朝、目が覚めたら
朝、目が覚めたら、知り合いの女性が隣で寝ていた。
ただ寝ていた、というよりは、気絶したようになって寝ていた、というべきかもしれない。
目の下には大きなクマ。いつの間にか目立つようになった、目尻や口元のシワ。化粧もヨレヨレで、クレンジングさえしなかったらしい。
そっと彼女の手を握る。
私が幼かった頃は白くて綺麗な手だった。
今はガサついて、お世辞にも綺麗な手だとは言えない。絆創膏まで貼っていて。
多分、昨日も夜遅くまで働いて、帰ったその足で私の様子を見に来て、そして安堵してそのまま寝てしまったのだろう。
女手一人で私を育ててくれたお母さん。
大好きだよ。