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シーリンMMDの話

はじめに

昨日(2023/09/14)投稿したMMD動画にて行ったモデル改変を備忘録がてら、こだわったところをまとめました。
自己反省で使ってる所もありますがどうかお許しを…

可愛いシーリンをどうかよろしくお願いします。

用語にMMD専用のものと自分が勝手に呼んでいるものが含まれます。
MMDの知識がない方でも読めるような文を心掛けていますが、不足があればすみません。
また、今回は目を中心に「リアルと二次元らしさ」を取り入れた改変をしています。
知識と興味から出た独自論自己解釈が飛び交います。
へなちょこ偏食3D知識なので比較対象がmiHoYoゲーの配布モデルしかありません。ご了承ください。

趣味で得た知識と興味で推しに込めた愛(改変)を良ければご覧いただければと思います。

使用されている画像/GIFなどは、すべて使用/転載など禁止です。



クレジット(敬称略)

【モデル】by. miHoYo・神帝宇
・魔法少女西琳(以下、魔法少女)
・西琳日常服(以下、普段着)

【その他】
動画本編参照


制作裏話的な

先に言いましょう。長ったらしいのでこの「裏話的なもの」は読みたい方だけ読んでください!
何分、推しなもんで、書き始めたら止まらないのです。ご容赦を。

まず「魔法少女シリーズで推し(シーリン)が実装する」と聞いたら作るしかなかった衝動MMD動画な訳ですが、選曲は大体予想がつくであろう「魔法少女」の共通点から選びました。
他にも候補はありましたが、やっぱり「魔法少女」としているのだからこれを一番に作るべきだと思ったので作り始めました。

後に公式から公開された紹介ファイルにあるシーリンの情報や、今回のイベントストーリーでの彼女は、辛くも最終的には勇気を出して前を向くものでした。

【紹介ファイル①】https://twitter.com/houkai3rd/status/1697444165339025583?s=20
【紹介ファイル②】https://twitter.com/houkai3rd/status/1697806557352698108?s=20

ですが、当時の俺は「魔法少女とチョコレゐト」の歌詞にシーリンの心情を掛け合わせた時に、シーリンの「うまくいかない」「そうじゃない」という感情だったり、それ故の錯乱的狂気を出したちょっとダークなものを作りたいと思っていました。
思ってはいましたが、シーリン実装日に動画を出そうと決めてから、リップモーション(口パク)など作る余裕がなくて、demoで想定していた表情表現ができない結果になってしまいました。
口角の動作がないだけでもこんなに表情かわるもんなんだなぁ…と思い知りました……

本当はぐるぐる目とかベタ目も入れる予定があったり…
画像はその途中の残骸…

さらに、シーリンの八重歯の存在に気付いたのが既に動画編集に手を付けていたときだったので、動画本編では八重歯がありません……
二本目の投稿があるときはちゃんと八重歯あると思います。

そんなわけで裏話(という名の言い訳懺悔)終わり。
以降からちゃんとした備忘録がてらのこだわりまとめになります。


改変内容

今回シーリンのモデルに行った改変の内、こだわりをもって行ったのは

  • 「コッチミンナ」の追加

  • 瞳とハイライトの補正1(まばたき関連)

  • 瞳とハイライトの補正2(視点移動)

の3つです。

他にも材質分離やAL(発光)の追加などの改変を行いましたが、俺の制作するMMD動画では必ずやることで、特段こだわった箇所もないので今回は省略します。


「コッチミンナ」の追加

MMDで言う「コッチミンナ」とは簡単に言うとカメラ目線になってるように見せる?ものです。

瞳のパーツを奥に移動させることで実現しています。
普通にこのモーフを追加するだけだったら特段こだわりなどないのですが、今回は「瞳だけ移動させる」という点にこだわりがあるので記載しています。

多分一緒に奥に移動させた方が「どの角度から見ても問題ない」ものになるし、一般的なんでしょうけど、ハイライトを移動させない方がより立体感が出て、自分は好きなのでそうしています。(今後少しだけ移動させるかもしれない)
上のGIFでは途中、白目とハイライトが同化して消えてるように見えますが、自分が使っている「Ray-mmd」という物理ベースのシェーダーを使ってマテリアルを読み込めば、白目とハイライトの色の差ができるので大して気にならなくなります。
「ラッシャイナ(銀狼MMD)」でも「魔法少女とチョコレゐト(今回のMMD)」でもその理論でそうしています。

