ETA-23 祝いのアトサキ
紫色のカーネーション:花言葉は「永遠の幸福」(みんなのフォトギャラリー投稿者さんより)
祝いは、呪いとは違う。
示偏(礻)が口偏(口)に変わっただけで、こんなにも行動が変わるだなんて、口から出任せじゃない。
示してゆかなければ、そう行動に変えて、呪いではなく、祝いに変えて。
神に捧げる。示してゆく。お供え物は令和市か。
人々の祈りを捧げるように。
今日もどこかで人々の悲しみや怒りが
楽しみや笑いに変えてゆくように。
まだ見たこともない景色がそこにはあって、永遠にたどり着けない場所。
ユートピアというよりかは、桃源郷。
人々の思いが詰まっている幻想郷。
どうやって作ればいい?
思い描くだけで脳内に誕生する都市。
旅立つのも夢心地。
手に取れるようで、触れない。
まだ見ぬ遠い場所にいる恋人のような。
声は聞こえるけれど、姿は見えず。
理想ばかりが盛り上がりを見せつける。
現実に変えれば、腹の出た中年オヤジ。
見慣れた風貌のだらしない男がここにいるだけ。
でも理想郷へゆけば違う。
幻想郷へゆけば違う。
桃源郷へゆけば違う。
夢追い人は、海賊の船長になった気取り屋で、似合わないトライコーンを深くかぶり、顔は見せず(追われているわけじゃないが)、誰にも会わない。
時々、宝の地図を書いては置いて行き、誰かが船を出して飛び出すのを見守っている。
富も名誉も、自らを自らで祝福するように。
祝いはいつだって、突然に。
毎日がアニバーサリー。
永遠の幸福は、俺が作る。
俺の心の中に咲く、紫色のカーネーション。
書き出せば、行動は示される。
口先だけじゃない。呪いで終わらせない。
この世界を呪わずに、盛大に祝って、みんなでパーティを。
俺はそこには居ないだろう。
俺はまた、いつだって一人。
宝の島を探している。
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