本命の推しと、2番目の推しの関係性。2022/08/27
〜2021年に解散した韓国アイドルグループの推しの思い出を綴るnote〜
前回のnoteの後日談。
あの日、本命の推しは特典会の個人チェキで、いつもなら2推しを押し退ける勢いで最初に出てくるのに、名前を呼ばれても壁にもたれたまま出て来なかった。
不審に思った二番目の推しが振り返ると、本命の推しは「お前が先に行け」という様に、表情で2推しに先に行けと促した。
戸惑う2推しと、壁にもたれて不機嫌そうな本命の推し。
そんなことがあったから、私はその翌週の公演では最初から本命の推しのカラーのペンライトを点けた。
推しが不機嫌だった原因がペンライトのことだという確証は無いけれど、もしもそれが原因だとしたら、逆に2推しに気を使わせてしまったようで申し訳ない気がして…
推しと、2推しのカラーを交互に点ける。
面倒だけど、これが私なりの応援の仕方なのだ。
(ペンライトを2本持つという解決策に、最後まで気づかなかったことが悔やまれる…)
それにこの日は、久しぶりに地方から出てきた友人(前のグループの時からの2推しのファン)と一緒だったから、気兼ねなく本命の推しのカラーを点けることが出来た。
2推しのカラーを点ける人が少ないと胸が痛くて、公演に集中出来なかったから、隣に2推しのカラーを点けた友人が座っていると安心出来た。
2推しもとても嬉しそうに、チラチラと友人に目線を送っていた。
本命の推しはというと、前回が嘘のようにたくさん目線をくれた。とてもご機嫌な様子だった。
公演後の特典会。
個人チェキはいつもと同じ、推しと2推しを指名した。
この日も推しは、メンバーたちの後ろで壁にもたれていた。2番目の推しが、本命の推しをチラリと振り返った。
すると。
本命の推しが、2推しを押し退けて出てきた。
「俺が先だ」と無言の圧力を感じたのは気のせいだろうか…
なんとなく違和感を感じたけれど、いつも通りのチェキの順番に戻ったことにほっとした。
サイン会では、他愛のない会話。
猫の話をしたと思う。
穏やかで幸せな時間だった。
2番目の推しは、私と友人が並んで客席に座っていた姿がすごく嬉しかったと言っていた。
ここでは同担が仲良く一緒にいるのは稀なケースだから、そんな事を言ったのかもしれない。
2人がずっと仲が良くて僕も嬉しい、と。
彼女は前のグループの時からの2推しのファンで、地方に住んでいるから月に一度のペースで公演を見に来ていた。
私の2推しに対する気持ちが、本命の推しとは違うこともわかっている。
彼女が言った。
今日の2推しは、本命の推しにすごく気を使っているみたいだった、と。
私も同じことを考えていた。
ペンライトのことがあったから、先入観でそう見えるのかと思っていたけれど、彼女にはペンライトの事は言っていなかった。
彼女はとても観察力が優れている人で、ドキリとさせられることが多かった。だから、私が感じた推しと2推しの違和感を彼女も感じていたことで、あれは私の勘違いでは無さそうだなと思った。
ペンライトのことが関係あるのかは、わからない。
何か他のことで、2人の間で衝突があったのかも。
私ごときのことで、2人の間にわだかまりが出来たなんてことは考えられないから。
今のタイミングが、古参の常連ファンが少なくなったのと同時に、新しいファンが増えつつある時だから、メンバー同士の競争心や対抗意識があるのかもしれない。
2推しがメインボーカルで、本命の推しはサブボーカル。人気の波はあれど、本命の推しは常に1番人気だった。最初は2推しのファンだった人が、本命の推しに乗り換えたケースは数知れない。
年齢は推しの方が1歳歳上だが、キャリアも実力も2番目の推しの方が上で、性格的にも2推しはリーダーシップがある。
韓国のアイドルは、ほとんどのグループが1番の年長者がリーダーを務める。年功序列の社会だから、たとえ1ヶ月であろうと早く産まれたほうが格が上、という考え方だった。たとえ性格的に向いてないとしても、年長者がリーダーになることが多い。
彼らのグループのように、2番目に年下の2推しがリーダーを務めるというのは、とても珍しいケースだった。
そういう特殊な事情を彼らは抱えている。本命の推しと2番目の推しは、なかなかに微妙な関係なのだ。
だから、こんな時に私が余計な波風を立ててはいけないと思った。
本命の推しと2番目の推しの対抗心を煽るような行動は、気をつけなきゃいけない。
そんな、無駄に使命感を感じてしまうところが、可愛げのないファンなのだろうな、なんて思ったりもする。
単純に楽しめたら楽だったのにと、noteを書きながらあの頃のことを思い出した。