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増え続ける難民の年齢推定を巡り揺れる欧州 性善説に基づく未成年の受け入れ態勢が厳格化へ

ドットワールドへの寄稿です。

欧州連合(EU)域内への不法入境者が、2022年通年の速報値で前年比64%増の33万人に達しました。多くがシリアやアフガニスタンなど紛争地域からの難民です。

中東出身者を中心に年間120万人規模に上った2015年前後に比べれば依然として少ないものの、ウクライナから逃れてきた人々の受け入れですでに手一杯のEU諸国や非EU加盟国の英国にとって、難民の増加傾向は費用の面でも大きな圧力となっています。

こうした中、中東やアフリカ諸国からの18歳未満の難民の年齢推定の問題が顕在化していることは、日本ではあまり知られていません。

難民の中でも、子どもは成人に比べて特別な扱いや優遇を受けることができるため、年齢を偽って申告する成人が後を絶たないためです。

逆に、18歳未満の子どもが成人収容施設に送られ大人から虐待されたり、年齢を偽った大人が未成年用施設に潜り込んで子どもを虐待したりする悲劇も頻発しています。

こうした問題を防ぐために医学的な検査に基づく科学的な年齢推定法が進められているものの、往々にして対象者の心身に大きな負担を与える非人道的な選別作業になりがちで、人権侵害ではないかと問題視されているのです。

難民流入が再び増加しつつある欧州や英国がどう対処しているのか探ります。ぜひご一読ください。


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岩田太郎
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