高経年マンション管理支援センターを立ち上げます
新潟のマンション管理士、澤田です。
タイトルの通り「高経年マンション管理支援センター」という団体を立ち上げます。このnoteでは団体設立にかける思いを記していきます。お付き合いのほどよろしくお願いします。
言葉の定義
高経年マンション周りの言葉って結構フワフワしてるので、本題の前に各用語を定義していきます。
高経年マンション
築年数の経過した古いマンション。未成年と成年みたいに築後何年から呼び名が変わるのかどこにも規定されておりません。当団体では便宜上築後40年超のマンションを指すこととします。
管理不全マンション
管理が行き届いていないマンション。どの程度が行き届いていないと管理不全なのかは東京都の規定にならい「マンションの維持・管理や修繕が適切に行われず、外壁が落下するなど周辺にも悪影響を与えている状態」とします。維持管理の適不適については判断できる物差しがない(管理計画認定制度があるが、ハードルが高く管理不全か否かの物差しには使えない)ため、居住快適性でなく、周囲への悪影響をポイントとしていることに注意が必要です。
管理不全の兆候があるマンション
こちらも東京都の規定にならい「管理運営における体制の未整備や資金不足等により、維持・管理が適切に行われておらず、そのまま放置すると管理不全に陥る恐れがある状態のマンション」とします。
設立の目的
個人ではできないことをする
私がマンション管理士として独立してもうすぐ2年が経とうとしております。うれしいことにお仕事の依頼が途切れず、日々忙しく活動させていただいております。
マンション管理士会にも所属し、2024年5月までは理事としても活動しておりました。
もともとマンション管理士として活動すると決めたときに「高経年マンション問題」に取り組もうと考え、役員のなり手不足や管理会社がさじを投げた高経年マンション及び管理不全マンションの顧問契約や外部管理者がメインの仕事となっております。
マンション管理士が県内に少なかったのこともあり、自分のマンション管理の仕事についてはある程度売上が見込めるようになってきているのですが、一方で課題も見えてきました。
一番大きな懸念は「周知活動」です。
例えば、
「高経年マンション役員のなり手不足」
「管理不全マンションの引受先不足」
「自治体間のサポートの差」
等は大きな問題でありますが、私一人がSNSでつぶやいたとて大きく広がっていくようなものでは有りません。ましてや、高経年マンションや管理不全マンションに私の思いを届けようとするならば、SNSというツールではメインターゲットの高齢者層にはそもそも伝わりにくいとも言えます。
そのような気持ちから、SNS以外のメディアから発信することができないかという気持ちから雑誌への寄稿やインタビューは積極的に受けております。直近では週刊エコノミスト様に記事を寄稿させていただいたりもしました。
そのような活動以外でも色々考えてはみたのですが、個人ではマンションにビラまきに行けば訝しがられ、地域の公民館やコミュニティセンターでセミナー開こうと思えば営利目的で会場費が高額となったりそもそも貸していただけなかったりとハードルが多いです。
それであれば、自分で高経年マンションや管理不全マンションの管理に関与できる団体を作ってしまおうというのが設立の目的です。
マンション管理士会との棲み分け
「こういう活動を行うために『マンション管理士会』があるのでは?」
と思われるかもしれません。ただマンション管理士会はあくまで「マンション管理士会に所属している会員のための会」です。直接マンションへの支援を行うということは業務に含まれておりません。また会の中でも考え方が違い、私がやりたいと考えている高経年マンションや管理不全マンションへの関与に積極的でない人もおります。それにマンション管理士会はマンション管理士しか所属できません。高経年マンション及び管理不全マンションの問題について本当に審議するのであれば、マンション管理士だけでなく、他士業や専門家、法人とも広く連帯する必要があります。
そのため本センターでは「マンション管理士にこだわらず、高経年マンション及び管理不全マンションについての問題意識を共有できるメンバー」で活動したいと考えております。
もちろん既存のマンション管理士会や管理会社と対立する意思はございません。私もマンション管理士会の一員ですし、管理会社とも仕事のお付き合いもあります。自分のビジネスを犠牲にしてまで本活動を行うつもりはありませんし、他のメンバーについてもそれを強制するようなことはしません。
当面の活動について
設立時期
まずは2024年8月1日に準備会を発足させます。
細かな内容を参加希望者さんと意見交換しながら年内に「高経年マンション管理支援センター」発足を目指します。
定款はベースとなるものは会費以外完成しております。
一応「正会員」と「賛助会員」の区分けを作る、賛助会員は年間3,000円くらいで考えてます(正会員は未定)。私も将来的には事務費くらいはいただきたいとは考えてますが、センター自体のマネタイズはあまり考えておりません。内部留保するよりなるべく会員並びにサービスを受けるマンションの方々に対して還元していけるように運営したいと思ってます。
2024/9/16追記
メンバー募集始めました!
ご興味のある方はこちらのXのポストをご覧下さい!
設立メンバー
設立当初は少数精鋭で行います。最初から大所帯で発足させてしまうと定款変更等が面倒になってしまうので。とりあえず仲良くさせていただいております同じマンション管理士の黒ひつじさんと案を練っていきます。
活動内容
検討中ですが、大体はこんな感じで考えてます。
・セミナー
高経年マンション及び管理不全マンション向けのセミナーを行います。対象者に合わせてなるべくリアルセミナーで行いたいと思っております。
・ビラ作成
セミナー開催のチラシやマンション管理組合向けのビラを作成します。
・相談業務
高経年マンションに関する相談に対応します。電話やメール等どのような形式で質問をお受けするするのかは人員の都合もありますので検討します。
・会員間の情報共有、勉強会
ゲストを招いたり、会員間で議題を話し合ったり、切磋琢磨できる環境を作りたいと思います。
・高経年マンションもしくは高齢者向けフリーペーパー作り
頻度はまだ未定ですが、高経年マンションもしくは高齢者に対するマンション管理意識向上を目的にフリーペーパーを作って配布したいと考えてます。クロスワードパズルは私が責任を持って作ります。
・マンションの枠にとらわれないコミュニティ作り
「高経年マンション及びマンションに住む高齢者は孤立しがち」という問題に対し、マンションの枠とは別のコミュニティを作り、孤立を防ぐ仕組み作りをしていきます。
任意団体なので各管理組合や自治体と直接契約等はできません。任意団体であるうちは間接的な支援になると思いますが、将来的には法人化して直接的な支援もできるように考えていきたいと思います。
さいごに
商売としてはあんまりおおっぴらにしないで一人でこそっとやってた方が儲かると思うんです。わざわざライバル増やすようなことしなくても良いのではとも思います。ただ、同時に高経年マンション問題は「待ったなし」だと思ってます。自分の儲けとか、上手に我田引水したいとか考えてる間はない。高経年マンションの築年数が築40年〜50年くらいの今なら、まだソフトランディングはできると思いますが、5年後10年後高経年マンションだらけになった状態から始めるのは多分無理だと思います。
この取り組みが大きく花開き、少しでも高経年マンション問題に悩む人を減らしたいと思います。
もしこちらの活動にご興味がございましたら、とりあえず私のXやnoteをフォローしていただければと存じます。検討後都度会員募集等行って参りたいと思います。宜しくお願い致します。