フジロック24行ってきたよの話(2日目)

こんばんは。フジロック系VTuberの桜葉どらいぶです。いつもはミュージシャンごっこをして暮らしています。
フジロックに行ってきたので備忘録代わりに日記を書き記します。

フジロックについて

毎年7月末を目安に開催されるフジロックフェスティバルに今年も行ってきました。新潟県南魚沼郡湯沢町で開催されるこのロックフェスは、現存するフェスの中ではかなり歴史のある(1997~)のロックフェスなんですが、出演するアーティストのラインナップがものすごく自分好みで毎年気付いたらチケットを取っています(チケ代それなりにするので苦しみながら買ってるけど)。

国内フェスの中でも圧倒的に海外のアーティストをたくさん招聘してる、っていうのはまあそうなんですけど、有名なヘッドライナーを呼ぶだけではなく、その筋では有名だけど一般的にはさほど有名でないアーティストとか、今後スターダムにのし上がっていくであろう新人アーティストも呼んでいる感じがめちゃくちゃ好きです。日本のアーティストに関しても、音楽的に熱いor新しいことをやっている基準選定で割と知名度を度外視してる感じがあるのが本当に良いんですよね(それはそれとして有名どころ呼んでるのもまた最高)。単純に、「どこのステージ行っても本当にかっこいい音楽が鳴っている」感じが国内フェスでも唯一無二って感じがします(あくまで自分の価値観の中ではの話ではあるけどね)。
計3日間開催でしたが、今回は2~3日目を通しで観に行きました。まずは備忘録代わりに自分の観に行った順番をメモ。

桜葉どらいぶの視聴タイムテーブル

2日目 (7/27)

10:20 Billyrrom (RED MARQUEE)
11:40 トクマルシューゴ (FIELD OF HEAVEN)
12:40 syrup16g (WHITE STAGE)
14:00 GLASS BEAMS (RED MARQUEE)
18:00 くるり (WHITE STAGE)
19:00 BETH GIBBONS (GREEN STAGE)
21:10 KRAFTWERK (GREEN STAGE)
22:00 girl in red (WHITE STAGE)
0:40 HIROKO YAMAMURA (RED MARQUEE)
2:10 ¥OU$UK€ ¥UK1MAT$U (RED MARQUEE)
3:00 ANORAK! (ROOKIE A GO-GO)

3日目 (7/28)

11:00 NO PARTY FOR CAO DONG (GREEN STAGE)
13:30 おとぎ話 (苗場食堂)
15:00 片想い (苗場食堂)
16:10 THE JESUS AND MERY CHAIN (WHITE STAGE)
18:00 toe (WHITE STAGE)
20:00 KIM GORDON (WHITE STAGE)
22:10 TURNSTILE (WHITE STAGE)
23:00 TAKU INOUE (GAN-BAN SQUARE)
0:00 kurayamisaka (ROOKIE A GO-GO)
0:10 あらかじめ決められた恋人たちへ (Pyramid Garden)

特に印象的だったライブ

2日目

10:20 Billyrrom (RED MARQUEE)

ここ2年テント泊をしながら参加しているのですが、キャンプサイトは基本24h出入り可能なので、朝早く会場入りしてテント内で仮眠を取ってからライブに遊びに行く形を取っています。夏場でキャンプしたことある方ならわかると思うんですが、本当にテントの中の蒸し暑さって何をどうしたってそれなりにすごくて、大して寝られないまま起きて、暇だな~なんか観に行きたいな~と思って行く予定は無かったけど行ったのがBillyrrom。観に行ったの英断だったと思ってます。以下公式HPよりバンド紹介を引用。

