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【転勤族の子どもたち】ゼロからのスタートが得意になる声かけ
我が家は転勤族です。
夫の仕事の関係で、この8年で3回引越しをしています。
この影響をモロに受けたのがはるくん(小1男の子)です。幼稚園時代に2回引越しをしています。
つまり、年少、年中、年長と全て違う幼稚園に通いました。
はるくんはお友達に積極的に話しかけるタイプではなく、親としてもかなり気を揉みました。
年少の時の担任の先生(40代女性ベテラン)からも
「はるくんの性格だと、慣れた環境の方が過ごしやすいでしょうに……。転勤ですか。」
との、お言葉をいただいたことがあります。
ベテラン先生から見てもそうなんだ、と子どもに対して申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
実際、それぞれ1年ずつ違う幼稚園に行ったにも関わらず、はるくんは幼稚園は基本的に「行きたくない」。
担任の先生から話を聞くと、
お友達と遊ぶこともないことはないけど、基本的に1人で外でうんていをしてる。
雨の日は、窓から雨をずっと眺めてる。
そのエピソードを聞いて、心配しない親はいないでしょう。
どうにか楽しい幼稚園生活にならないものかと、色々考えましたが、「人間関係の築き方」なんて……。
こればっかりは本人が自分で経験していくものですよね。親から教えてもらった記憶は、私にはありません。
私に出来ることは、降園後に仲の(比較的)良い子を誘って一緒に公園に行くこと。見守ることだけでした。
もうすぐ1年生という頃に、新型コロナウイルスの影響で、延期になっていた保育参観が開かれることに。
工夫を凝らして開催していただいた先生方、ありがとうございます。
園でのはるくんの様子は、一言で言えば
アウェイ
でした。
同じクラスのお友達は親切な子どもたちばかりです。「はるくん、おはよー」とか何人も声をかけてくれる子がいます。
でもやっぱり、2年以上共に過ごしてきたクラスメイトと、1年未満のはるくんでは、どうしても埋まらない溝があるようなのです。
みんなが水槽の前で、中に入っている魚の知識を披露しあっている時、はるくんは何か言いたそうにモジモジしながら近くをウロウロし、何も言えずに去っていきました。
切ない。この子はこんなにも淋しい気持ちで幼稚園に通ってたんだ。仲間に入りたいけど、すでに出来上がってる輪に入りにくい気持ちは、よく分かります。
幼稚園は淋しい思いをしたけれど、小学校は楽しく過ごしてほしい!私は気休めかもしれないけれど、この言葉たちをかけ続けました。
「はるくんは、小学校の方がもっと楽しめると思うなぁ。」
「授業って、楽しいよ!」
「校庭広いから、休み時間に運動好きな友達と走り回ったら楽しそう〜」
「はるくんは、転園を2回してるから、『何もかも初めて』って状況は、もう3回目だね。余裕かも!」
全くもって根拠はないです。
でも、「そんなので小学生になれるの?」は、小学校入学前の不安を抱えている子どもに禁句だそうです。
そりゃそうだよね。更に不安になって「小学校は、怖いところ」というイメージを持つだけでしょう。
だから、根拠はないけれど、私はポジティブな言葉をかけ続けました。
そして今!はるくんは小学校生活を満喫しています。
幼稚園時代は、幼稚園の話を聞いてもほとんど教えてくれなかったのに、今は聞かなくても色んなエピソードを話してくれます。
「今日はユウくんがお熱で途中で帰っちゃったんだ」
「追いかけっこで2年生を捕まえたよ!」
「今日は図書室に行けたんだー」
楽しいんだと思います。本当に楽しいんだと思います。「行きたくない」は、まだ1回も聞いたことがありません。
単純に小学校の雰囲気が合ったのかもしれません。
でも、根拠のない自信を持たせてやることも、環境が変わる時は大事なことかなと思いました。
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