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一人暮らしを始める女性へ〜物件の選び方①
受験や就活を終えたみなさん、一人暮らしのお部屋探しはお済みでしょうか?
この記事を読んでいるあなたが、この春から一人暮らしをする予定の女性で、これからお部屋探しをするのであれば、是非とも最後まで読んでいただきたいです。
私がお部屋探しをした時に重視したこと、一人暮らしをしていて感じたこと、ネットで見聞きしたことの中から、特に大事なことをお伝えします。
一人暮らし女子シリーズとして、今後何回かに分けてご紹介したいと思います。
【不動産会社選び編】
結論から言います。
大手ハウスメーカーの物件はおすすめしません。
全国展開しているような企業ではなく、地域密着型企業が取り扱っている物件を選ぶのです。
その地域で昔からやっているハウスメーカーや、町の小さな不動産屋さんが扱っている物件にこそ、安くて良い物件があるんです。
私はこれまでに2度、一人暮らしをしたことがあるので、その時の経験をお話しします。
初めての一人暮らし
今から17年前。
東京で就職が決まった私は、何社かの不動産屋を訪ねた。
やはり東京は、当時から家賃相場が高かった。
都心の職場に近くて通いやすい立地の物件は、とてもお上りさんの小娘が手を出せるお値段ではなかった。
内覧を繰り返し、希望条件を妥協しながらだんだんと西へ向かっていき、23区から出てようやく家賃と条件の双方に納得がいく物件と出会えた。
私が最終的に選んだのは、広範囲の物件を扱う仲介業者が紹介してくれた物件だった。営業担当者さんが、物件の管理会社さんの所まで車で連れていってくれた。
着いたのは、古〜いビルの一階。
年季の入った看板を掲げた、昔ながらの不動産屋さんだった。
建て付けの悪い引き戸を開けると、白髪混じりの人の良さそうな初老の男性がひとり、机に座っていた。
この方の知り合いのおばあさんが大家さんをしているそうだ。
案内されたのは、とても居心地の良さそうな物件だった。周辺環境もごみごみしていなくて穏やかな空気の流れる場所だった。
国分寺駅から徒歩10分以下、築15年以下、木造アパート2階の部屋だ。二口コンロ、風呂トイレ別、室内洗濯機置き場、ロフト付き、日当たり良好。これで¥63000(当時)。この条件にしてはなかなか良心的な家賃なのではないだろうか?
結局私は、一年半ほどその部屋で暮らしました。
暮らしていて嫌だったのは、Gが出たことと、夏はロフトの上が暑く、冬はロフトの下が寒かったことと、ロフトの上に敷いた布団を下ろすのがおっくうで滅多に布団を干せなかったことくらいですね。
なんという仲介業者だったかはもう思い出せないけれど、よくこんな穴場的な物件を見つけてくれたな、と今でも感謝しています。
2度目の一人暮らし
今住んでいる部屋との出会いをお話ししましょう。
実家で暮らしていた私と父はお互いの家事のやり方や衛生観念の違いからよく衝突していたのですが、私が父から「出て行け!」と言われたのが3年前。
売り言葉に買い言葉で、私は2度目の一人暮らしに向けて、お部屋探しを始めました。
その時は1月半ばで、S◯UMOやa◯ homeなどの賃貸情報サイトで探し始めた。
TVCMもよくやっている某大手ハウスメーカーの賃貸物件が職場の至近距離で、家賃もまあまあだったので候補の上位に考えていた。
電話で問い合わせると、まだ住民の退去前とのことで、内覧ができるまで期間が空いていた。
よそでほぼ同じ間取りの物件が内覧可になっているのをたまたま見つけたので、そちらを見に行くと、収納の少なさが気になった。
間取り図を見て気付いていたことではあるが、やはり少なすぎる。
リビングに小さめのクローゼットがひとつあるくらいで、あとは玄関のシューズボックスのみ。
どう見ても自分の荷物が全て収まり切るとは思えない。
趣味のコスプレ用品も含めて収納ケース8個が納まるスペースがほしい。
ティッシュやトイレットペーパーなどの日用品や、コロコロの芯やフローリングワイパーなどの掃除用品はどこにしまえばいいんだろう?
以前一人暮らししていた時の経験則として、荷物のほとんどが格納できる大きめのスペースがあるかどうかは、かなり生活の質に関わってくると私は知っていた。
大型収納ケースを部屋に置けば、かなり目障りになると。
収納スペースが足りない場合、自分で収納家具を買う必要がある。
収納ボックスや棚やラック類が多めに置かれた部屋は、部屋全体が雑然とした印象になる。そして雑然とした部屋は自分で自覚している以上に疲れやすいのだ。
表層意識では見慣れているようで、実は視覚から得る情報により、知らず知らずのうちに潜在意識下で脳は疲れているものだ。
そしてシンプルに、大型家具を買うお金がもったいない。
ひとつ気になりだすと、それまで目を瞑っていた不満点も気になってきた。
システムキッチンではなく、コンロは自分で購入して設置しなければならない。大型収納家具と合わせて、痛い出費になる。
そして該当の部屋は一階である。一人暮らしの女としてはやはり避けたい。
セカンドオピニオン
ここで決めてしまうと後で後悔することになりかねないと思った私は、諦めきれずにもう一度賃貸情報サイトで検索してみた。
すると、この間まではなかった物件が上がっていた。
職場に近く、街の中心部で、占有面積はさきほどの物件とほぼ同じ、システムキッチンで、RC造で、2階の部屋。そして何より、広い収納スペースがある。
こんな良い条件ではすぐ他の人に取られてしまうと思った私は、すぐにその物件の管理会社に連絡して次の日に内覧に伺った。
内覧の印象もとても良かった。
キッチンも水回り全般も広々として使いやすそうで、風呂トイレ別、窓はペアガラス、収納スペースも至る所にあり、ウォークインクローゼットまであった。
もうここしかないと思った。ビビビッときた。
最後に気になっていた点を質問した。
「どうしてこんなに安いんですか?」
そう、あらゆる条件が先ほどの大手ハウスメーカーの物件より良いのに、家賃が7000円も安かったのだ。
これだけ条件が良ければ、相場より高くても仕方ないと思うのだが…。
まさか、事故物件?
営業担当者さんに聞いてみれば、この辺りの地域で昔からやっている小さな建設会社の自社物件なのだそうだ。
以前、入居率が下がった時に家賃を下げたことがあって、そのままになっているとのこと。
「事故物件なら告知義務がありますので…」
そう苦笑いされた。
「住めば都」は自分で見つけよう
ここへ入居して、今度の春で3年が経つ。
今の所、怪奇現象もなければ近隣トラブルもない。
設備に不備があれば丁寧に対応してくれる。
それと、これは無職になってから気付いたのだが、共有スペースはマメに清掃業者が入っている。
大事なことなのでもう一度言います。
安くて良い物件は、その町の古い不動産屋さんで探そう!