足の下にはデタラメな地層
なんでも、忘れていく。
たのしかったことも。かなしかったことも。
心を震わせてくれた誰かの言葉も。映画のワンシーンも。本のページも。
でも。いったん忘れてしまっても、
脳は、勝手に潜在意識というクローゼットの中に押し込んで、
ふとしたときに、今度は都合のいいように記憶を書き換えて、
心地よい「思い出」につくりかえてくれる。
記憶の敗者復活戦。
たぶん、そんな勝手な「思い出」が、何層にも積み重なったものが人生。
地層だからおもたい。
おもたいけど、実はデタラメ。
みんながそれぞれ、そんなデタラメな地層を抱えて生きている。
そう思うと人生って、なんてバカバカしくて、素敵なんだろう。
なんてことを、昨夜のハッチハッチェルバンドのライブをみながら思いました。
どうせ一度の人生なら、グチをいったり、悩むより、笑ったり、楽しんだりする時間が多い方がいいにきまってる。
清志郎、清志郎と言っているわりに、
いまは、ハッチハッチェルに夢中。女なんてそんなものよ。
(2011年6月)