東京都町田市出身のメンバーによって2020年に結成された、Billyrrom(ビリーロム)。
Mol(Vo)、Rin(Gt)、Taiseiwatabiki(Ba) 、Shunsuke(Dr) 、Leno(Key/Syn)、Yuta Hara(DJ/MPC)の6人組音楽集団。
SOUL、FUNK、ROCKなど幅広いルーツを持つメンバーによって、次世代ポップミュージックを創出する。

https://billyrrom.com/news/2/

SOUL、FUNK、ROCKと書いてありますが、まさしくブラックミュージックをベースに持つようなイカしたポップミュージックを演奏されてました。でもなんか新しさを感じる音像。そんな音楽に乗るのは、セクシーでイケメンなMolさんのハイトーンボイス。ステージパフォーマンスのクールさも含めて本当に最高でした。
そして何より光っていると感じたのがメンバーの演奏力の高さ。各々の個性が光るプレイングが随所に垣間見えたのが一プレイヤー目線として本当に素晴らしいと思ったし、その前提として全員がリズムキープの鬼というのもあり、演奏のリズム感が本当にカッチリしてて説得力がすごかったです。特にギタリストとしてはミドルテンポのカッティングがここまで安定して弾けてるのすげ~~ってなった。そういう地味な部分の積み上げだけでなく、メンバー全員からあふれ出るオーラというかスター性みたいなのもすごかったので、これからどんどん有名になっていきそうだなって気がしてます。今後がたのしみ!

11:40 トクマルシューゴ (FIELD OF HEAVEN)

わりと昔から聞いてるんですが初めてライブ見ました(なぜかGELLERSのほうは見たことあったけど)。色んな楽器使って民族音楽テイストの曲やってる方って印象が強かったし、会場もFIELD OF HEAVENだったのでアンプラグドな空気感を想定して言ったんですがライブ見たらプログレすぎて笑っちゃいました。拍子の取り方とか、ギターのフレージングとかが難解すぎてエクストリームスポーツ感があった。結構知ってる曲もあったんですけどライブで見たらあっこんな感じなんだってビックリしました。それこそ昔KATACHIとか何回も聞いてたんだけど。

ハチワレのひとりごつ演奏して観客が歌う、みたいな一幕もあってそういやトクマルシューゴ作曲だった!の気持ちになりました。MCするとき残念なお知らせがあります、って言って実際の内容がちいかわが来ないっていうのおもろかったし、ちいかわ"さん"って敬称付けてるのめちゃくちゃ好きでした。

あと終盤にゲストミュージシャンで家主の田中ヤコブさんがギタリストとして登場したんですが本当に良かった。あんまりイメージにないタッピングフレーズみたいなのやりまくっててそうなんだ!って気持ちになりました。

12:40 syrup16g (WHITE STAGE)

みんなことあるごとに話題にするしみんな大好きsyrup16g。いや~~本当にいいライブだったんですよね。自分は見るの初めてじゃなかったんですけど、今回は五十嵐さん(がっちゃん)の歌い方にすごい情熱を感じた気がしました。やっぱりフジロックに思い入れがあったのかなって思って嬉しくなっちゃいましたね。
まあはっきり言ってしまうと演奏が上手いほうのバンドではないし(リズム隊二人はスタジオミュージシャンとしてバリバリやってはいるけど)、クオリティの高さとかなにも期待せず観に行ってたんですけど、本当に歌のパワーがすごくて。いつも通りギターはミスりまくってたし、翌日歌ってるときは音程高すぎて声出てなかったけど、それでもあの張り上げるような歌い方に心を打たれました(その他の曲は割と歌ちゃんとしてたし)。何より声のコンディションがいつもよりいい感じで音程もハマってたし、ホワイトステージのボーカル大きい感じのPAのバランスも結構バンドにハマってた気がする。というか51歳ってこと考えると良くこんな声出てるなとは正直思う。フジ通してのベストアクトにはならない気がするんですけど、間違いなく名演でした。
シロップ好きな人と話すとき、やっぱりメロディーと歌詞がいいし、純粋なポップスとしての良さがすごいよね、って話を良くするんですがそれが十二分に生かされてるようなパフォーマンスって感じでした。神のカルマ聞いてた時私は割とベショベショになってましたよ。

終始ドラムの中畑さんががっちゃんのこと気に掛けるようなMCしてたりとかほっこりして嬉しかったんですけど、最後のほうテンション上がってがっちゃんがこう自分から客ちょっと煽りに行く感じになってたりとか、ライブ全体の展開に人間を感じてドラマティックだなと思いました。
というかセトリ本当にヤバかったし気付いたらキタダマキがロマンスグレーイケおじになっててすごい 色々書くと際限ないのでここで打ち止めにしておきます。

