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株式会社ウェザーニューズのインターンシップに参加しました。

注)この記事は公開前に株式会社ウェザーニューズとの確認を行い企業機密等に触れていないことを確認しています。

2021年の9月に株式会社ウェザーニューズのインターンシップに参加しました。来年度以降の後輩が見ることを想定して、企業研究やインターンの感想を書き連ねます。インターンの募集人数が少ないため(6コース×3~5名)ネット上にクチコミがありませんが、良いインターンでした。また、秘密保持契約を結ぶため社外からだと見えない情報を教えてもらうこともありました。


こんな人におすすめ

実益重視な人
天気が好きな人
自走できる人

ウェザーニューズ全体の動向

ビジネスモデル
気象をテーマに様々なサービスを展開している会社です。アプリやYouTubeチャンネル等BtoS(いわゆるBtoC)のイメージが強いですがBtoBの事業が売上の半分以上を占めています。派手な事業としては観測衛星を飛ばしています。また、事業内容の独特さからハーバード大学ビジネススクールのケーススタディにもなっています。気象という分野で圧倒的地位を築いているため各分野のトップ企業と協業できるという点も魅力的です。

社風
社風は新しい市場を開拓していこうという意識が強いと感じました。失敗談を共有するズッコケ会というものが定期的に開催されており失敗を許容し情報交換するという事が良い事だとされています。また、全体的に理系の社員が多いですが、専攻分野は多様で必ずしも気象系や情報系でありませんでした。この傾向は執役員の経歴にも色濃く現れています。技術で新しい市場を切り開きたいという人に向いていると思います。

海外進出
現状として売上の多くを日本が占めていますが、海外進出を積極的に行う模様です。現在も世界の外航船舶の約50%にサービスしています。外国人社員も多く在籍しています。契約書も裏に英語バージョンが記載されてました。インターン中に社員さんに質問した時も普通に英語のドキュメントや動画を見るように指示されました。日本人が多く共通言語も日本語なので英語ができなくても活躍可能ですが、英語ができると活躍の場が広がるだろうなと感じました。

2021年5月期 決算説明会

2021年5月期 有価証券報告書より

働く環境としてのウェザーニューズ

現状
勤務地は基本的に千葉の本社です。ごく稀に事業の都合や本人の希望で全国や海外に出張転勤する可能性ありです。現在は殆どリモートワークです。

2021年2月 株主サポーターミーティング(オンライン)より

ウェザーニューズではこれまで外注していた分野を内製化しDevOpsの実現を目指しているようです。決算説明会でも株主に対してIT人材の必要性や不足を訴えています。このことから入社後に多くの活躍の場があるのではないかと思います。IT人材の不足具合に関しては2021年5月期 決算説明会の7分30秒ごろ以降を見るとよくわかります。

オフィス環境
アプリのウェザーニュースの開発もしています。BtoS(一般的に言ういわゆるBtoC)のアプリ部門は元々内製比率が高いらしく既に環境も整っている様でした。この部門の特徴としては下記の写真のようにビルの2階にあり、一般の方から見えるガラス張りです。これは常にユーザーを意識する必要があるからだそうです。

YouTube:ウェザーニューズ社 幕張テクノガーデン 2Fオフィスより

本社の大部分は写真の様なオフィスです。エンジニアはオフィスでも私服OKなようです。また、リモートワークの際は基本どのチームでも私服です。

【研究部門最前線Vol.7】自然言語処理、画像認識などのAI技術を駆使し、世界中の人々に最適かつ高品質な気象サービスをより

制度
新卒からの入社が多いです。入社時点では配属部署が不明な状態です。本人の希望とすり合わせはしますが、いわゆる配属ガチャがあります。基本的には新卒時点では高度な知識を必要とせず入社後に教育するということを前提としている雰囲気です。ちなみに、僕のメンターさんも新卒時点ではあまりプログラミングに詳しくなかったと言っていました。社内ポータルの求人を見て他のチームへ移転することも可能で積極的に活用されている様です。

技術
パソコンはMacとWindowsで選べるみたいです。
技術スタックは中途採用のページが参考になると思います。参加したインターンではAWS TypeScript Reactを用いました。
社内共通の連絡ツールはSlackとGoogle Workspaceを活用していました。参加したチームではJiraでタスク管理を行い一週間でスプリントを区切るアジャイル開発を取り入れていました。
技術書の購入は上司に申請して許可されると購入できる形式です。もっと書籍の購入基準等のルールを明文化して就活生にアピールしてくれると企業選びの参考になるのになと思いました。インターンでは全く触れられませんでしたがオライリー本を書いている社員さんも所属しているようです。

選考

技術力はインターンについてこれるリテラシーが有るか否かを問うてるように思いました。僕の選んだコースは難関なアルゴリズム問題や特殊な経歴を求めてるわけではなさそうです。面接は厳しい選抜しているというよりは先輩エンジニアと緩く雑談しているという感じでした。

選考フロー
ES→コーディングテスト→面接

ES
Webフォームに書き込む形式でした。詳しく覚えてませんが、質問の数も最低限で少なかった気がします。

コーディングテスト
選択問題は複数の問題から複数の問題を選んで回答する事ができます。下記のように最低初級2問以上と中級1問以上を解く必要がありました。選択した問題の中で良くできている問題のみを評価する形式です。プログラミング言語は複数の言語から選べます。僕はPythonで解きました。初級問題は言語仕様を理解していれば解ける簡単な問題でした。中級問題は基本的なアルゴリズムの実装能力を問う問題でした。

