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ニンジャスレイヤーTRPGシナリオ『伝説のシックスゲイツ』


写真引用元
【まるでダンジョン】煉瓦造りの要塞跡階段 - No: 25438807|写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK (photo-ac.com)


◇シナリオサマリー

対象:マスターレベルのソウカイニンジャ、傭兵PC3人
難易度:ハード程度
キャラロスト:任意
(爆発四散したくない場合、インターラプターが回収したとみなす)
余暇:標準(4スロット)
参照エピソード:
【フィスト・フィルド・ウィズ・リグレット・アンド・オハギ】


◇ダンゴウ

 君達はIRCからの召集号令に従い、ネコソギ・ファンドの保有するビル、その一つへ集合した。そこには君たちを召集したニンジャの姿はなく、クローンヤクザが一体ぽつんと突っ立っている。

君達が互いにアイサツを終えたところで
突然、クローンヤクザが奇声を上げ痙攣した!

クローンヤクザ
「マッ!マーッ!」
「ふぅ……見苦しいものをお見せしましたね 皆さんが集まる前にチューニングを済ませておくべきでした」
「ホホホホホ……! ドーモ、ウォーロックです」

PC達を呼び出したのは、上級構成員、ウォーロックだ。

「私はついにあの最強と謳われた元シックスゲイツ、インターラプター=サンを見つけ出しました」

「とある浮浪の下水キャンプにヨージンボとして潜んでいたようですね……見つけられなかったわけです」

「私自ら交渉しようと思ったのですが
クローンを通してより、貴方達が直接説得した方が心象も良いでしょう」

「オハギ中毒に耐えかねてボスの下を去ったインターラプター=サンですが、今のソウカイヤにはリー先生がいます。
彼なら血中オハギを抜き取ることさえ可能……!」

クローンヤクザ越しにもウォーロックの興奮が伝わってくる。


◇予備調査

 PC全員は『調査判定(U-HARD)』が可能だ。
(ウォーロックが自分の触れられたくない部分の情報を制限しており、その分難易度が上昇している)
  

◇事前調査に対する修正(上限なし):
【ニューロン】【ワザマエ】で判定

最も適した知識スキル(+5):旧世紀地下道網、ソウカイヤ
次に適した知識スキル(+2):ストリートの流儀、ヤクザの流儀

◇調査判定で掴める情報や報酬

判定成功時に与えられる情報
◎彼はタタミ・ケンによって敵の攻撃を無効化してしまう。暴力的な交渉をすればインターラプターの態度が硬化するばかりではなく、PC達が返り討ちにあう危険性さえある。

この情報を得たPC達の即応、緊急ダイスは+3される。

【6,6】成功時の追加情報と報酬
◎インターラプターは重度のオハギ中毒者だ。礼を尽くし、オハギをオミヤゲに持って行けば即座に追い返されることはないだろう。

この情報を得たPC達はアドレナリンブースト可能回数が一回増加する。
また、オハギ重箱【万札3】を購入することで交渉判定の際ダイスを+3する

【6,6,6】成功時の追加報酬
◎キャンプに向けザイバツの浸透部隊が進軍している。目的は君達と同じ、インターラプターのスカウトだろう。

この情報を得たPCは
「オハギ重箱」を獲得するか、クローンヤクザチーム1部隊を得る。

【6,6,6,6】~成功時の追加報酬

出目6成功が増えるごとに「オハギ重箱」かクローンヤクザチーム1部隊を得る。

オハギ重箱
複数取得、使用が可能。一人のPCが複数個使用する場合、二つ目からは効果が1ずつ減衰していく。つまりオハギ2箱の効果は交渉ダイス+5、オハギ3箱だと交渉ダイス+6となる。

◇本編開始

 目に刺さるようなアンモニア臭をたちのぼらせる水路を左手に、まっすぐ進む事、数分。君達は錆びた鉄の扉を発見した。扉には奥ゆかしい字体で「お先です」と書かれている。どこか他所から持ってきたのだろう。
-【フィスト・フィルド・ウィズ・リグレット・アンド・オハギ】より
(一部改変)

その前にジゴクの番人めいて立ち塞がるは
重厚なニンジャ装束に身を包んだ巨漢のニンジャ。
「ドーモ、インターラプターです」

ここでどのような交渉をしても、インターラプターがソウカイヤに帰参することはない(オハギやソウカイヤの現在の話をされた場合、内容によっては動揺し、PC達の説得に興味を示す)。

PC達の説得が一段落した辺りでイベントが発生する。

◇ザイバツ?の襲撃

その時!バイクのサーチライトが下水道を照らす!

