音野里たより(80) 〜野菜よ自立せよ〜
台風10号のおかげでちょっとだけ涼しくなりました。
畑にいても以前ほどつらくない。
夕方は涼しい風が吹いてきたりします。
日暮れが早くなってきました。
季節は着実に進んでいます。
それでもやっぱり暑いものは暑い!
日中の畑は汗まみれ、
土もあっという間に乾いてしまった。
また水やりに追われる日々です。
この夏はさんざんだった。
小松菜、ナス、ピーマンなどの苗は虫と日照りにやられ、
オクラ、ダイズなどはアナグマにほじくられ、
サツマイモ、サトイモ、キュウリなどはイノシシに食われまくり。
かろうじて残っているのがマクワウリ。
不思議なことに今年は豊作だ。
しかもケモノに食われていない!
虫には食われてるけど生き延びてる。
もうひとつ不思議なのが、今日の写真のバターナッツカボチャ。
はて?こんなの植えた覚えないんだけど〜
めちゃデカい!ケモノも見たことないので手を出さないのかな。
どうやって食うのかな。
ふつうのカボチャもいくつか成長してるが、
なかなか結実しない。
花はけっこう咲いてるのに?
どうやら栄養不足などで雌花が少なく雄花ばっかりらしい。
また、ハチが減っているので受粉が進まないらしい。
そんなときは、雄花を取って人工授粉しましょう、とのこと。
はて?
そこまでしてやる必要があるのかな。
ボクが目指してるのは自然農。
できるだけ人間の関与は減らしたいのだ。
畑の本読んでると、収穫を上げるためにいろんなテクニックが書いてある。
余分な芽は落とすとか、最初の実は小さいうちに落とすとか…
ボクはそういうのはやりたくない。
自分でどうにかしろよ、と苗たちに言いたい。
本当は水やりも支柱立てもしたくない。
初めから人間の世話を当てにして生まれてくるなんておかしいだろう。
いや、そういう種に人間が育て上げてきたのだけどね、分かってますよ。
家畜と同じ、できるだけ人間に都合のいいように変えられてきたのだ。
今さらひとりで生きろと言われてもね〜
それはおっしゃる通りなんですけどね〜
ボクの理想はできるだけ独り立ちしていただきたいのです。
肥料もない、草ぼーぼーで虫だらけの中で、
それでもなんとか頑張って生き抜いていく。
そういう野菜を育てたい。
ちっちゃくてもいい、たくましく育ってほしい!
ここの畑で生き延びてタネをつけてくれたら、それをまた蒔いて、
何年もくり返すうちに、だんだん淘汰されていって、
ここの畑に合った野菜が作られていくのではないか、と淡い期待を持ってます。
音野里ブランド野菜がつくれたらいいなあ。