実際、ONにしただけでカメラ目線にさせることができるので、すぐこのモーフに頼ってしまってるところはある。
動画やアングルによって使うか使わないかは一応使い分けてます。


瞳とハイライトの補正1(まばたき関連)

続いて今回の改変の中で一番大きな改変です。そして一番こだわった箇所でもあります。
補正1では「まばたき」/「笑い」時の瞳とハイライトの追従の補正を行いました。(略してるけど「ウィンク」も含む)

「まばたき」及び「笑い」への追従は、動きの情報量と見た目を良くする為にします。(やろうと思ったのはただの興味)

実際に人間がまばたきをするとき、瞳は下ではなく上に動きますが、今回はLive2Dの知識を元に下に移動させています。
ハイライトも実際に人間がまばたきするときは動きませんが、こちらもLive2Dの知識を元に移動させています。
どちらも現実的には「ウソの動き」になるのですが、二次元ではその「ウソ」が「可愛い」になる動きがあったりするのでその理論を参考にしています。
(GIFではON/OFF表記だけどモーフなどで切り替えてる訳ではないので補正あり/なしの方が正しい)

仕組みはそれぞれ補正用の頂点モーフを作成してグループモーフで動作させています。(後述)

ただ、目を閉じる過程で瞳が下を向くので「コッチミンナ」との併用性は悪いです。
目を開け始めた1フレームからの視線が合わないので、「まばたき」/「笑い」を使用した「半開きの目」や「まぶたの開閉」などを表現するときに、折角「コッチミンナ」を使用しているのに視線が合わなくなります。
瞳自体はこちらを見るのですが、視線はカメラ側の下を見ているように見えてしまいます。

それでも動画本編では併用しています。途中、カメラアングルなどの関係で意図的にOFFにした箇所以外で視点が合わない瞬間があると思ったら、この併用のせいです。


【手順】
ウィンク用の動きも含めて左右でそれぞれ「ハイライトの上/下」と「瞳の下」の頂点モーフを作ります。
直接モーションに関係しないものなので、モーフ名は自分がわかれば何でもいいです。
シーリンの場合、「ハイライト_上」は「笑い」と「ウィンク」に、「ハイライト_下」は「まばたき」と「ウィンク2」に使用します。

移動範囲はほぼ手癖なのでわりと適当。大体で移動させています。
強いて言うなら、瞳の中心とハイライトが常に見えるように調節する
といった感じです…

ハイライトに関しては先述したように、実際は動かないので「ウソの動き」なのですが、現在見えている白目の範囲で常にハイライトが発生している、という感覚で動かしています。

日本語が難しい…でもそんな感じ。

以上補正用モーフを作成したら、次はそれを「まばたき」「笑い」「ウィンク」「ウィンク2」にそれぞれ反映させる作業です。

最近のモデルはほとんどそうなのですが、左右のウィンクのモーフをグループモーフでまとめて動かして「まばたき」と「笑い」の動きするようになっています。
なので「まばたき」と「笑い」は元からあるグループモーフに各補正を追加してまとめます。

各「ウィンク」はそれぞれのウィンクのモーフとそれに必要な各補正を複数選択してグループモーフでまとめています。
まとめたら一度TransformViewで確認して、値が大きすぎた時は影響度を変更して調節します。

画像では既にモーフ名の置き換えがされていましたが、MMDはモーションを読み込んだ時に、モーション制作時に設定したモーフ、ボーンと同じ名前のモーフ、ボーンに読み込ませるので、そのままだと同名重複でモーションを読み込んだ時にうまく動作しません。
かといって元からある方のウィンクを消してしまうとグループモーフが作れなくなってしまうので、元からある方のウィンクの名前を変更して対応します。(今回の場合は頭に★をつけた)


瞳とハイライトの補正2(視点移動)

補正2では視点移動の際のハイライトの追従具合の改変をしたものになります。
こちらも一般(元)の状態だと瞳と一緒に移動するのですが、今回は別途移動するようにします。
理由はハイライトは視点(瞳)を動かしても、動かないもしくは少ししか動かない、という理論からです。
多分人間が視点移動させたときもそう。

ですが、結果として「今後要検証」となり失敗なので本当に備忘録程度に手順のみ書きます。
なので「こだわり」をもった行動ではありましたが、どちらかというかは反省?です。