「ドーモ、バジリスクです」
ヘビめいた鋭い眼光のニンジャがアイサツを行う。
後方に控えるのは、オセアニアの呪術仮面めいたメンポのニンジャと
頭全体を虚無僧編笠で覆ったニンジャ。そしてクローンヤクザの大軍だ。

クローンヤクザ達の持つ旗には
「罪罰影業組合」「大師御出陣」などの威圧的なショドーが並ぶ。

「ドーモ、インターラプターです 
フタツアタマヘビ………ザイバツ・シャドーギルドか!」

「ドーモ 貴様らもインターラプター=サンを勧誘に来たか
だが奴は俺達が貰う このキャンプを焼き払い、未練をなくしてやってからな」

ここでPC達は

①インターラプターを助けザイバツと戦う
②第三勢力としてザイバツと闘いながらインターラプターを捕獲する

の二種類のプランが考えられる。
②も一応可能ではあるが、(NMの負担含め)デッドリーなので避けたい。
以降は①の場合を想定している。

「……お前たちは俺をスカウトに来ただけ 手を貸す理由はないはずだ」
「そうか では悪いが頼んだ! イヤーッ!」

ソードダンサー率いるクローンヤクザ集団に突撃していくインターラプター。バジリスクはそちらへ一瞬ギラついた目を向けるも、すぐ君たちへと向き直る。
「猿芝居なぞつまらん 貴様らは俺の生贄だ」

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伝説のシックスゲイツ

◇5ターン目の冒頭フェイズ

イベント『●ゴンべモンの要請』が発生する。

「なんだ 今が良いところ……なんだと? ……チッ」

「ぐわーっ!」
バジリスクは突然頭を抑え苦しみ始める

『ホホホ……! ソウカイヤの皆さんに手出しはさせませんよ』
ウォーロックによるネンリキインターラプトだ!

「邪魔が入った 今日の所は撤退する」
バジリスクが指笛を吹くと、それに応えてアイアンオトメが馳せ参じる。

「貴様らとのイクサは中々に楽しかったぞ! オタッシャデー!」
バジリスクはバイクに跨がると、颯爽と走り去っていった。

◇交渉判定

「……そちらも片付いたか まさかあのバジリスク=サンを退けるとはな」
返り血に塗れたインターラプターが奥から姿を現す

ザイバツの魔の手からキャンプを救った君達は、インターラプターの信頼を得た。今なら再スカウトも可能かもしれない。
生き残ったPC達全員は、インターラプターに交渉を行っても良い。

交渉判定の場合(スキル補正上限なし) 判定難易度【UH3】
最も適した交渉スキル(+5):共感、理路整然
次に適した交渉スキル(+2):駆け引き
最も適した知識スキル(+5):バイオ系メガコーポ、ザイバツ
次に適した知識スキル(+2):ソウカイヤ、ヤクザの流儀

バジリスクを爆発四散させたPCに、ダイスボーナス+5

インターラプターは黙って君達の話を聞いていた……

成功例
「ソウカイヤを……いや、ソウカイヤで非道に荷担していた俺を、俺は許せない……」
「だが、ネオサイタマがザイバツに荒らされていくのを黙ってみているわけにもいかない」
インターラプターはメンポの紐を締め直す。ニンジャである自分を確かめるように。
「俺はソウカイヤに戻る。そしてカラテを取り戻す。全てはそれからだ」

インターラプターはソウカイニンジャとして復帰する。

失敗例
「……すまない 俺はやはりソウカイヤに戻ることは出来ない」
「元デッカーとして、父親として……これ以上ソウカイヤの非道に手を貸す訳にはいかない」
「だが、ネオサイタマがザイバツに荒らされていくのを黙ってみているわけにもいかない」
「虫の良い話かも知れないが、裏社会の秩序を守る時には協力させてくれ」

