中学生がAIでCM制作!〜新潟大学附属新潟中学校 訪問記〜
新潟大学附属新潟中学校で開催された“附中フェス”にて、
生徒さんが生成AIで制作されたCMを、OTOSOメンバーと一緒に見てきました!
OTOSOの初の新潟出張です🌾
そもそも、新潟大学附属新潟中学校とOTOSOのつながりとは...?
新潟大学附属新潟中学校の生徒さんたちが校外学習で沖縄に訪れた際に、
沖縄海邦銀行さんとOTOSOで制作したAICMに興味を持ち、AIの知識を学んだことがきっかけです。
その後も生徒さんたちは、AIに関する学習を継続されており、
「AIと共存していく」という目標のもと、地域活性化に取り組まれてきました。
今年6月に行われた公開授業から、生成AIの実際の活用方法に関するアドバイス担当としてOTOSOも協力させていただきました☺
AICMの制作について
社会課題:AIの活用、DX化による豊かな生活を!
目的:AIと人間が共存し、よりよい社会をつくっていける。
企画:AIで作成したCMを流す。左右にホワイトボードを置き、CMを見る前と後で考えが変わったか書いてもらう。また近くのところにiPadを置き、生成AIの体験スペースをつくる。
目指す社会との関連:AIの生成を見ることで、AIの可能性を知ってほしい。そして自分たちでも活用できるって思ってくれる人が増えたら、AIとの共存した社会への第一歩になると考える。
こちらをもとに、学習の成果を披露するイベント”附中フェス”に向けて、
生徒さんたちはAICMの制作を進めていったそうです☺
OTOSOも参加した最初の公開授業では、まず何のCMにするのか、どこでCMを流すか...などの候補を出していくところから始めました。
生徒さんたちはこれまでAIに触れたことがなく、映像を作ることも初めてだったので、AIツールを紹介し使い方から伝えました。
例えば、ストーリーは●●生成AIツール・画像は▲▲生成AIツールなど、制作する時に複数のツールを使い分ける方法をアドバイス。
生徒さんたちはそれらのアドバイスを受け、自分たちで考えて制作していきました。
生成AIを使って実践していく際には、生成AIや編集ソフトのツールに様々な制限に苦戦されているようでした。
新潟と東京では距離が離れているため、制作している過程で、Zoomを使ってやり取りを重ねていきました。
そしていよいよ、制作したAICMを披露することに...
“附中フェス”とは?
「社会を変える」というテーマをもとに、新潟大学附属新潟中学校の生徒たちが自ら企画し、研究して学んだことを披露する場。
開催日時:11月4日(祝)
開催場所:新潟大学附属新潟中学校
今年は31項目のテーマごとに、研究の発表をしたり、実際に体験したりする、とのことで、学園祭のような雰囲気を味わえました!
展示ブース【AIでつくる私たちの未来 / 〜CM上映&制作体験〜】
【CM内容】
・とある仕事で忙しいサラリーマンが、AIを使ってスケジュール管理・業務管理を行い、仕事を効率化させたことで、家族との時間が増えてより良い生活を送ることができた、というストーリー仕立ての内容です。
【画像生成AI】
・mage
【動画生成AI】
・Luma AI
【音楽生成AI】
・Suno
【ナレーション】
・VOICEVOX
※ずんだもんを使用
【動画編集】
・CapCut
最初は、生成AIでCMの全てを一回で書き出そうとしたようですが、なかなか思い通りの画像が出てこず、うまくいかなかったとのこと。
一回で書き出すよりはシーンごとに書き出した方が良いという結果になり、一旦画像を作成してから、Luma AIを使い一つの動画にまとめたとのことです!
画像生成AIは日々進化しているようですが、
動画制作となると最初から最後まで画像に統一感が必要なので、一本の動画を作るのには時間もかかりますね。
CM上映の他に、「mage」を使って実際に画像生成する体験も行われていました☺
制作に携わった3人の附中生が、来場者の方に教えている姿、素敵でした!
生徒さんインタビュー
また今回は3人の附中生に、インタビューさせていただきました。
ーー「課題解決」という研究でAIを扱っていましたが、実際にやってみてAIで課題は解決できそうでしたか?
動画を作る上で何ができるか調べてみたら、自分が知っている以上にAIってすごいと思いました!これから発展していけるといいなと思います。
私はiPhoneのショートカット機能でChatGPTを活用して、充電についてメッセージで教えてもらっています。活用の幅が増えていけるのは面白いと感じました。
ーーCM制作以外で、AIでチャレンジしたいことはありますか?
日常の中で不便だったりするところ...例えば家事などで、洗濯や料理はAIで時間短縮になるといいなと思います。
ーーいきなりAI使って世の中を良くするのは難しいと思うけど、身近なところからAIを活用すると良いのかもしれないですね。
私は機械自体に慣れていなかったけど、実際にCMの内容を考えるときにGeminiを使い、授業のレポートでも活用することができました。
興味を持ったことで、日常の中に、AIを使う時間が増えてきました!
このように積み重ねていくことで、AIとの共存につながるのかなと思います。
「AIの技術を使わないといけない」ではなく、「自分がやりたいことを叶えるために活用しよう」という気持ちが重要なのかもしれないですね☺
来場者に対して、
①AIに難しそうなイメージはあるか
②動画を見てAIを使用してみたいと思ったか
というアンケートも実施されていたので、覗いてみると...👀
①AIに難しそうなイメージはあるか に対して、
「ある」と回答した方の意見では...
「難しそう」「少し危険に感じる」「AIに仕事を奪われる?」
など、AIツールが増えてきた分、仕事を奪われてしまうのではという不安に感じているようです。
「ない」と回答した方の意見では...
「すぐ質問できる」「学校の課題(小論文 /英文)の添削に役立つ」
など、日常の中で活用されているので、身近に感じられているようです。
②動画を見てAIを使用してみたいと思ったか に対して、
「思った」と回答した方の意見では...
「自分だけのオリジナルみたいなものを作りたい!」「鳥の動画を作りたいと思った」「家族との時間がほしい」
など、AIを使って作りたいものが明確になっていたり、ポジティブに捉えられているようです。
「思わなかった」と回答した方の意見では...
「オリジナリティが出ないのでは?」「違和感がある」「絵に愛を感じない」
など、誰でも簡単に画像生成ができるからこそ、オリジナリティが無くなってしまうという懸念点を感じているようです。
今回の課題研究にOTOSOも微力ながら協力させていただき、
完成されたAICMを見ることができて、とても感動しました!
生徒さんも直接お話をすることができたのも、良い機会になりました☺
生徒の皆さんの展示を通して、改めて生成AIの進化を実感しました。
日常生活の中にAIを取り入れていくことで、目標にしていた「AIと共存する社会」に近づくのではないかと考えることもできました。
課題研究の発表、お疲れさまでした!
おまけ
別のブースでは生徒さんの作った謎解きのコーナーで苦戦...
みんなで考え込みました(笑)