最初は見て勉強してました【モーショングラフィックス】
オトピと申します。
社会人になってから始めたモーショングラフィックスですが
徐々に人様に見せれるレベルになってきました。
初めの頃に作ったやつ(2014年)
最近作ったやつ(2019年)
この記事ではAEを始めてから今日に至るまでの5年間、最初どのようにモーショグラフィックスの勉強をしてきたかをまとめました。
本題
つい最近呟いたツイートが意外にも反響がありました。
引用リツイートなど拝見してると意外とvimeoを知らない方もいました。
(vimeoというのは簡単にいうとクオリティの高い映像が集まっているサイトです。)
https://vimeo.com/jp/
決してvimeo見てるから情報強者みたいなマウンティングではないですし
僕が勉強を始めた頃の時代ではそれが良かったなと思っただけです。
なんなら僕も初めの頃先輩にvimeoじゃなくてStash見ろって言われました。
(実際見てみたらすごく良くて作者調べるためにまたvimeoに戻って熱が入った感じです)
今だとvimeoよりInstagramでデザイン系のタグ追いかけることが多かったりもします。他には BehanceとかPinterestとかDribbbleとか。
自分は農学部出身で卒業後に専門学校に行ったこともないため美術教育機関での手解きは一切受けておりません。
小さい頃からフォトショップ触ってたとか、親が美術の先生だとかそういったこともないです。
愛媛出身ですが地元にそういった環境もなければ、もちろん友達も全くデザインを知りません。
高知の友達に「イラレって知ってる?」って聞いても「あー土佐弁ね」と言われる始末。
会社で働き出してからAfter Effectsによるモーショングラフィックスを始めました。
先にツイートしたように、技術よりもまずは良いものをたくさん見ることが大事だったなと今でも思います。
まだ何か大きなことを成し遂げた人間でもないので大それたことは言えませんが、
今回ツイートした内容に細かい補足を足しました。
未経験だけど社会人から始めるのはもう遅いんじゃないかと不安のある方、
美術学校出身じゃないことに負い目を感じてる方、
勉強の進め方に悩んでる方、
そういった方々のヒントになれば幸いです。
※ちなみに自分は飽き性なのでモチベーション維持を優先してます。
受験勉強が得意なタイプの方から見れば非効率な部分もあるかと思いますが大目に見てください。
1、『まずはVimeoで1000LIKEつける』の意図
ツイートではチュートリアルよりも先にvimeoで先に1000LIKEつけることを主張しました。
理由は自分のOKラインを引き上げることです。
全国のラーメン1000杯食べてきたらそれなりに良し悪しが分かるように、
映像に限らず物量をこなせばそれなりに目が肥えるかと思います。
まだラーメンを10杯しか食べたことがない状態で
このラーメンは最高だと思っていても周りから見れば
それ本家からパクって出してるお店のインスタントラーメンじゃん
みたいなことになると色々残念です。
2、技術書・チュートリアルは面倒くさかったらやらない
コンポを作ってキーフレームを打って書き出す、という最低限のことは調べて勉強しました。
これは今すぐに必要な知識だから嫌でも覚えると思いますが、
表現に関するテクニック・応用的なものは面倒と感じればやらなくて大丈夫です。
面倒くさいと感じる背景には「それを覚えたところで今すぐには役立たないのでは」という感覚があると思います。
文字をキラッと光らせる、、、別にやりたくない。
お花畑の写真からチューリップだけ切り取る、、、どうでもいい。
それじゃ結局自分は何が作りたいのか。今なんの情報が必要なのか。
まずはそこの整理が必要だと思います。
かといって参考にしたい好きな作品を思い返してみても意外と引き出しが少なかったりします。
自分は何を表現したいのかという軸をもってからチュートリアルをやると学習効率が上がるので
まずは「こういうの作りたい」と思える作品をいくつか見つけましょう。
そしてそれを完コピすることを目標にし、そのために必要なチュートリアルを調べると高いモチベーションで学習できてしっかり記憶できます。
3、vimeoで好きな映像作品を1000個見つける
上記のように、作るにあたってはまず軸となる資料が必要だと思いVimeoで1000LIKEつけることにしました。
仮にシェイプアニメーションが好きだとします。
同ジャンルで好きな映像を100個見つけたとしても数を重ねてくることになかなかLIKEが押せなくなってくると思います。
その瞬間にも自分の中のカッコイイ・ダサイのOKラインがはっきりしてきます。
また、同じものを見てると食傷気味にもなるので
他の表現技法が魅力的に思えて新しい発見に繋がると思います。
その調子で1000LIKEつける頃には自分は何が好きなのかしっかり分析できるようになりますし、好きな表現を自覚することで今後の情報収集の手がかりになります。
4、1000LIKEしたものを自分なりにジャンル分け
ここが一番大切です。自分は毎回LIKEを押すと同時にフォルダ分けしています。
vimeoにはコレクション機能があるので、
実写、タイポグラフィ、シェイプアニメーション、コラージュ、3DCG、デジタル、アイデア、、、
といった具合で細かくジャンル分けしていきましょう。
これをしておくことで引き出しがたくさん増え、仕事面でもリファレンス探しで大活躍します。
実際に仕事を始めた当時は、引き出しが少なすぎて苦労しました。
あくまで仕事なので、クライアントのお題に対して最適なデザインを提案して寄り添っていくことが多いかと思います。
その際にガーリッシュ・高級感・ストイック・シズル感といった印象をうまく引き立てるイメージができるか。引き出しがたくさんあればそれは可能です。
食わず嫌いせず、このお題が来たらこう返すという想定をしながらストックを常日頃から蓄えておくとレスポンスが早くなります。
このジャンル分けに関してはvimeoに限らず、ピンタレスト、Behance、Instagramといったコレクション機能のあるサービスでは積極的に作っていくことをオススメします。
5、好きなクリエイターをリストアップ
LIKEした映像の中から気なるクリエイターをリストアップしHPやSNSを調べフォローしたりブックマークしました。
自分はほとんど海外のクリエイターでしたが、そうすることでさらに海外のデザイン情報サイトや別の海外スタジオなどいろんな情報があつまりました。
具体的には出身学校や所属スタジオなどがわかるので、そこから関連情報を掘っていくことができます。
自分の場合はバイオグラフィーを見て目標とする作家さんの年表と自分の年表を作りました。
いつまでにでアワードをとればいいか、と言った具合に「いつまでに〇〇すればこの人と足並みを揃えれるか」を計算してモチベーションを保っていました。
まとめ
とりあえず導入方法として分かりやすくvimeoで1000LIKEと書きましたが、vimeoに限らず何事もたくさん見て観察することが大事だと思います。
TVゲームのローディングアニメーションでもいいですし、昔のアニメのオープニングとかでもいいです。(ちなみに南家こうじさんが大好きです)
もっと言えばインターネットではなくリアルなものを見るといいと思います。
インターネットで検索をかけて上位にヒットするものはたくさんの人が見てるから上位にヒットする訳であって、裏を返せばみんなその情報を知っています。水彩っぽい表現を検索してネットですぐ見つかる情報はもれなくみんなやってます。その時にこれはやっててダサいと思えるかどうかは本物を見てるか、情報を知っているかどうかだと思います。
偉そうなこと言ってますが、自分もまだまだ勉強・経験が足りておりません。
とにかく大事にしているのは先代のクリエイターの方々が築いてきた文脈を知ること、それを蔑ろにせずリスペクトすることです。
そのためにも技術よりもたくさん見ることが大事だと思っています。
以上となります。
参考になりましたら幸いです。