14:00 GLASS BEAMS (RED MARQUEE)

オーストラリア出身の3人組バンド。自分はこの人たち目当てでフジロック行きを決めました。だってなんかもうビジュアルもすごいし、演奏も何食べてたらバンドのフォーマットでこんな曲作るんだって感じだし色々すごいんですもの。そもそもなにそのお面…?っていうね。

雨のレッドマーキー(屋根有ステージ)ということで雨宿りに来た人と合わさってそれはもう大混雑になってて大変でした。もともとの人気もすごい高かった気がなんとなくするし、いろいろ相まった結果なんだろうけど。でも、もうなんというか全員の演奏のクオリティが高すぎて2日目のベストアクト挙げるなら個人的には即答でグラスビームスだなって感じです。永久に時が続いてほしい感じあった。
自分は最新作のMahalだけ聞き込んで行ったんですが、もちろんMahal収録曲も良かったんですけど前作Mirageの曲がライブ映えする感じがあって個人的に刺さりまくりました。特に"Rattlesnake"の四つ打ちをベースとしている感じのドラムがアガる感じでとてもよかった。曲調これなのにちゃんとバンド的な盛り上がりできるの本当に良いよねっていう。いや、リズム繰り返す感じとかどちらかというとトランスみたいな盛り上がりの感じもあるのか…?

ギターの人の動きが映像で見た通りちゃんとキモかったのがうれしかったんですが、ステージあんまりよく見えなかったしまた観たい、頼むからまた来日してほしい。なにとぞよろしくお願いいたします。

18:00 くるり (WHITE STAGE)

野外で見るくるり、良くなかったことがない。夕方くらいの時間帯に少し酔いながら外で見るくるり、本当に良いし野外夏フェスの風物詩だなあと思ってます。大所帯で演奏するから音の厚みもちゃんとあるし、耳にすっと入って来るクオリティの高い演奏を毎回必ずしてくれるので本当に疲れてきた時間帯の身体にじんわりと染み渡ります。
あんまり自分はくるり聞いてこなかった人間なんでそんなに曲知らないんですけど、長いキャリア通してコンスタントに名曲生み出しているのか本当に曲のレパートリーが強そうだと思ってて、あんまり似たようなセトリでやってるのも見たことない気がします。今回は潮風のアリアが本当に良かった。

あとミーハーなのでUCARY & THE VALENTINEさん出てきて琥珀色の街、上海蟹の朝始まった時あ~~これ知ってる~~!!っていうすごく浅い感想を抱きました。気付いたら東京の人っていうよりこっちになってきてる感じある。

21:10 KRAFTWERK (GREEN STAGE)

今回フジロック行くきっかけになったアーティスト②。やっぱり人生一度はクラフトワークを見ておきたいという気持ちが心の中にあったので…。大ベテランだしお年も召してるので、機会を逃したらいつ見られなくなるかわからないというのもありました。
開園10分前、怪しげな音楽とともにスクリーンにメンバーを模したドット絵(Der katalogueのジャケのやつ)が登場。例の机4連みたいなあの見たことあるやつも見えて期待感を煽られる。1曲目Numbersが始まるとともに同時に赤い光のラインが机に登場して本当にテンション上がりました。
なんというかこれがテクノ・ポップってやつか!っていう感想になりました。映像とのリンクも相まって、各々の曲が何にインスパイアされて生まれたのかがすごくわかりやすくて、今流行しているクラブミュージックと比較するとかなりシンプルでプリミティブな表現を感じました。低音盛るみたいな概念も存在してない曲も多かったし、なんかね、嬉しくなっちゃいましたね。
途中で親友である坂本龍一の曲(戦場のメリークリスマス)をカバーするような一幕もあり、おそらくSNSに上がりまくっているんですが、そのあとに演奏したRadioactivityの導入としての意味合いも強かったのかな~なんて思います(日本語詞verの作詞を坂本龍一がやっているので)。

