
推しとONFと私②2024.11.12
〜2021年に解散した韓国のアイドルグループの推しの思い出を綴るnote〜
推したちの2度目の長期公演。
私の気持ちはONFに傾きつつあり、テンションが上がらないまま推しは来日した。
週末ヲタクの私はなかなか都合がつかず、開幕してしばらく経ってから公演を見に行ったような気がする(記憶が曖昧)
来日に合わせてミニアルバムが発売されて、ペンライトやグッズの販売の告知が出た。
グッズは公演会場での直接販売のみで、発売初日は都合が悪く行くことが出来なかった。
しかしその頃、仲良しのヲタ友は私よりもだいぶ気持ちが盛り上がっていて、1人でSHOWBOXに行くからグッズを代行してあげると連絡をくれた。
ヲタ友がそこまで自分の推しへの気持ちが高まっていたことに、正直とても驚いた。
私は週末しか新大久保へ行けないが、ヲタ友は平日も行くと言ってチケットを買っていた。週に3〜4回のペースで行っていたようだ。
どんどん熱量が上がっていく友人とは対照的に、緩やかに下降していく私。
ヲタ友もそれは感じ取っていて、私の気持ちが冷めないように、「今日の推しくんはこんなことがあって可愛かったよ」と小まめに連絡をくれた。
私の気持ちは低空飛行のままだった。
そして、「この間からチェキに名前を書いてくれるようになったよ」とヲタ友からLINEがきた。
それまでチェキには日付とサインのみというルールだったが、ファンの名前を書いてくれるようになったそうだ。
自分の推しだけではなく、他のメンバーも名前を覚えてくれたとヲタ友から喜びのLINEが来た。
(ヲタ友も私と同様、自分の推しに手紙を書いて覚えてもらおうとするタイプではないから、2度目の長期公演で推しに名前を覚えてもらった)
行くたびにメンバーと打ち解けた会話が出来るようになって、とても楽しそうだった。
「メンバーたち、ファンの名前を覚えようと頑張ってるから、ハルちゃんも来て〜」とヲタ友からのお誘い。
仕事が忙しくて、、と言い訳をして、私はなかなか重い腰が上がらなかった。
推しが名前を覚えてくれたら嬉しいけど、小まめに通って覚えてもらおうという気持ちは私には無かった。
むしろ、ファンの名前を覚えなきゃいけないというプレッシャーで可哀想だなと同情した。
実際、「名前を覚えてないの?」と不満をぶつけるファンは少なからずいたそうだ。
怒られたり泣かれたり、その対応に煩わされるより、ライブの練習に時間を割いて欲しかった。
その頃、SHOWBOXの公演とは別に、ミニアルバムのリリースイベントが発表された。
渋谷のタワレコや、郊外のショッピングセンターで行われるリリースイベント。
ヲタ友は張り切っていた。
しかしそのリリースイベントの初日は、何とタイミングの悪いことか、ONFのリリースイベントと同じ日だった。
東京ドームシティラクーアの屋外イベントステージで行われるONFのリリースイベント。
ヲタ友にその事を伝えると、「ハルちゃん、ONFの方に行っちゃうの?」と寂しそうに言った。
「初めてのリリイベだし、推しくんはきっと来てくれたら喜ぶよ」
ヲタ友はそう言うけれど、名前どころかそもそも私の存在を認識していない可能性の方が高い。
私が行っても行かなくても同じだろうけど、やはり1人でも人数が多い方がいいだろうな、、、と、どちらに行くか決めかねていた。
再来日後の公演は、あまり客足が良くないとヲタ友から聞いていたから、リリイベはあまり人が集まらないのではないか、、、
そんなことを考えて、私は両方のリリイベに行くことにした。
東京ドームシティのある水道橋から、渋谷のタワーレコードまで急げば30分〜40分ほどで行けるはずだ。
ONFのミニライブが終わってすぐに渋谷へ向かえば、推しのリリイベにギリギリ間に合う計算。
自分の存在など認識されていなくても、もし人が集まらなかったら、推しが悲しい思いをするのではと心配する気持ちが私を動かした。
この時私は知らなかったが、推し達が初めての長期公演が終わって帰国したのと入れ違いでSHOWBOXに来たグループにファンがだいぶ流れていた。
推しのグループとは違い、濃厚な接触特典会をするグループだったそうだ。
リリイベ当日は溶けそうなほど暑かった。
東京ドームシティの屋外ステージで歌うONFを見届け、ミニライブが終わると駆け足で地下鉄の駅へ向かった。
それまで低空飛行だったはずの自分が嘘みたいに、はやる気持ちを抑えながら渋谷へと急いだ。
開始直前、ギリギリのタワーレコードに到着すると、イベント会場はヲタクたちで溢れていた。
なんだ、、こんなに集まるなら、私が来なくても大丈夫だったな。。。
週末ヲタクの私は、推しのグループに一体どのくらいファンがいるのかそれまで知らなかった。見たこともないヲタクがリリイベにたくさん来ていた。
ONFのリリイベはハイタッチ会の特典会があったのだが、それをやっていると渋谷まで間に合わないから、特典券は現場にいた若い子にあげて渋谷に来た。
ハイタッチ、してくれば良かったな。。。
そんな風に考えていると、イベント会場の横の扉が開き、メンバーたちがステージに上がって行った。
たくさんのファンが集まる会場を見て、とても嬉しそうだった。
ヲタ友は早めに並んで良い整理番号をゲット出来たようで、会場の前方にいた。
私は、会場の後ろの方の壁際でカメラを構えて撮影することにした。
今思えば、この日ここへ来なかったら、私はたぶん推しからフェイドアウトしていたと思う。
推しにハマっていく伏線は、ここに張られていた。
その事についてもう少し、続きを書くことにする。
〜つづく〜