
素晴らしい完結作『アベンジャーズ/エンドゲーム』※ネタバレ注意※
※かなりのネタバレを含みますのでご注意ください※
※作品を見ていることを前提としています※
アベンジャーズの結末に相応しい最高のヒーロー映画
5秒に感じる182分。
超大作映画はどんなに面白くて好きな作品でも、中だるみを感じて少し時間を気にしてしまう作品も多い。エンドゲームは気づいたら終盤で、決着後の余談も長すぎる、不足はないのにもう少し見ていたいと思わせる作品だったと思います。
インフィニティー・ウォーの時点でサノスの指パッチンが成功し、人類(全宇宙含む)の半分が消えうせていたので、エンドゲームではなんやかんやしてみんな戻ってハッピーエンドというのは"ヒーロー映画"である今作品にはかなり期待していたことでした。
実際のところ大団円とは言えない結末もあったものの完結作としては納得のいく終わりだったと思ってます。悲しいけど!ガモーラもナターシャもトニーも笑っている完結も見たかったけど、でもこれはこれで嫌いじゃない、みたいな!
人類の存亡がかかってたり、好きなキャラクターが死んでしまったりと大きなテーマではシリアスだけれど、要所要所に仕込まれた笑いどころも最高でした。
宇宙空間でゼロ・グラビティしてるアイアンマンのところに生身で現れるキャプテン・マーベル。
そして宇宙船を地球まで運んでくれるキャプテン・マーベル。
綺麗なジャイアンになってるハルク。
キヒニートオンゲ廃人のデブ、ソー。
タコスの中身を吹き飛ばされるスコット。
そして、アメリカのケツ。
3000回泣いたし、3000回笑うし、3000回愛してる。
最後の指パッチン
今回はタイムループものになっていたのでパラドックスが起こらないようにいろいろ考えられて作られていたと思う。過去から持ってきた石をちゃんと元に戻すとかも、過去からつながる世界としては一回サノスに滅ぼされて、アベンジャーズが解決するってセオリーは変わらないユニバースにしてるかんじ。
映画を見るときは先を推測しながら見ていくものだと思うけれど、私はサノスが指パッチンする前に戻ってサノス倒してこの5年をなかったことにしちゃうんだと思いながら見てました。作中でもその方法を提案して、それじゃ駄目なんだと駄目だしされるシーンがあったけどね。
(「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「ターミネーター」があれは間違ってる!って言われてたシーンも面白かった)
もしそれだと、トニーとペッパーの娘どうなっちゃうの!って心配したので、消えた人たちだけを戻すって選択は純粋によかったなと思いました。
過去作と同じような台詞回しを敢えてつかっている今作品では、例えばスティーブとバッキーがわかれるときの台詞が逆になっていたりするけれど、「I am Iron Man.」をラストフレーズに持ってくるところもぐっときました。世界を救って命を落としたアイアンマンに対するリスペクトを感じた。大ラスの追悼のカーン、カーンもおそらく誘拐されたトニーが洞窟でアイアンマンのプロトタイプを作る音じゃないかと思うし、シリーズとしては最初に公開されたアイアンマンでもって完結させるというのは素晴らしい演出ですね。
インフィニティー・ウォーの力は「思ったことを実現する」力なので、つまりシェンロンに何をお願いするかって話と同じだと思います。それなら「サノスに関連して殺された人たちをすべて生き返らせる(悪いやつは除く)」ってやり方もあったと思うけれど、それをしなかったのはヒーローだって万能ってわけじゃないんだからという、どうしても戻せないものはあるって話なのかなと思った。もしそれをやったときにロキって悪いやつじゃないの?でもいいところもあるし生き返らないの?ってなりそうだし。
最後のアイアンマンの指パッチンで願ったのが、「過去からきた人たちを元のユニバースに戻す」だったのか、「サノス軍団を倒す」だったのかはわからないけれど、サノスの消える瞬間の表情は「ああ、(時間戻ってからもう一度やり直すうえで)俺の半分消すって野望はかなえられるけど、結局なかったことにされるんやな…」って絶望に見えたんだけど、実際どうなんだろうか。
もし前者だったら過去ガモーラも戻っちゃうことになるし、ここの答え合わせはガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.3を見たら明らかになるのかなぁ。
まさに"キャプテン"・アメリカ
結末としてザ・主人公だったのはアイアンマンだけど、とにかくキャプテンがキャプテンしていてかっこよかった!さすが、時系列としては最初のヒーローが、やってほしいところで引っ張ってくれた!
