を作ってもらえると良いと思います。

ーーーーー子どもに優しいまちづくりのために、私たち一人一人ができることは何でしょうか?

大人がもっと子どもとたくさん話すことが大切だと思います。今は昔と比べて「叱ってはいけない」という教育方針がありますよね。もちろん怒るために暴力を振るうなんてことは絶対にしてはいけないですし、あってはならないことです。しかし、大人が「いけないことはいけない」という認識をきちんと持ち、子どもに伝えることで、より良い暮らしにつながると考えています。

インタビューを終えて、一人一人が、人と人がつながれる社会を意識して行動していくことが大切なのだと、あらためて感じました。

岡崎善胤様、お忙しいなかインタビューにご協力いただき、ありがとうございました!


株式会社不二ドライ(商号:フジドライ)

所在地:〒321-0905 栃木県宇都宮市平出工業団地43番
TEL:028-662-7241(代表)
FAX:028-663-5179
HP:https://fujidry.co.jp/
業務内容
・一般衣類クリーニング / デラックスクリーニング / 流水ウェットクリーニング
・ふとん丸洗い・寝具クリーニング / 和服(泉州生き洗い)/ ジュウタンクリーニング
・皮革製品クリーニング / 革靴の修理・クリーニング / 特殊加工各種 / その他

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