インターラプターはストリートニンジャ(中立)として復帰する。

◇PC達が食い下がった場合

ストリートニンジャ(中立)を宣言したインターラプターに対し
PC達が暴力による再交渉に走った場合、NM側としては

・そのまま戦わせる
・ウォーロックに「態度を軟化させただけでも収穫だから帰れ」と連絡させる
・そのまま戦わせるが、ニンジャスレイヤー(ベイン・オブ・ソウカイヤ)を敵として参加させ、暗に帰宅を促す

などの選択肢が考えられる。どれを選択するかはPCの消耗、セッション時間などによる。

◇NPCデータ一覧

◆インターラプター(種別:ニンジャ、カルマ善ストリート)
カラテ    12   体力   23
ニューロン   5    精神力  12
ワザマエ    8   脚力   3/N
ジツ     5   万札     0
攻撃/射撃/機先/電脳/即応 12/5/1/ 5/5
回避/精密/側転/発動/緊急 12/8/3/10/1
◇装備や特記事項
『●連続攻撃2』『●連射2』
『◉頑強なる肉体』『◉◉タツジン:ザムラ・カラテ(アイキドー)』
『◉ヒサツ・ワザ:タタミ・ケン(ボンパ)』『◉獣化/黒い復讐心LV3』
『◉狂気:偽りの思い出』『◉狂気:薬物依存症』『◉狂気:聖人』
『◉◉グレーター級ソウルの力』『☆ムテキ・アティチュードLV3』
『★カラダチ防御構え』『★★鋼鉄の肉体』
『パーソナルメンポ』『伝統的フルプレートガントレット』『伝統的フルプレートアーマー』
『伝統的フルプレートレガース』『家族の写真』

『★カラダチ防御構え』
精神力1を使用して発動出来る。
ダメージを0にした相手の近接攻撃に対し、通常通り回避判定を行う事が出来る。
これはカウンターの可否を決定するためのものであり(相手の攻撃成功数は0と見なす)
カウンター成功数、出目によっては各種ワザも発動可能。

◆バジリスク(種別:ニンジャ、ザイバツマスター?)
カラテ     8   体力   14
ニューロン   7    精神力  14
ワザマエ   13   脚力  14/×
ジツ     6   万札    15
攻撃/射撃/機先/電脳/即応 10/13/ 9/ 7/4
回避/精密/側転/発動/緊急 15/15/13/13/1
◇装備や特記事項
『●連続攻撃2』『●マルチターゲット』『●時間差』『●連射3』『●ゴンべモンの要請』
『◉頑強なる肉体』『◉◉タツジン:イアイドー』『◉ヒサツ・ワザ ムーンシャドウ』
『★◉カウンター・イビルアイ』『★◉毒液塗布』『◉◉グレーター級ソウルの力』
『☆謎めいたニンジャソウルLV3』『★チドク・ジツ(発動済)』『★★モウドク・ダート(発動済)』
『★★イビルアイ』『伝統的ニンジャ装束一式』『戦闘勘(迷彩ローブ)』
『**トカゲ・ケン(大業物のカタナ)**』『*ヘルヒキャク社知性大型二輪"アイアンオトメ"*』

『*ヘルヒキャク社知性大型二輪"アイアンオトメ"*』
バイク   脚力14   全力移動 D3     轢殺攻撃2
『インテリジェント・モーターサイクル』:
ビークルのペナルティを全て無効化する。

◆ソードダンサー(種別:ニンジャ)
カラテ     9   体力    9
ニューロン   6    精神力   8
ワザマエ    8   脚力   5/N
ジツ     0   万札    10
攻撃/射撃/機先/電脳/即応 9/8/6/6/3
回避/精密/側転/発動/緊急 9/8/6/6/1
◇装備や特記事項
『●連続攻撃2』『●連射2』
『◉◉タツジン:二刀流』『カタナ×2』
『パーソナルメンポ』『オセアニア・ブードゥー(レリック)』

◆ジャッジメント(種別:ニンジャ)
カラテ     6   体力    6
ニューロン   6    精神力   5
ワザマエ    9   脚力   5/N
ジツ     4   万札    10
攻撃/射撃/機先/電脳/即応 7/ 9/8/ 6/4
回避/精密/側転/発動/緊急 9/10/9/10/0
◇装備や特記事項
『●連射2』『◉◉タツジン:トバシ・ケン(ムチドー)』『☆◉忍び寄る刃』
『ステルスジツLV3(発動済)』『★ステルス・アンブッシュ』
『*虚無僧笠(業物のムチ)*』『迷彩ローブ』