今まで言いそうで言わなかった「アッセンブル」を言ったシーンがすごくかっこよくて、全員集合だし、噛みしめた言い方とか今までのシリーズのいろいろが思い出されて、まぁ正直泣きましたよね。かっこよすぎ泣き。
ムジョルニアを振り回すシーンもかっこよすぎでしたね。盾という守りのアイテムで戦ってきたキャップが、初めて守るために武器も手にしたかんじがあって、しかも使い方がソーと一緒で仲間を感じられてとてもよかったです。エイジ・オブ・ウルトロンでムジョルニア持ち上げる遊びをしてたときにキャップのときだけちょっといけそう感あったのも、今作でのソーの「やっぱり」発言と繋がるところがあっておお!となりました。
最後の終わり方も石を戻しに行ったキャップが戻ってこなくてそのまま本来生きたであろう時間を生きたこともとてもよかった。ソーもそうだけど、ヒーローとしてではなく、ありのままの自分として生きる、スティーブ・ロジャースとして生きるところにも完結作としての良さがあったと思う。
大ラスのペギーとデートの約束を果たしてダンスするシーンもやっぱり泣いたけど、すごく好きなシーンだけど、その前に置いたキャプテンとサムが話しているところで「ペギーとは?」「それは胸の中に秘めておこう」と言ったシーンで終わっててもよかったような、どっちも捨てがたい魅力がありました。
ところで、過去に戻ったキャップはスティーブとして、きっとペギーと一緒に生きたけれど、氷漬けキャップはキャプテン・アメリカとして掘り起こされてアベンジャーズに入っているだろうから、同じ時代に2人のキャップがいたことになるのかしら?年老いたペギーがボケていたのは、自分の旦那が若い姿で生きていてあれ?ってなるのを防ぐためかな?
でも、キャップの盾はサノスにべっきべきにされたので、最後にサムに渡してた盾は過去から持ってきたものですよね…。となると氷漬けキャプテンは掘り起こされたものの(盾も一緒に凍ってたので)キャプテン・アメリカとしては生きなかった??
ここらへんの考察込みで過去作から全部見返していきたいですね。
ハルクがもっと好きになる
インフィニティー・ウォーではハルクがチキって変身できない!という話だったけど、5年の月日を経てハルクとバナーが折り合いつけて、常に理性のあるハルクとなっていたのがとても面白かったです。
ハルクとロケットとか、ハルクとアントマンとか、いろんなヒーローとの組み合わせで魅力がもっとあがってましたね。ヒーロー「ハルク」と写真撮りたいキッズが来た時に普通に答えてあげちゃうハルクとか、タコスをわけてあげるハルクとか優しさが爆発してたのがとってもよかったです。ロケットとトラックの荷台に乗ってるのもめっちゃ可愛かった!
過去ハルクの「階段嫌い!」とかも可愛すぎてますますハルクが好きになりました。
女性のかっこよさと美しさ
個人的にうおお!ってなったシーンだとやはり女性陣の集合部分。
キャプテン・マーベルとかワンダ、バルキリーなどの元々ヒーローとして戦っていた女性がくるのももちろんよかったけど、アーマーきたペッパー・ポッツがいるのが最高だった!
集合シーンの前にアイアンマンとペッパーが背中合わせしてるシーンも夫婦ーーー!!となるアツさがあるし、期待に答えてくれる戦闘シーン素晴らしい。
スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
今回、途中参加のスパイディに結構見せ場あったのは、ファー・フロム・ホームへの意図も込めていたんだろうなと思います。
正直なところ、いくら自分がスカウトしたからといってピーターに対するトニーの思い入れが強すぎる気がしていたのだけれど、キャプテン・アメリカを引き継ぐファルコンしかり、アイアンマンを引き続ぐスパイダーマンという次世代バトンタッチをやりたかったのだろうなと思ってます。
だからといって、エンドゲームのエンドロール後にファー・フロム・ホームの複線がなくてとてもよかったと思います。だって、それがあったらアベンジャーズ完結しない。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3
もうひとつ現時点で公開が決まってるのはガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3。ガーディアンズシリーズがもうものすごく大好きなのですごく楽しみです!アスガーディアンズになるのか、ガモーラは出るのか。
クリス・ヘムズワースはエンドゲームで既存契約作品は終了した、とあったけどまた出たいとも言っているので、アスガーディアンズの可能性も結構ありますよね。そのときはデブ解決するのか、デブのままいくのか…ずっとデブだと特殊メイクやCGが大変そうだなと思います。MIBのクリス・ヘムズワースはソーよりも少し細身だと思うので、役作り(肉体作り)すごく大変そうですね…