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推し以外のメンバーとチェキを撮ったら楽しすぎた話の続き。2022/04/25
前回、推し以外のメンバーとチェキを撮ることについてのnoteを書き終えて、その当時撮ったチェキをパラパラと見ていたら、その続きがあったことを思い出した。
その日は、推しと1番仲が良いメンバーとチェキを撮った。金髪にしたばかりでビジュアルが最高だったから、思い出に残したくて。
個人チェキでは、推しは壁にもたれて恨めしそうな目で、『ファンの浮気に嫉妬する推し』のポーズをしていた。(前回書いた話)
個人チェキが終わると、メンバー全員と撮る団体チェキがあり、ヲタ友と一緒に列に並んだ。
ファンになってから半年ほど、私は自分は写らずにメンバーだけのチェキを撮っていたが、徐々に自分も一緒に写るようになった。
ヲタクたちはチェキのポーズに工夫を凝らし可愛いポーズで撮っていたけれど、私はピースサインが定番だった。
自分の順番が来て、メンバーたちの間に並ぶ。
前後2列になって、前列中央に私、その左右に推しと2推し。周りからは「両手に花だね」と冷やかされるのがいつものフォーメーションだった。
その日も、前列の中央で中腰になってピースサインをしてカメラを見た。
すると左側に並んでいた推しが突然、顔を近づけて真横から睨みつけるような格好になった。少しでも動けば、推しの唇が顔に当たってしまいそうな近さだった。
烈に並ぶ他のヲタクたちから悲鳴のような、冷やかすような声があがった。
左頬に推しの鼻先が当たっている感触を感じたけど、右側には2推しがいたから動くことが出来なかった。
ヲタ友と友人たちがキャーキャー言っている声が聞こえた。
同担の目が怖いから早く撮ってほしいのに、スタッフがなかなかシャッターを押してくれなかった。
推しの息が左頬に当たるほど近く、推しが目を見開いて睨んでいるのがわかった。(浮気に怒る推し、を表現していたのだと思う)
私はひたすらカメラを見てピースサインのまま固まり、心の中で「スタッフ早く撮ってよ!」と叫んでいた。
室内のヲタクたちが、ざわついていた。
流石に推しはまずいと思ったのか、顔をカメラの方に向けた。
そしてようやくスタッフがシャッターを押した。
現像されたチェキを見ると、笑顔でピースサインをする私の左右を、推しと2推しがピッタリと挟んでいた。
2推しも悪ノリして、わざと密着して撮ったのだと思う。
撮り終わったヲタ友が、「推しくん、凄かったね」と笑っていた。
別の友人が、「やっぱり、ハルちゃんが**と撮ったの怒ってるんだよー」と、推しの行動を分析していた。
推しは時々ドキッとさせるような言動をするのだが、それはサイン等で1対1で話す時だった。他のヲタクたちが見ている前でこんな事をするとは、思いもしなかった。
もちろん嬉しくないわけなどない。(嬉しい)
左頬に当たった推しの鼻先や息を思い出してニヤけてしまうのだが、そんな顔を他のヲタクに見られたくなかったから何も無かったような顔をして平気なふりをしていた。
団体チェキの後のサイン会。
ハルさん、今日楽しかった?
個人チェキのサインの時とはまるで別人のように、可愛く訊ねる推し。
「うん、すごく楽しかった」と答えると、推しは
あ、そうだ。ハルさん何か聴きたい曲ありますか?
と質問した。
私は「다정하게, 안녕히(優しくさようなら)が聴きたい」と答えた。
推しは、あー…と困ったような顔をしたから、私は慌てて「悲しい曲だから、ダメかな?」とリクエストを撤回しようとした。
すると推しは
あ、いやいや…、違います…えーっと…
そう言うと、「다정하게, 안녕히(優しくさようなら)」をその場で歌ってくれた。歌詞を思い出そうとしてくれていたようだった。
とても素敵な曲、推しの声によく合っていた。サビの部分を歌ってくれて、照れたように笑っていた。
「ありがとう、嬉しい!」そう言うと推しは『僕も嬉しい』と言ってくれた。
ヤキモチごっこをしてくれたり、ドキドキさせたり、最後はこんな風に暖かい気持ちにさせてくれるなんて、幸せ過ぎて恐いくらいだ。
推しは、私にときめきと幸せを思い出させてくれる存在だった。
もうそんな気持ちとは無縁かと思っていたのに、推しのおかげで幸せな時間を過ごすことが出来た。
可愛くて優しい、そして時々イジワルな推し。
このエピソードは、推しのファンになって2年目のことだった。チェキを見て思い出したエピソード。
余談だが、この時個人チェキを一緒に撮ったメンバーは推しの親友(私に推しと2推しどちらが好きなのかと訊いた彼)で、個人サインの時に「どうして今日は僕とチェキ撮ったの?」と直球の質問をした。
今まで撮ったことが無かったし、今日の髪型がすごくかっこいいから撮りたかった、と答えるとフフっと笑って「そっか、僕がかっこよかったから撮りたかったんだ」と嬉しそうだった。
そして団体チェキを見て「ハル、今日は、にじゅっさいくらいに見える」と言ってくれた。お世辞が下手すぎて、その場で笑い転げてしまった。
幸せで楽しかったチェキの思い出。