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コロンビア旅行記①出発と大混乱のフライト編
2024年の年末年始休暇を利用して、約1ヶ月コロンビアに行くことになった。
2020年から付き合っているパートナーはコロンビア出身の日系人で、現在は日本国籍も取得し日本に住み日本の企業で働いている。
付き合った当初から、彼の故郷であるコロンビアに行きたいと思いつつも、渡航にかかるお金を貯めるのに時間がかかったりタイミングが合わなかったりで4年越しの渡航となったのである。
ちなみにこの記事はコロンビアのペレイラという街からお届けしております。時刻は午後20時。外から銃声みたいな音がしまくっててビビってるが地元民曰く「12月は毎日がお祭りだから道端で違法花火を打ち上げまくってるだけだよ!」とのことで一安心。違法花火なら仕方ないね!
さて、海外旅行中にnoteを書くなんて初めてなんだが、今回の往路フライトはあまりにも大冒険すぎたのでさっさと書くことにした。
乗り継ぎ途中でフライトの無断キャンセルが発生した時、君たちはどう生きるかということを考えさせられた。
遡ること出発日の12月20日。
朝の8:15に家を出て、順調に成田空港に着く。
今回利用するイベリア航空のチェックインも15分くらい並んでスムーズに完了。
イベリア航空は飲み物のサービスが無いというレビューを読んでビビったので搭乗口に並んでいる間にビールとオレンジジュースを買う。(結局、機内での飲み物のサービスはありました)
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12:30頃に離陸。当たり前ですがどこもかしこもスペイン語のイベリア航空。成田から15時間かけて乗継ぎ先のスペイン・マドリッド空港へ行く。
イベリア航空は、「そんなこと言わんといてあげてよ」と言いたくなるほど旅行情報サイトでの口コミ評価が低いのですが、今回わしらが乗った機体は新しかったのか、座席前の液晶が綺麗でBluetoothに対応しており、映画などのコンテンツもこれまで見たことがないくらい充実していた。
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離陸してからは、とりあえずディズニーのミラベルを観てコロンビア気分を高める。
3時間後くらいに機内食がサーブされた。
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イベリア航空の機内食は美味しいが量が少ない。白ワインをガブガブ飲む。
日本時間15:00頃に機内の電気が消え、寝ろタイムに突入。
彼氏がチェスのゲームやってたらトイレに並んでたスペイン人が後ろから話しかけてきて良い手を教えてくれて草。ヒカルの碁?
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今回の飛行ルートはかなり珍しく、アラスカを通って北極付近を抜けてマドリッドに向かうらしい。CAさんたちが「オーロラが見えるかも」と言っていて色めき立つ。見れませんでしたが。
引き続き映画を観ながらウトウト。日本時間では20時、ここまでで7時間経過。あと半分もあるのか… 赤ワインをガブガブ飲む。
15時間のフライトを乗り越え、無事にマドリッド空港に到着。私は割と長時間フライト平気な方なんだがさすがにキツかった。到着まであと6時間くらいの時が一番キツかった。だがしかし、このあとさらに11時間のフライトなんだよな〜〜〜
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パスポートにスタンプしてもらい、夜の空港でウロウロ。彼氏はお腹が減りすぎてバーガーキングでハンバーガーを食べた。バーガー1つが日本円で2500円くらいして横転
コロンビア行きのフライトまであと2時間になったので搭乗口を示す電光掲示板を見てたら、なんと乗る便が遅延!出発は朝7:30!今から10時間後!!グエーー!!