【手順】
・左目用と右目用でハイライト専用のボーンを別途作って自分の分かる名前にしておく。
・ハイライトの頂点をすべて選択して、ボーンウェイトのボーン番号を先程追加した専用ボーンのものにする。(右目のなら右目用に、左目のなら左目用に)
・追加ボーンの親を「頭」ボーンにする
親を「頭」にしておかないと頭が動いたときにハイライトだけ置いてかれる。
・「付与:回転+」を選択。
・付与親を「両目」ボーンにする。
これによって両目ボーンの回転軸が動いたときにそれに追従するようになる。
・TransformViewで確認しながら付与率を調節(今回は0.15)

失敗となった理由は「瞳とハイライトが貫通してしまう」からです。
Y軸の回転(左右)は問題ないのですが、X軸の回転(上下)になると貫通が発生してしまいます。
今のところは「小さい値(0.1~0.2)でコッチミンナモーフをONにする」ことで回避しています。
そうすることで瞳とハイライトとの間に距離ができるので貫通しなくなるからです。

今回は「コッチミンナモーフをONにせずともしたかった改変」なので失敗としました。
ボーンの知識がもう少し増えて解決策が見つかれば、改めて改変しますが、今の知識では「コッチミンナ」との併合で妥協が限界でした。


動画編集

以降はMMDから書き出しを終え、AviUtlにて編集を行った際のこだわりをまとめたものになります。
自己満再生リストもあるので比較を見たい方は良ければ…。

基本的にMMD内で色々フィルターエフェクトをかける、というよりかはAviUtlに持ってきてから色々かけるので、かなりはっきり色味が変わります。

本家様イラストのピンク調の色味を取り入れつつ、シーリンらしさを取り入れようと思い、少しだけ青が強いビビットピンクをベースにしています。
間にさらに細かいフィルターをはさんではいますが、それらの上にさらにビビットピンクの拡散値としきい値を上げて強さを下げたグローをかけています。

そしてグローの光の形状をクロス形状にしたこともこだわりです。
それによって単に「発光感」を出すのではなく、キラキラ感を出して「かわいさ」を追加しています。
(このクリップ天才かもしれないめちゃくちゃ可愛い)

字幕は基本的に本家様をリスペクトした配置等にしました。
部分的に歌詞の色が違う所は、ビビットカラー(本家様)+紫(シーリンイメージ)でこの色になりました。

「魔法少女とチョコレゐト」内の特徴的な、「サイズが違う文字」と「部分的に色が違う文字」という歌詞表示、これをするには少なくともAviUtlでは、部分的に文字の色を変えたい場合はオブジェクトを分ける必要があります。
なので白文字の箇所と紫文字の箇所とで分けたもの(空白で位置調整)をグループ制御でまとめて、そのグループ制御に文字サイズをランダムで変更させるアニメーションエフェクトや必要なエフェクトをかけることで再現しました。
とてつもなくややこしい。

このやり方では「っ」もサイズランダムエフェクトがかかって「つ」に見えてしまった箇所(画像参照)があったので、「っ」もオブジェクト分けるなりして「っ」は対象外になるようにすればよかったな、と投稿した後から思いました。
文字の色が違う場所や最初の文字、最後の文字など、一部分の文字の大きさの変化を寄せようとした結果、当時の俺は「っ」を犠牲にしました。

動画本編22秒辺りのウィンクの星はシーリンが「抱きしめて寝ている」という星の色と形を参照にしています。(公式紹介ファイル②参照)

また、裏話的な所で書いたこの曲の歌詞をシーリン自身と掛け合わせた時の心情変化みたいなのを表したくて色収差を所々に使いました。
シーリンの焦りとか錯乱みたいなのが表せていたらいいな…と思っております。


おわりに

初めてのこだわりまとめでしたがいかがでしたでしょうか。記事の終わらせ方がわからなすぎる。
初っ端から本文だけで5000字を超える文字数で申し訳ないですが、推しなので仕方ないですね。最後まで読んでくださった時点でありがとうございます。
今後、加筆修正など加わる可能性がありますが、お許しください。

次回は「ヒミツ」MMDのこだわりまとめを綴れたら良いなって思います。
「ヒミツ」は特にモデルの改変は行っていないので編集や構図などがメインになるかと思います。

それでは。