私はわたしに許せないことが多すぎる
先日タロット占いを受けた。
その人の占いを受けるのは3度目で、その人自身が面白くて会うたびに占ってもらっている。
2度目に受けた時、恋愛をテーマに6枚カードを引いた。「隠す」「奴隷」「コミック」「同姓愛」「間違い」の6種類が出て、占い師の方は頭を抱えていた。私じゃどうにもならないから別の人を紹介するとまで言われ、涙案件だった。
3度目は2度目の続きをお願いしたところ「自滅」のカードが出た。どうやら恋愛が、私の大切にしている今の環境を破壊しうると思っているらしい。自分に対していろんな制約やルールで自分を縛り付け、いつまでも自分のことを許せていない。
確かに思い当たることは多々ある。何か行動するときに、これをしてはいけない、こうするべきだというルールが大なり小なり存在し、それが自分の行動を制約している。
そのうちの一つとして、私は自分自身に恋愛をすることを許していない。恋愛は私を破滅させる、終わりの始まりなのである。
私は人との関係性が終わることに過剰に恐怖を抱く。だから終わることに耐えられない。でも終わることに安心もする。
友達でも、どんな関係性の人にも、いざとなれば縁を切ればいいと思っているから正気でいられる。私の選択で関係性を終えられると思えなければ、健全な関係性を築けない。
関係性が終わらないことを信じて安心することができない。恋人は私の人生の中で、最も苦しみをもたらす存在だ。内側から溢れ出てくる途方もない恐怖と不安と孤独と、言いようもない苦しみに苛まれ、苦しみの感情以外が削ぎ落とされる。
これは誰が恋人であるかではない、恋人という関係直の人間が存在しているという事実が私を苦しめる。
だから人と付き合うことはできない。
自分は自分を許していないし、自分の未来を信じていない。自分の恋愛感情も、他人の恋愛感情も何も許せない。
1番不毛だなと思うのは私には人を好きになる気持ちも性欲もあることだ。
たくさん話しかけられたり、優しくされればすぐに人のことを好きになる。好きだと思う、話したい、仲良くなりたい、付き合いたいと思う。
でも話しかけることも、仲良くなることも、好きだと友達に言うことさえも私は私に許していない。
上手くいかないことがわかりきっているからだ。たとえ付き合えたとしても絶対に別れると思っているから、別れることを前提とした行動しか取れない。もし付き合って別れるなら最初からなかったことにすればいい。だから私は私に恋愛を許さない。
恋愛を許さない理由はまだたくさんあるはずだけど、ここでは割愛。
どんなに好きになっても結局誰にも言わず、静かに殺して、いなくなるまで待って、無かったことにするしかできない。誰に聞かれても「好きじゃないよ」って笑顔で嘘をつける。もう慣れたけど、少しだけ胸が痛む時がある。
自分の感情をいつも信じてあげることはできない。信じたいとも思っていない。
ただあの言葉に尽くし難い苦しみを、もう二度と味わいたくない。