<その3.5>水路のインコ①(イントロダクション)
2021年11月7日に、埼玉県志木市中宗岡の田んぼ周辺で1カ月以上野外生活をしていたインコさんを、近隣の鳥飼いさんであるMさん、Kさんと力を合わせて、何とか捕獲することができました。
この経験によって、
①2回以上、同一界隈で目撃されている子は、そこに居ついている可能性がある
②そうであるなら保護できる可能性が充分見込める
ということを実感しました。
特に、雀さんと一緒に目撃されている子は、雀さんにくっついて行動することによって餌にありつけている=しばらくは外で生活できるので、捕獲そのものは単独行動をしている子より大変だとしても、頑張れば保護まで持っていける可能性が高いと分かりました。
だから、田んぼの子を捕まえた経験をしてからは、「以前も見ました」とか「雀といました」という内容の目撃情報を見ると、「これは保護できるかもしれない」とウズウズするようになってしまいました。
そんな時に見かけたのが、某迷子サイトに2021年11月14日に投稿された埼玉県A市での目撃情報でした。水路のような細い川を囲ったフェンス上にとまったインコさんの写真に、「前もいて今日もいました」というような内容の説明が添えられていました。
あ、これは場所さえ分かれば保護できそうだなと私はすぐに思いました。しかし、A市というのは、私が住んでいる市からはだいぶ遠く(20キロぐらいの距離)、自分で実際に行けるわけでもないのに、場所を特定したところでどうしようもないと考えました。とはいえ、見過ごすにはあまりにも惜しいケースだと感じたため、その日の夜から、A市内のあらゆる川に、Googleストリートビューを使って降り立って、フェンスの形状を確認するということを、特定できたらラッキーぐらいの気持ちで片手間に始めました。
すると、翌日までには、似たようなフェンスがある場所を、3か所にまで絞ることに成功しました。そのうち、川幅もほぼ同じで、背景に移った建造物との距離感も似ており、おそらくここだろうというだいたいの場所を見つけました。
Twitter上でやり取りしていた、近隣地域にお住まいのNさん(※1)という方が、場所さえ分かれば見に行きますとおっしゃってくださり、本当にここだという確証はまったくなかった(ストリートビューでは見られない場所も多いので、ここではない可能性もいっぱいあった)のに、2021年11月16日に、私が見当をつけた候補地まで、実際に足を運んでくださいました。
そして、なんとなんとNさんは、現場に着いて30分ほどでインコさんを発見なさいました!これには私も大変驚きました。場所が当たっていたことだけでなく、そこにインコさんがいたとしてもタイミングが悪ければ会えなかったのに、本当にちゃんと見つけてくださったのですから!それはもうびっくりするしかありません!
インコさんは、人間が入れないフェンスの向こう側にいて、Nさんがいるこちら側には来てくれなかったとのことで、その日のうちに保護とはなりませんでした。しかし、Nさんがツイートした目撃情報を見た近隣の鳥飼いさんたちが、協力のために駆け付けてくださり、2021年11月17日には保護に至りました。おびき寄せるためにご自分の愛鳥さんを連れて捕獲作戦に参加してくださった方もおり、Twitterの力を感じました。
私は、もし17日に保護ができなかったら、現場まで約18キロの距離でしたが、仕事を休んで何とか自転車でA市まで行こうと思っていました(※2)。インコさんがいた状況を一目見たいという気持ちは強くありました。でも、結果的には行かなくて済んでよかったと言うべきなのでしょう。というのは、実は、長距離走行なのでと前日に気合を入れて空気を入れ過ぎたことが原因で、自転車の後輪のチューブが破裂しました…。もしA市に向かっていたら、道の途中でパンクしてたと思います…。
インコさんの捕獲の場に立ち会えなかったことは残念でしたが、この出来事のおかげで、A市近辺で迷子が目撃されたらまた動いてくださりそうな方々とのつながりができました✨ こうやって保護の輪がどんどん広がっていったら嬉しいなと思います。
☆
※1 Nさんは、ご自身でも、迷子探しサイトの目撃情報に対して場所をお尋ねするコメントを入れてくださっていました。しかし目撃者様は、投稿後は特にそのページを確認しておられなかったのか、この時点では返信はないままでした。
※2 遠いのになぜ自転車なのかというと、私は車が運転できない(万年ゴールド免許)ので車は最初から除外、電車とバスで行く場合は乗り換えが複数回となり、距離はあってもトータルでは自転車のほうが早いぐらいだったからです。
※タイトルの<その3.5>について
私が直接現場に行って関わった件ではないので私自身の捕獲経験としてはカウントできないけども、この経験がなければ<その4>につながらないので、3と4の間にある大事な経験として3.5としました。
※自分が現地に行っての保護活動ではなかったので、今回の記事に写真は一切ありません。見出しの写真だけ、実際に捕獲に向かってくださったN様より許可を得てお借りしました(この写真にはインコさんは写っていません)。
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