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推しとONFと私①2024.11.07

〜2021年に解散した韓国のアイドルグループの推しの思い出を綴るnote〜

アイドルを辞めた推しから卒業出来ないまま、今は雑食ヲタクをしている私。

特定の推しグループはいないが、いくつかのグループをひっそりと応援している。

その中のひとつ、韓国のボーイズグループONF(オネノプ)は、推しのファンになるよりも前から好きで、今でも応援している。

兵役済みでこの可愛さよ

私が初めて韓国のサイン会に行ったのも、音楽番組の観覧へ行ったのもONFだ。

2018年、推しのファンになって新大久保へ通うようになってからも、ONFのファンミーティングを見に行ったりと、彼らの活動を追いかけていた。

推したちのグループが新大久保で初めての3ヶ月公演を終え、韓国へ帰国した時。
特に何の目的も無かったが、私は韓国へ一人旅に出かけた。

ちょうどそのタイミングでONFが新曲をリリースし、サイン会があった。
なんとラッキーなんだろう。
私は、憧れの韓国のサイン会に代行業者に依頼して申し込んだ。

推しのグループが韓国へ帰国してしまった寂しさを埋めたくて突然決めた韓国旅行だったが、楽しい旅になりそうだった。

韓国へ到着し、CDショップへ代行を通じて予約したサイン会応募用のアルバムを取りに行き、サイン会までの時間を買い物をしながら過ごした。

そして、初めてのサイン会。

ONFのスタッフには日本語が堪能な人がいて、それほど困ることもなく参加することが出来た。
メンバーたちを間近で見ることが出来て、楽しいサイン会だった。

サインの時に付箋に質問を一つだけ書いて良いというルールだったので、私は当たり障りのない質問をハングルで書いた。

メンバーたちはとても丁寧に質問に答え、皆んな日本語が上手だった。その頃はまだ日本人メンバーがいるグループは珍しく、韓国のサイン会でユウトくんと話すのは妙な感じがした。

私がONFのファンになったのは、とあるサバイバルオーディション番組がきっかけだ。
視聴率が悪すぎて、その番組の存在さえ記憶にない人も多いだろう。(しかしその番組に、後のATEEZやtreasureのメンバーも参加していた)

ユウトくんに、その番組がきっかけでファンになったと伝えると、「えぇぇ!!あれ見たんですかㅠㅠㅠㅠ」と恥ずかしそうに机に突っ伏してしまった。
あの番組で、ユウトくんは悔しさのあまり泣いてしまったりとかっこいい姿が見せられなかったことを残念がっていた。

しっかり者のU(ユウト)

一生懸命頑張っていた姿がすごく感動したのだとフォローしてみたものの、正直、ONFにとってはあの番組はあまりいい思い出ではないのかもしれない。

サイン会で印象に残っているのは、リーダーのヒョジン君がとても日本語が上手だったこと。真面目な人柄が出ていて、なぜか話し方がとても年寄り臭かったから、日本語の先生が年配の男性なのかなと思ったりした。

しかし、話しながらずっと手をニギニギしてくれて、「これがアイドルってやつか..」とドキドキしたのを覚えている。

1番年上とは思えない童顔のヒョジンくん

そしてもう1人のリーダー、スンジュン君(当時はジェイアスという芸名で活動)。
番組では明るく朗らかでしっかり者、というイメージだったが、その印象そのままだった。

番組を見てファンになったと伝えると、突然、番組内でスンジュン君のチームが披露した曲をワンフレーズ、大きな声で歌ってくれた。(両隣がびっくりするくらい大きな声だった)

その曲は、番組の中でも私が特に好きだったステージの曲だったから、驚きと興奮で私は思わず叫びそうになって口元を抑え目を見開いて聞き入った。

ありがとう、この曲が1番好きだと、興奮しながらお礼を伝えると、ウフフフフと独特な笑い声で、僕もこのステージが1番楽しかったと言ってくれた。

幸せオーラのスンジュンくん

私はくじ運が悪く、サイン会の順番は100人中100番を引き当てていた。(しかし常連ファンで鍵締めをしたい人たちが、先に行けと私を先に行かせたから95番目くらいだった)

長時間のサイン会で疲れているだろうに、メンバー全員そんな素振りは一切見せず、とても可愛くて優しくて気持ちの良い対応だった。

初めてのサイン会。
無計画で予定していた旅だったが、最高に楽しい一人旅になった。
推したちが帰国した寂しさを、すっかり吹き飛ばしてくれた。

正直、その頃の推しは私の存在など「無」に等しかったから、特典会は義務的で淡々とした対応だった。
ONFのサイン会に参加して初めて、アイドルと話すのってこんなに楽しくて幸せなんだと思った。
あの頃の私は、ライブが楽しかったからSHOWBOXへ行っていたが、特典会で推しと話すのは楽しかったという記憶は無い。

それどころか、見まいと思いつつ同担さんのSNSを見て、対応の違いに落ち込むことも多かった。

私は年齢もだいぶ上だし、毎日のように通えるわけでもない、ただ推しの歌が聞ければそれでいいんだと自分を納得させていた気がする。

旅行を終えて日本に帰ってからも、私は推しよりもONFの活動を追うことに夢中だった。サイン会の時に撮影した写真を眺めては、余韻に浸っていた。

そして、それからすぐに推したちの次の来日スケジュールが発表され、再び3ヶ月の新大久保での公演が始まった。

だけど私の心は、実のところ推しから少し離れかけていた。

ONFのサイン会の余韻から抜け出せず、スンジュン君と話した時のあの幸福な気持ちが、忘れられなかった。

続く。

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