韓国アイドルを追えるようになった話

かれこれ2年くらい、ENHYPEN(エンハイプン)という韓国ボーイズアイドルを応援しています。
バンドを追う事はあってもアイドルを追った事は一度もなかった私が、今やすっかり心を奪われています。
ちょうどこの記事を書いている今日、彼らが世に出るきっかけとなったオーディション番組『I-LAND』がAbemaで無料公開されており、復習も兼ねて途中まで見ました。
いやぁ、真摯に頑張る若者達には心を打たれます。

『I-LAND』は全12話有り、どれも90分ほどの長尺番組なので、ざっくりと説明を書いてみます。

①23人→7人に絞られるオーディション
②15歳〜22歳までの男の子が参加
③韓国の会社が仕切っているが、参加者の出身国は多岐に渡る
④課題に対する脱落者を、参加者の投票で決める酷なルール
⑤最終合格者に日本人も含まれた

さて、アイドルに否定的だった私がこの番組の何に心を掴まれたかと言うと

❶とにかく健康的
韓国アイドルって無理な減量をさせられているとか足の関節を伸ばす手術を受けてでも八頭身を保っているとか、ひたすらファンデが白いとか、とにかく不健康なイメージだったのです。
が、彼らはそういう不自然さが一切無く、良く笑い良く食べ良く踊り、とても健康的。最終審査では流石にお化粧が濃かったのですが、そこまでは素顔もたくさん放送されていて見ていて元気をもらいました。

❷とにかくダンスが上手
ENHYPENのウリでもありますが、ダンスの完成度がオーディション時点でとても高いのです。シンクロしまくっているし、曲の理解が深い。またそれを仲間同士でちゃんと共有するのです。

❸とにかく優しい
オーディションなんだし意地悪する奴がいたっておかしくないじゃないですか。蹴落さなければ上がれないんだし。でもそれが全く無い。振り付けがなかなか覚えられない子に対して上手な子がサポートする。歌もそう。ライバルでもあるけれど、仲間意識の方が強い印象。

❹とにかく使用楽曲が良い
BTSの曲、Rainの曲などなどいろんな韓国のヒット曲を使用しているのですが、昨今の日本の曲にはない抒情的なメロディ、情熱的な歌詞、体に残るリズム。耳だけでも楽しめると言っても良いくらい。

❺とにかく素朴
パフォーマンス以外の場面ではみんな喜怒哀楽がとても素直。苦手は苦手と表情に出し、得意なこともガンガンアピール。それを周りも素直に受け止め、認め、刺激を受けて力にして行く。この子達反抗期とか無かったのかしら…間違っても母親に「ク○ババア」なんて言わなさそう。人間やっぱり素直で素朴なのが1番だと気付かされます。

❻何なら審査側も素朴
有名プロデューサーを筆頭に売れっ子振付師、現役アーティスト審査をしていますが、日本に良くいる「常にグラサン」みたいなふんぞり返った業界人は1人もおらず、所作が良い意味で普通。参加メンバーに直接指導も行い、親心を持って接しています。つい審査側のこともwikiで調べてしまうくらい人柄が滲み出ていて、気持ちを寄せてしまいます。

……こうして改めて箇条書きにしてみると、私に1番刺さったのは❺だと気付きました。
デビューするんだという目標に向かって直向きに、しかし仲間も大切にしながら笑顔で頑張る若者達。とてもいい。泣けるというより元気になります。

そして彼らに好意的になった事で、韓国アイドルに対する偏見もだいぶ減りました。
それまで見聞きしていた醜聞には事実も含まれているのでしょうけど、そんなゴシップより作品に目が行くようになりました。いつもファンを楽しませようと一生懸命。頑張って話している日本語からもそういう思いが伝わって来ます。
特にENHYPENと、先日日本デビューした兄弟ユニット＆TEAMは日本文化に合わせてくれているなと思わせる衣装(学ランぽい衣装)やメイク(ファンデ薄め、口紅も薄め)をしていることが多いです。

今後日本でも見かける場面が増えるであろうENHYPEN、たまに無料公開されるI-LAND、ぜひ私みたいに偏見まみれな人間の歪みを払拭するかのように広まって行くことを願っています。