「役」
好きな色がずっと変わらずにいたわけじゃなく。好きな色をずっと忘れずにいるだけなのかもしれないです。クローゼットの中はその時その時で色の気配は違っていて。青いグラデーションが出来る時もあれば。落ち着きを求めるみたいにベージュが並んでいたこともあります。
長く使いたいものや未来を暗示するものに出会えた時に。好きな色を思い出します。その時その時に選ぶ色ではなく。忘れずにいる好きな色を思い出すように引っ張り出します。
ラインを始めた日からアイコンを変えることなく同じものを使っています。年内に違うイラストにしようかな。そんな心境になりました。濃淡のあるすみれ色をたくさん重ねてできた紫色を背景にして。横顔の女性が赤ちゃんを抱いているクリスマス・カードをアイコンにしていました。
11年前、銀座・教文館に藤城清治さんの影絵展を見に出かけたときに。エインカレムで一目惚れしたのを覚えています。私にしては珍しく数人の友人と連れ立っての鑑賞でした。この日が鮮明な記憶になったのは。数日後に広島に引っ越すことになり。
「影絵の鑑賞会がお別れ会になっちゃったね」
今でもさみしい笑い話しになっています。
あれから早、11年が経ちました。
今年は20日が私の仕事納めになりました。少し。いや、だいぶ早い気はするけれど。神棚のお榊やお札を降ろして。11年飾っていたクリスマス・カードもあわせて。神社のお焚き上げの場所に持って行こうと思います。
小さなカードになぜこれほどなぐさめるられていたのか。私自身にもわからないけれど。そろそろ
「ありがとう」。の時なのを感じます。
それぞれの役目を終えると。ちゃんと、そのことに気持ちも追いつきます。気持ちと時間がひとつになるのは。明日が来るのに似ています。
「明日は失敗のない新しい日よ」
赤毛のアンならそう言って。
私の肩をたたいてくれそうです。
そうだ。新しい明日
2024の手帳を買いに行こう!
タイトル画像は森みさとさんの
「手と舞う花びら」を拝借させていただきました。ありがとうございます。