  答えるべき問題数 選択できる問題数
初級      2問       7問
中級      1問       5問

面接
インターン中にメンターとなる技術者の方と面接しました。簡単な志望動機と雑談をして最後に技術面に対する確認が行われました。雑談面は「ウェザーニュースキャスターのさやっちが好きで志望した」だとか「ウェザーニュー"ス"って"ズ"なんですか?"ス"なんですか?」みたいな事を話しました。技術面は募集要項に書かれているAWSの経験やコーディングテストの感想に関して聞かれました。AWSの経験はほとんどなかったのでマニュアル見ながらEC2ぐらいなら立ち上げられると思うけれど、ほとんど経験がないと正直に答えました。

対策
コーディングテストはathletics等で肩慣らしをしておくと良いでしょう。

面接は各コースの技術要件を見て対策しましょう。詳しくなくても用語を知っており概要を説明できるという状態にしておくと良いと思います。例えば僕の場合は下記の様な動画を見ました。

インターン内容

コースごとに内容が異なります。募集要項が詳しいためコースごとの募集要項を見るのが確実です。ただし、僕のコースでは防災チャットボットとして募集していたのですが、諸事情により防災チャットではなくTypeScriptとReactで積算雨量をグラフ化したり計算するアプリを開発しました。また、Pythonの利用経験があることを応募条件にしていましたが、インターンでは使いませんでした。

https://jp.weathernews.com/internship/chatbot/

1日目
人事主導の会社説明会やアイスブレイク
個人的に気に入ったのはバーチャルオフィスツアーでした。Zoomを繋いで行われました。コメント返しをしたり、その場にたまたま居合わせた社員さんに今暇?と聞くなどウェザーニュースLiVE的な緩さが印象的でした。リモートワークで9割は出社してない様子でした。
セットアップ
事前に会社用のメールアドレス(Googleアカウント)が与えられます。このGoogleアカウントを用いて様々なセットアップを行います。僕の場合はSlack(シングルチャネルゲスト)・打刻管理・AWSのセットアップをしました。開発環境はCloud9を用いました。希望すればVS Code等のローカル環境でも開発できます(というか、普段の業務ではVS Codeをメインで使っている様子だった)。バージョン管理はCodeCommitというAWS上のGitリポジトリを利用しました。

2~4日目
開発形式
僕の部署はメンターの社員1人と僕を含め学生2人という構成でした。メンターは面接官と同じ方で、学生さんは経歴もハイスペな院生さんでした。インターンの内容は柔軟で部署やメンターの裁量に任せられています。基本的にメンターが大まかなお題や複数のタスクを提示し学生自身が考え選択するというような形式です。黙々と作業してわからない部分のみメンターに質問するという形式です。日々の開発業務ってこんな感じなんだなあって思いました。
開発内容
僕はTypeScript Reactで社内APIのデータをグラフ化して積算雨量を表示するという業務をしました。グラフの表示にはChart.jsというライブラリを使いました。APIはごく普通のURLとパラメータを投げるとJSONが返ってくるAPIで雨量などの過去の集計データがまとめてあります。「TypeScriptやReactなんて触ったことすらない」みたいな状態でしたが、なんとか完成しました。院生さんが僕の2倍ぐらいの速さで仕事を片付けていてちょっと焦りました💦

5日目
午前中は発表の準備をしていました。
各部署の発表
それぞれコースごとに10分程の成果発表を行います。個人的にはAIを用いたキャベツの出荷予測がかなり専門的だなと感じました。ガチ勢ってこうゆう人達の事を言うのだろうなと思いました。
座談会
振り返りや座談会では社員と学生でどんなインターンになればもっと良くなるか意見を出し合っていました。ウェザーニューズ側が学生にフィードバックを求めていたのが印象的でした。今振り返るとかなり独特な座談会だったと思います。顧客や株主の事をサポーターと呼ぶ社風が影響しているのかもしれません。
データを持ち帰る時間
各自が持ち帰りたいデータをGoogleドライブのフォルダにまとめるという時間があります。ここでGoogleドライブにアップロードしたものは各自持ち帰って他人に公開しない範囲で個人的に利用しても良いという形式です。学生からの「インターンの内容をブログに書いていいですか?」という質問に対しては「ブログ自体はウェルカムだが絶対に業務機密を漏らさないように」とかなり念入りなアナウンスがありました。コンプライアンス意識が高くプロだなと思いました。全体的に緩い雰囲気なのにしめるとことは締める感じで個人的には下記の動画を思い出しました。もちろんこのnoteも会社に問い合わせて掲載許可をもらっています。

懇親会
 Gather.Town で行われました。自由参加で飲酒可能です。前半の方は就活に関する話題が多かったなと思います。全体的に優秀な学生が多かったからなのか早期選考や自己実現など意識高めの話題が多かったように思います。すでに一部企業では内定が出始めてるらしく焦りました💦後半はゆるゆると最近のニコニコ動画やアニメなどオタク文化の歴史みたいな話をしてました。

さいごに

ウェザーニューズは気象をテーマにした独特な会社です。また、東証一部上場の企業でありながら開拓者精神を持ち合わせています。社員数も連結含め1000名程度と上場企業としては少数精鋭です。自分から提案すれば色々挑戦できそうだなと思いました。

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