怪しい短歌 リ 4首
連作を作ろうとしたが、連作や連詩と呼ばれるものを読んでもどこが連なっているのかわからなかった。連作短編みたいに作ればいいかと思ったが、連作というより、連作短編集の要約のようなものができた。
離れた場所から少しずつ近づいてきては、逐一居場所を連絡してくるメリーさんをモチーフにしている。
メリーさん追いかけてきてくれるかな自己肯定感の歪な友人
10年後国際電話で彼が泣く連絡が来なくなったらしい
あたしメリー あいつラオスで待ってるぞ 依頼その声は聞かない
病院で追いつかれたと夢の中八十二歳のあいつが笑った
イギリスの昔話だったかに、"エミリーの赤い手袋"というのがあり、そこに出てくる魔法使いのおじいさんもメリーさんみたいな近づき方をしていた。今思うと、変な人に近づかない、という訓話に感じる。
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