ペンサが下手な推しと、鈍いヲタク。2022/01/26
ショーボックスの特典会では、特典会中の撮影と録音は禁止だった。
だけど、スマホやボイスレコーダーで推しとの会話をこっそり録音している人は多かったと思う。
私は特典会で録音したことは一度もなかった。
そのかわり、その日の推しとの会話や、公演のセットリストをiPhoneのメモに書きとめていた。
機種変更をした時にそのメモは消えてしまったと思っていたけど、別のフォルダーに保存されていたのを昨日見つけた。
日記のように当時の自分の気持ちが書いてあって、読み返すと顔が赤くなる。
そのメモの中に、今まで忘れていた推しに言われたセリフが書いてあった。
昨日投稿したnote(推しのおかげで自分が変われたこと)に書いたエピソードについて書かれたメモで、そのエピソードには続きがあったのだ。
それは、私が前髪の分け方を少し変えた時のこと。
チェキにサインを書いてもらうとき、推しは私の顔を見て、いつもと感じが違うねと。
前髪が変わったと言い当てた。
私は恥ずかしくて前髪を手で隠して、「変?!」と狼狽えてしまった。
そんなことに気づくとは思わなかったから。
何か髪型がおかしかったのかと動揺してしまったのだった。
推しは慌てて、
とフォローしてくれた。
「前髪を変えたことに気づくなんて凄いね」と私は推しを褒めちぎった。
推しはふふっと笑って
と言った。
そして私が胸元につけたブローチを見て、それ可愛いねと褒めてくれた。
その時は、前髪に気づいてくれたことが嬉しくて、今日も楽しかったなと思っただけだった。
特典会が終わって、仲良しのヲタ友との帰り道。
いつも彼女とは、お互いの推しとの会話を報告し合う。
私が前髪のエピソードを話すと、ヲタ友はキャーキャーと興奮していた。
「こんなこと言われたい!」と沸いていた。
前髪よりも、そのセリフの方が胸キュンだと沸いていた。
他のメンバーは気づかない、僕だけだよという意味だと言うのだ。
本当はどうなのか推しのみぞ知るところだが、ファンサービスが下手だと思っていた推しが、いつの間にか腕を上げたということだろうか。
もしそうなら、その意図を察して上手く反応出来たら良かったのに、私は致命的に鈍かった。。
ファンサービスし甲斐のないファンだなと、自分でも反省する。
ファンサービスが下手な推しと、ファンサービスに気づかない鈍いヲタク。
それはそれで平和な組み合わせかもしれない。iPhoneのメモを読みながら、そんなことを考えた。
今なら、私はもっと上手く反応出来るだろうか。
それでもやっぱり私は鈍いヲタクだから、きっと推しの前で照れて笑ってるだけのような気がする。
懐かしいメモを見て、幸せな記憶を思い出して昨日は眠りについた。