『彩香上京物語』 第ニ章〜出会い〜
『彩香上京物語』
第二章 〜出会い〜
扉をくぐると奥からズドン、ズドンと何かを打つ音と共に、時折悲鳴のような叫び声が聴こえた。
彩香(ここってモデルの事務所…なんだよね?)
サギ田「彩香さん、何をぼおっとしてるんですか?では早速入団テストを兼ねて軽くスクワット100回いってみましょう。」
彩香「ひゃ、百回!?」
サギ田「ええ、ステージに立つには足腰が丈夫でないといけせんから。これくらいは出来て当然ですよ。」
彩香(そうだ。私はモデルとしてステージに立つ夢を叶えに来たんだ。ここで自分に甘えちゃいけない。)
…98……99……100!
彩香「ハアハアハア…」
サギ田「さすがは元アイドル。これなら長丁場のステージでも問題なさそうですね。じゃあ彩香さんとタッグを組むパートナーを紹介しましょう。彩さん?」
星野彩「へえこの子が新人の。名前何て言うの?」
彩香「さ…彩香です。」
星野彩「へえ、さいかって読むんだ。いいリングネームだね。あたしはあやって読むんだけど。これからよろしく!」
彩香「よろしくお願いします…(リングネーム?)」
サギ田「じゃあ紹介も済んだということで、私はこれで。後のことは星野さんに聞いてください。」
星野彩「ごめんね色々バタバタしてて。私とタッグ組んでた子がつい先日大怪我しちゃってね。」
彩香「えっ!大丈夫なんですか?」
星野彩「うん、まあよくあることだからねこの世界。とりあえず分からないことがあったら私に聞いて。」
彩香(優しそうな人でよかった。でもモデルにしては随分がっしりしてるし、怪我ってそんなによくあることなのかな?)
彩香「あの…私がんばります!早くステージに立ちたいので!何からしたらいいですか?」
第三章へ続く