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厄介なヲタクにならないために。2022/01/16
ショーボックスでは様々なヲタクたちに出会った。
私は争いごとが嫌いで、周りに合わせるタイプの性格だから、こんなにも嫉妬や独占欲の世界を、それまで知らなかった。
推しは、アイドル経験がない状態で新大久保にやってきたからか、ファンのあしらい方が不慣れだった。
推しが誰のプレゼントを身につけているのか、誰にレスを送っているのか、そういうことでファンたちは争っていた。
いや、争っていただけではなく、推しに直接不満を伝えていた。
私の推しは、いつもファンから責められていた。
なぜプレゼントしたアクセサリーをしていないのか、公演で目線をくれないのか、と。
推しは、心を閉ざしているように見えた。
厄介なヲタク達を上手くあしらう事が出来なかった。
一度、推しの目の前でファン同士が言い争いを始めたことがあった。
ケンカはエスカレートして、特典会会場の外でも言い争っていた。
原因は、他のグループの公演に行ったことを、推しに告げ口したとかそんな話だったと思う。
大なり小なりヲタク同士のケンカはしょっちゅうだったし、何が原因か特典会で泣いている人もよく見かけた。(カオス。。)
ケンカの多くはTwitterやインスタの投稿が原因だったような気がする。
まるで推しと繋がってるかのような思わせぶりなマウントや、ヲタクの悪口。
私はそういうのに関わりたくなくて、ショーボックスのヲタクたちのアカウントはフォローしないようにしていた。
見ない、知らないのが1番だと思うから。
だけど目を閉じても、周りから自然と耳にしてしまう。いまヲタクたちの間で何が起こっているのかを。
噂は尾ヒレがつくものだ。
そうわかっていても、動揺してしまう自分が嫌だった。
最初の3ヶ月、推しはヲタクたちの争いや要求に疲れていたように思う。
あの頃の推しの楽しそうな顔が、わたしの記憶にはほとんど無かった。
私は推しにとって厄介なヲタクでは無かっただろうか。
いつも自問自答していた。
厄介なヲタクにならないために、常に心掛けていたことがある。
他人と自分の対応を比較しない。
ペンサを求めない。
ネガティブな話はしない。
私は推しに嫌われる事が怖かったのだと思う。
好かれたいというよりも、嫌われたくない。
そういう思いが強かった。
だけど、、、厄介なヲタク達はどんなに推しに冷たくされても、傍目には楽しそうに見えた。
推しに不満を言うことも、ペンサを要求することも、ヲタク同士のケンカも、もしかすると楽しんでいたのかもしれない。
推しが心を閉ざしているように見えたことも、もしかすると私の思い込みかもしれない。
そんな風にすら思える。
今はただあの混沌とした空気が、とても懐かしい。
私はまた、新大久保ドルを追う日がくるだろうか。
推しじゃない誰かを。
今はまだ、そんな気持ちにはなれそうにないけど。