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2月10日、ヴァイマル共和国のヴァイル!HKグルーバー×スウェーデン室内管が引き立てる!

鬼才、HKグルーバーの指揮、スウェーデン室内管弦楽団の演奏で、ヴァイルの音楽劇『銀の湖』から序曲とソング(HKグルーバーが歌う!)に、普段、聴くことのない1番に、ヴァイルの交響曲といえば、の2番...
BIS/BISSA2579

ヴァイル(1900-50)が、ブゾーニ(1866-1924)に師事していた頃、1921年、20歳の作品、1番の交響曲(ベルリン交響曲)に、ナチスの政権獲得によりドイツを去ることになる1933年に上演された音楽劇『銀の湖』の序曲とソング、3曲、そして、ドイツを去る前に書き始め、1934年、パリで完成させた2番の交響曲... という3作品。ヴァイルのベルリン時代を俯瞰するチョイス、なかなか興味深く、時代背景を思えば、感慨深い。

さて、2番はよく聴くけれど、1番の交響曲って、どんなだろう?ずっと思っていたものだから、興味津々... で、その音楽、単一楽章で20分弱という、習作っぽさもある体裁ながら、後のヴァイルの海千山千とは一線を画し、ブゾーニ仕込みの手堅さと若いからこその音楽に対する真面目さが確かな聴き応えを生んでいて... いや、真面目さが、新鮮!

の前に取り上げられる、ヴァイマル共和国の寵児、本領発揮の音楽劇、『銀の湖』から序曲とソングが最高!ヴァイルと言えば、これですよ!なノリの良さ!チープさ!キャッチーさ!で、例の如くHKグルーバーが歌います。胡散臭いオッサンが、キレッキレッに歌い上げて、ヴァイル・ワールドを炸裂!この痛快さたるや!もっと聴きたい...

そして、2番の交響曲... 気鋭のスウェーデン室内管ならではの"キレ"と、室内ならではの無駄の無さが、普段、気付かない(?)、作曲家、ヴァイルの力量を克明に捉える!それをHKグルーバーの指揮が息衝かせる!息衝いて、思いの外、表情に富み、時代の匂い漂い出し... そうして引き立つ、ヴァイマル共和国のヴァイル!

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