1月1日、お正月、福袋の中を覗いてみたら、とんでもない大宇宙が広がっていた!ウォード+南ネーデルランド・フィルの新体制が楽しみ過ぎる...
イギリスの俊英、ダンカン・ウォード率いる、南ネーデルランド・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、ミヨーのバレエ『世界の創造』、ケクランの「星降る天穹に向かって」、エルガーのエニグマ変奏曲など...
FUGA LIBERA/FUG803
キリスト教が説く天地創造をアフリカ人の視点で捉えたら?という大胆な切り口と、ジャズ、盛り盛りで繰り広げる、ミヨーのバレエ『世界の創造』(1923)、少年時代の星空への憧れを音楽にした、ケクランのオーケストラのための夜想曲「星降る天穹に向かって」(1923-33)、ラヴィ・シャンカルにインスパイアされてのウォードの自作、「煙」(2010)、そして、エルガーの内輪ネタから織り成される、エニグマ変奏曲(1899)…
何だか福袋感もある、ワチャワチャ盛りだくさんなオーケストラによる4作品なのだけれど、マクロコスモス(世界の創造+宇宙+ラーガ)とミクロコスモス(エニグマ)が響き合い、実は、壮大な世界が展開される!いや、4作品、それぞれに描き出される宇宙がひとつに結ばれて、思い掛けない広がりが生まれてしまう!この大宇宙!一見、ワチャワチャにして、そこには、ウォードの秀逸なキュレイションが介在し、魅了される。
で、ウォード+南ネーデルランド・フィルです。いや、なかなかに聴かせます。まず、ウォードの指揮が引き出す、思いの外、鮮やかな世界!色彩が踊り出すような感覚があって、おもしろい!というウォードに応える南ネーデルランド・フィル... 前任、リス仕込みの結構な押し出しの強さ、効いていて、オーケストラの醍醐味、しっかりと楽しませてくれる。いや、彼らのこれからが楽しみ!