脆弱系魔術 ~その理論と実践「第二話:森林性出現憑依型のケース」セクション2
「続きまして、ご報告があります。ある交易路にて魔物が出現した可能性で調査依頼が入っており、すでに上層部より木霊使いが派遣されたとのことで、その後の統制をお願いされています」
通信係が事件についての資料を召喚士に手渡した。
「護符の力で執着していたものを忘れられるか、私の過去もほんの少し忘れさせてもらいたいものだね」
召喚士はボソリと呟いたが、通信係の耳には届いていなかった。
「今、何か言いましたか?」
召喚士はボソボソと声にならない声でなにか言うと、通信係に背中を見せ手だけを上げた。
通信係は召喚士の気持ちを察するように部屋を出る。
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