3Dプリンター住宅が増えるとマンション管理士の仕事が減る!?
querie経由で面白い質問いただきました。
そちらでは回答済みですが、一部修正しnoteにします。手抜きじゃないよ、二毛作です。
結論から言うと「安価な3Dプリンター住宅の普及とは関係なくマンション管理士の収入はピンチ!でも活躍の場は増えるかも」です。
安価な3Dプリンター住宅増える→マンションに住む人が減る
3Dプリンター住宅、いいですよね。私もすごく気になっております。
ちなみに地方都市では、高年齢層をターゲットにした平屋建て住宅が流行っております(もしくは流行らせようとしている)ので、少なくとも私の地域では3Dプリンター住宅は流行るかもしれません。
ただ、3Dプリンター住宅はマンションと競合関係となるのでしょうか。現状では大都市圏と地方都市で結論は変わってくる可能性があります。
大都市圏ではいくら建物が安くても土地が高いため、それほど値頃感はなく競合とならないのではないかと考えております。どちらかと言うと3Dプリンター住宅は狭小住宅の競合になると思います(厳密にいえばまた狭小住宅と3Dプリンター住宅のターゲットも違うのですが)。
地方都市なら高経年マンションと二束三文の土地に建てた3Dプリンター住宅は、ライフスタイルによっては競合になるかもしれません。ただ、地方都市はそもそも住宅供給過多ですので、この状態がいつまで続くのかという気もしますが。
マンションに住む人が減る→空き家マンションが増える
マンション管理の現場で仕事しているとわかるんですが、マンションに住む人ってそれほど減っていないように感じます。
マンションの供給が一定数ある一方、経年したマンションの建て替え及び解体はあまり進んでおりません。
また、市場に流通していないだけで、人がたくさん住んでいるマンションは現時点ではたくさんあります。
もちろん空き家となっている所も増えておりますが、建て替えや解体の難しさも相まって、おそらく「マンションに住む人が減る→空き家マンションが増える」流れが顕在化するのはまだまだ先の話になろうかと思います。
空き家マンションが増える→マンション管理士収入ピンチ!!!!
合格率が低い割に地味で食えない資格の筆頭であるマンション管理士(自分で言ってて少し悲しい気持ちになったりする)ですが、実はあの国土交通省様からその将来性を期待されている資格なのです!
なんだか、ちょっと嬉しくなっちゃう(単純)。
また、現在区分所有法改正のパブリックコメントが募集されております。中間試案を見ると「区分所有建物の管理に特化した財産管理制度」というものが検討されている旨記述があります。
大きく (1) 所有者不明専有部分管理制度(2) 管理不全専有部分管理制度(3) 管理不全共用部分管理制度と分かれておりますが、簡単に言うと「管理が難しくなったマンションの財産管理を行う制度」です。
中間試案では財産管理人となれる要件は記載されておりませんが、もしかすると空き家マンションを「実務に直結した研修」を修了したマンション管理士に管理させる未来というのがあるのかもしれないと思っております。
ただ、現状マンション管理士自体は需要よりも供給の方が多い(そもそもマンション管理士の認知度が低い)ので、収入自体はそれほど多くはならないかなと考えてます。
私のマンション管理士の活動は自分の家計のためということも当然ありますが、マンション管理士の認知度向上→需要喚起となればということもあったりします。
結びに代えて
私、最近思うことがありまして。
マンション管理士が食えない資格である、というのは現時点では紛れもない事実です。ただ、これから未来永劫食えない資格なのかというとそんなことはなくて、多くの人がマンション管理士の地位向上のために汗をかいているんですよね。
中にはマンション管理士が食えない資格であった方が都合の良い人もいるわけでしょうが(誰とは言いませんが)。
高経年マンションも同じで「廃墟になって欲しい」「住民が困って欲しい」という人の悪い気持ちみたいなものを感じることがあるんですよ。
タワマンも同じで「価値が暴落して欲しい」とか「ビッグコミュニティの弊害で苦しんで欲しい」とか目立つからこそ悪意を向ける対象になりやすい。
SNSが発達してこういう悪意みたいなものを目にすることも増えたように思いますが、逆に同じ志を持つ人を見つけやすくなったなとも思うんですよね。私は総じて今の時代は過去より良くなっていると思っておりますので、これからも前向きに頑張っていきたいと思う所存です。
以上です!ご質問ありがとうございました!
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