空港に泊まるか…と思い、少しでも広い場所に向かって奥まで歩いていたら、たまたまイベリア航空のカウンターを発見。
ダメ元で並んでみたら、受付のお姉さんがチケットをサッサっと受け取って何かを書いてパッと渡された。そこには謎の「HOTEL」という文字が…詳しく聞いたところ、イベリア航空がマドリッド市内にホテルを取ってくれたとのこと。
同じく遅延で困っていた日本人女性に話しかけられ、行動をともにする。初めてのコロンビア1人旅行でこれは大変でしょうて…
イベリア航空のカウンターの人は、「空港の出口まで行けばホテルに行けるから」みたいなことを言ってたのでとりあえず出口に行くが、そこにはイベリア航空のスタッフもおらず何が何だか…
同じ境遇の人たちが続々と集まり、声を掛け合い、結束してブチ切れ始める。こういう時の一体感は南米パワー感じるな。
どこからか現れたスタッフが「外にバスがあるから!それに乗って!」と言ってくる。バスぅ〜??完全にキレちまってるメンバーと一緒にプンスカしながら歩いて行くと、確かにバスがある。
バスの陰からゆっくりと現れた、コーラ缶片手にタバコ吸ってるおばさん(野沢雅子似)に聞いてみたら「合ってるよ。ホテル、行くよ」と言われみんなでワーイ!
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バスの中、青いLEDがバチバチのギラギラで爆笑。詫びで乗せる態度じゃねえだろ!!
15分ほど移動し、22:30頃ホテルに到着。今回はスペイン語ネイティブのパートナーと一緒だったからホテルのことわかったけど、これ1人旅だったらカウンターに並びもせずに空港で夜を明かす判断しちゃうよな…と思いゾッとする。しかも、乗る便の遅延じゃなくて便そのものがキャンセルしちゃってたし。
教訓: 大規模なフライト遅延が発生したら何が何でもカウンターに行ってみよう!
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イベリア航空が用意してくれた詫びホテルは新しくてとても綺麗だった。翌朝4:45に空港行きのバスが出るらしいので、ここで5時間だけ寝れる…
気絶したように寝る。
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3:30に起床。シャワー浴びてバス乗って空港にむかう。
5:00頃に空港着。昨日と同じ顔ぶれで空港内を歩く。修学旅行みたいだな…
搭乗口に近づくと、妙に息巻いているオッサンがみんなに話しかけてるのが見えた。話を聞くと、どうやら「EUの法律では今回のフライトキャンセルは賠償の対象だ!みんなで団結して返金させよう!」と言っている様子。民衆を率いる革命おじさんだ。周りの人たちもみんな賛同しとる。
彼氏が革命おじさんとワッツアップの連絡先を交換して様子見。送られてきたリンクを見ると、そういう請求を代行するサービスにつながった。フーン
搭乗時間が近づいたので並んでいるが、一向に列が進まない…しかもなんか揉めてない?彼氏が様子を見に行き、半笑いで戻ってくる。なんとフライト遅延による賠償金請求サービスを他人に斡旋するのは違法行為だったらしく、革命おじさんを捕まえるために警察が来てて搭乗止まってて爆笑。なんなんだよマジで
時刻は6:30。7:15の便だからそろそろ搭乗始まる?と思っていたらさらに遅延して8:45出発になってることが発覚。おい!!!!
ただひたすらに待つ。誰かがクンビア(コロンビアの伝統音楽)を流して歌ってる声が遠くに聞こえる…やっと「搭乗開始します」のアナウンスが流れ、ガチめに拍手喝采。
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飛行機に乗った後、機長のアナウンスで「ちょっと遅延してごめん」と流れると乗客から「"ちょっと"ね!10時間な!!」と野次が飛ぶ。
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機内では寝たり食べたりiPadで映画観たりして過ごす。11時間のフライトなら「近いな」とすら思う。だいぶ訓練されました。
日本を出発する前に見ていたイベリア航空の日本語レビューの多くが「遅延が多い」「しかも遅延した際の対応が酷い」というもので、それはまあ確かにそうかも…と思ってしまった。
日本航空とのコードシェア便なのに、遅延対応に関する日本語アナウンスは一切なく、自発的にカウンター行った人だけがホテルに泊まれたみたいだし。スペイン語わからない人がこの状況になったらどう思うかは想像に余りある。
ちなみに今回は航空会社都合によるフライトの無断キャンセルなので、マジでEUの法律で600€の賠償金がもらえるらしい。(イベリア航空のスタッフに確認した)
革命おじさんは間違っていなかった。ありがとう、そしてさようなら…
コロンビア到着編に続く