◆クローンヤクザ・チーム (種別:モータル/バイオ生物/クローンヤクザ)		
カラテ    2  体力   3
ニューロン  1  精神力  1
ワザマエ   2  脚力   2
ジツ     –  万札   0
攻撃/射撃/機先/電脳  2/2/1/1

◇装備や特記事項
チャカ・ガン: 銃器  1ダメージ HARD

◇難易度調整用のオプションデータ

『●イクサの邪魔だ』
バジリスクが攻撃対象に選んだPCを
他のエネミーはこのターン攻撃対象に選ぶことが出来ない。


◇評価と報酬

S :『●ゴンべモンの要請』が発生する前にバジリスクを爆発四散させた。

A+:インターラプターのスカウト/捕獲に成功した。

A:インターラプターがストリート(中立化)した。

B:インターラプターと共闘したが、力及ばず撤退or全滅した。

C:インターラプターに喧嘩を売った挙げ句返り討ちに遭った。

◇報酬:「今日は大変でしたね」

S:「……あのイディオット共め!」
【名声】+2 【万札】プール+80(バジリスクの万札もプールに追加する)
A+:「ホホホ……!素晴らしい戦果です」
【名声】+1 【万札】プール+80
A:「フゥム……まあいいでしょう 交渉の足掛かりは出来ました」
 
【名声+1】【万札】プール+65
B:「ザイバツは私が追い払いました 貴方達の代わりにです」
 
【万札】プール+45
C:「貴方達のイドをケジメします」

【名声】-1

◇シナリオ説明

ウォーロック

「貴方たちにしか出来ない任務です そう私が見込みました ホホホ……」
「エッ 貴方たち生きてたんですか?」

 本シナリオの黒幕。完全にマッチポンプでしかない脅威からインターラプターを救い出し、恩に着せようとしていた。PC達はウォーロックというドジョウを隠すためのウナギであり、ステゴマ程度にしか思っていない。
 基本的にA+~Bエンドまでは彼の思惑通りだが、PCが喧嘩っぱやすぎて計画が瓦解するCエンド、PCが頑張り過ぎてバジリスクを爆発四散させてしまうSエンドは完全に想定外であり、激しく動揺する。

インターラプター

「帰ってくれ 今の俺はこのキャンプのヨージンボだ」
(畜生こんなタイミングできやがった!やばい、オハギ、オハギ……)

 本シナリオのターゲット。PC達にタコ殴りで説得されると持たないので、
そういった場合にはニンジャスレイヤーをエントリーさせるなどしたい。
 PCの一人が戦闘不能になった場合の追加戦士にもなり得る(その場合、インターラプターはPCが操作し、バジリスクは彼を攻撃対象に選ばない)。
 シナリオ後はウォーロックに洗脳されてもいいし、PC達とウォーロックのムーホンを突き止めてもいい。

バジリスク

「確かめてやろう……貴様らが飼犬か、それとも戦士かをな」
「俺のイビルアイは相手の視線なぞ意に介さん! カーッ!」

 ウォーロックに依頼され、傭兵を率いてザイバツのフリをしていた。
 作戦にあまり興味が無く、PC達がジャッジメントを始末するまではバイク轢殺&スリケンでの牽制に終始する。しかし予想を上回るPC達のカラテに高揚し、イアイやイビルアイによる苛烈なイクサをしかけてくる。
 バイクは完全に難易度調整用なので、PCの損耗に応じて降りたり乗ったりして欲しい。

ジャッジメント

「……なんだと!? 俺のトバシ・ケンを見破ったか!」
「待て、俺は雇われただけだ…!」

 本シナリオの取り巻き枠。原作通り傭兵ニンジャであり、勿論ザイバツの所属ではない。
 PC達がバジリスクへの打点に乏しい場合、瀕死の状態になると「一緒にバジリスクを倒そう」と寝返りを持ち掛けてくるなどのオプションを入れてもいい。

終わりに

攻略または読了オツカレサマドスエ!