なんというかこのこの曲は思想の主張がはっきりしている曲ではあるのでちょっと生で見てウッと来た部分はあるんですが、本当にロックンロールで世界平和とか歌ってた時代のミュージシャンの曲だなって感じも同時に受けました。今はなんかSNSの炎上とか頭の隅っこでどこか気にしてみんな歌詞とか考えてると思うんですけど、この頃の音楽というものは色んなものを跳ね返すパワーがあったんだろうなっていうのは思った次第。
その次のGirl in redを見たかったので残念ながら6曲聞いた段階で離脱。一応目当てにしてたDas Modelを聴けたので目標達成という感じでした。見られてよかった。

22:00 girl in red (WHITE STAGE)

当初ノーマークだったんですが、色んな出演アーティストの曲聞いてるうちに目に留まってめちゃくちゃいいのでは…?となり観に行きました。結果、本当にめちゃくちゃ曲が良かった。
Marie Ulven Ringheimさん本人がめちゃくちゃ素敵な方で、Spotifyのリスナー数1480万人とは思えないくらいファンサしてたし(MCのとき客のプレゼントのコーヒー貰ってた)、パフォーマンスも全力(客席の中心歩きながら歌ってた)って感じで、このライブ見て好感持たない人いないだろうっていうライブでした。
バックバンドの練度がもうめちゃくちゃ高くて、曲のアレンジの良さを最大限に活かしてました。あまりにもプロ。本人のピアノとギターの演奏も本当に良かったし…。
そのうえでエンターテイメントとしてもすごくて、ステージの上で全力で動き回るMarie氏の姿にみんな釘付けだったな~って感じです。ハチャメチャなピアノの弾き方してたときも本当に面白かった。本当に至上のエンタメだったし、本当に楽しいライブでした。
自分はPhantom Painが好きかな…

0:40 HIROKO YAMAMURA (RED MARQUEE)

中々に体力の限界を感じていたところですが、キャンプサイトで少し休んでから(おつかレイディオを視聴しつつ)、海外で大人気らしいHIROKO YAMAMURAさんを観に行きました。
もうね、本当にえげつなくて最高でした。重い腰を上げただけのことはあった。いちいち出てくる音が硬派な上にドスドスきて最高。DJ全く詳しくないけどこれが本当にすごいのだけはわかる。割とプリミティブな感じのテクノばっかり流してたんだろうなって思うけどセットリストが出てこないのであんまりわからん!シンセの音からは現代的な曲多いようにも感じたけど。

この時点で右足が本当に痛いうえに眠すぎて色々と限界が近かったのですが、そんな眠気を飛ばすが如く一人で踊り狂ってたら、段々足の痛みを感じなくなってきました。たのしいね。

3:00 ANORAK! (ROOKIE A GO-GO)

というかどうしても3時からのANORAK!を見たくて起きてたところは少なからずあって、テントで就寝したが最後朝になってる確信があったので頑張って起きてたところはあります。
半分ゾンビみたいになりながらたどり着いたので若干記憶が曖昧なんですが、めちゃくちゃかっこよかったのとセトリが攻めまくってた(なんか全然聞いたことある曲なかった)のは覚えてます。後で調べてみると新曲ばっかやってたっぽい??以下はby the end of summer のオヤマグチさんのポストからの引用。なんかやってそう。

フジロックでポストハードコア・エモ的な要素を持つバンドが見られる機会ってあんまりない気がするし、これこれ!っていう気持ちになりましたね。
こういう実ステージへの出場権を一応かけてる場において、有名曲をほぼ封印してライブをしてたANORAK!にはなんか"らしさ"を感じて嬉しくなりましたね。くだらない1日とのSplitでは割と最近流行りのマスロック寄りのトゥインクル的なエモをやってる印象だったのが、1stアルバム聞いたときにもっとゴリゴリにハードコアの流れを受けたような硬派な曲ばっかりだったというかつての流れをライブ上で追体験したかのような感じ。これからも好きなことしまくって頑張ってほしいな、本当に…。

そんなこんなでほぼ死にかけになりながらテントに戻り就寝。
3日目に続く!

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