クセになる味 2024/11/03①
仕事を終えて家路を急ぐ午前1時過ぎ。
国道沿いを走っていると赤地に白文字の見慣れた看板が目に入ってくる。
山岡家だ。
窓を開けていないのに数多の記憶から心なしか車内に豚骨の香りが漂ってきた気さえする。
帰ってすぐ寝るつもりだった脳内が瞬く間に「ラーメン食べたい!!」という思いで埋め尽くされる。
食欲に突き動かされるようにして店内へ飛び込み食券機の前に立つ。
注文は既に決まっている。
プレミアム塩とんこつ!
麺固め!油普通!味普通!
薬味ネギ!半ライス!
これが!!!
ワシの!!!
正義(ジャスティス)じゃ!!!
程なくして注文の品が席に届く。
鉄壁の布陣である。
食べる前から脳内が歓喜に打ち震えている。店内に流れる山岡家公式ソングはもはや祝福のファンファーレだ。
ニンニクをちょこっとだけ溶かし一口啜ればもうたまらない。
ネギ×ニンニク×豚骨の匂いの三重奏が脳天を突き抜ける美味しさだ。
糖質と脂でパンパンに膨れた腹をさすりながら満たされた気分で帰路につく。
帰って秒で寝た。