19/11/23 松本山雅FC vs 横浜F・マリノス
今回のテーマは
「U字工事と預言者出現」
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目次
1.スタメン
2.山雅の狙い
3.U字工事と預言者出現
4.軌道修正 -魁反町塾 男塾名物 油風呂-
5.マリノスのこの日の鉄則
6.したたかな3番の人
7.ハッピーバースデイ!!
8.シッパイダーマン??
9. 反町監督の反撃
10.君とイズマデモ
11.ボールホジの意味
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1.スタメン
ホーム山雅は前節鳥栖戦から変更。
怪我の中美に代わり阪野、RWBに田中隼磨(以降3番の人)、RCHはパウリーニョに代わり岩上。
マリノスは変わりないが、エジガルはまだコンディションが万全で無くベンチ外。逆に渡辺皓太がベンチに復帰。
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2.山雅の狙い
後半戦、上位陣からも勝ち点を取り調子を取り戻してきた山雅は3-3-2-2。
守備事になると5-3-2にセットされる。
引いたブロックの時はまず相手のゾーン1に対し2トップは相手CBから中央ルートになるボランチを監視。外に誘導し2トップが横から圧力掛けながら、3CHがスライドし中央を締めながら更に外に誘導。堅く中央封鎖する。
前からハメていく方向もあるが今日のマリノスに対してキックオフ直後以外はある程度引いて5-3-2のブロックを敷いた。
サイドに誘導しボールを奪うと
1.シンプルに2トップに当てる
または
2.そのままショートパスを繋ぎWBが高い位置を取りサイドからクロス。
CHがシャドー化し攻撃参加。
というショートカウンターがベース。
しかし、その守備の狙いがまさかの開始2分に崩れ落ちる。
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3.U字工事
なんといつもわざとらしく最後まで引っ張る今回のテーマがここで早速登場!!!
山雅の堅い中央封鎖に対しマリノスは外回りの所謂「U字」ルートで攻める事となった。
開始2分、2トップ脇で受けた松原から仲川へ。
山雅の狙い通りである。
しかし、反町監督の予想を超える男「モンスターテル」が登場!!
マルコスの動きに藤田が釣られ一瞬空いた3バックの前のスペースに横から侵入。左足でゴール。
前節に続き規格外のゴールである。。
ただ横への動きと人を飛び越す動きに対して受け渡しが曖昧かつCHが最終ラインに吸収され易い山雅の弱点を突いた。マルコス、仲川、エリキ含めた全体の動きによる得点でもあった事も忘れてはいけない。
「U字」ルートで相手を「KO」
↓
U字KO字
(最近無理矢理過ぎて苦しくなってきましたw)
そしてサ◯ダイのプレビューでテルがいなかった理由。
https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=66985
(今現在は修正されています。)
コメントで多数「速すぎて見えない」頂きましたが、まさか預言が的中するとは。。
殆ど何でもは◯すサ◯ダイ。
今回はありがとうございます。
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4.軌道修正 -魁反町塾 男塾名物 油風呂-
札幌戦に続く開始早々の先制点。
似てる様で実は全然似てない。
札幌はある種ミスからの失点ではあったが山雅は自分達の狙い通りの外誘導の守備をしたにも関わらず失点してしまった。
反町監督はモンスターテルの規格外さに驚いたかもしれない。
早速、軌道修正に入る。
2トップの左脇で松原がボールを受けるとLCHの杉本が松原にプレスにいき、横にスライドし藤田が喜田に対応しながらマルコスも監視。
岩上もそのまま横にスライド。
松原に杉本がプレスにいく事で仲川へのパスルートを遮断する意図があったのだろう。
開始直後から3CHにとっては守備に於いて運動量が増すなかなかヘビーなタスクを課せられたと言える。
まさに「魁反町塾 男塾名物 油風呂」スパルタである。。(20代の皆さん分かりませんね、すいません。しかも誇張し過ぎ。)
ただそこまでしてでも簡単に仲川にボールを出させたくなかったのだろう。
相手の守備プランを変えさせる男、仲川恐るべし!!
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5.マリノスのこの日の鉄則
このレビューで相手チームのマリノス対策に対する我がチームの素晴らしい流動性とスピードを毎回書いてきた。
しかし全部流動してたらバラバラになってしまう。
必ず根本的に変えない芯があっての流動性である。
この日の90分通しての鉄則は
「山雅の2トップ間に必ず喜田か扇原の1人が立つ。」
であった。
前節鳥栖戦を見て、山雅の2トップはCBからボランチのルートを監視する意識がとにかく強いと感じた。
ボランチが二枚の場合、2トップはそこを意識しながらサイドにボールが出ると横から限定しに圧力を掛けにいった。
鳥栖の最終ラインはこのプレスにかなり窮屈そうな印象を感じた。
ただボランチを一枚にした場合、2トップはボランチ2枚よりも収縮する為、サイドに出る時間が掛かり時間の余裕が生まれていた。
且つ、ボランチ一枚にした場合もう一人のボランチを違うポジションに使える利点も生まれる。
この日マリノスはこの鉄則を変えず、他の場所で流動性を作っていた様に感じた。
これにより2トップの距離が収縮し、脇から侵入するマリノスの選手に対してトップの選手は制限掛けれずCHがほぼ対応しながら自陣奥にも戻る。
守備に翻弄され、カウンター時にCHは前にいく仕事が出来なかった。
これにマリノスの即時奪回が加わり、特に前半に於いて2トップを孤立させ山雅の攻めを「シンプルに2トップに当てる」だけにしたのは大きかったと感じた。
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6.したたかな3番の人
右サイドの仲川に対し左サイドのマテウスにとっては難しい試合となった。
マテウスの魅力は前を向き利き足の左でボールを持って、時には強引とも言える突破やクロス。
この日3番の人はスタートからマテウスにしっかりと体を付けて前を向かせなかった。マテウスは後ろ向きかつ左足でボールを受けるが窮屈かつ選択肢も狭まり、左サイドの停滞に繋がった。ベテランらしい非常に老練な守備をしていた。グヌヌΣ(-᷅_-᷄๑)
3番の人がマテウスにぴったり付くとCBとのチャンネルが空くのだが、そこは橋内がカバーすると共に3バックの利点を活かした。
しかしこれでマテウスの評価を簡単に下げてはいけない。
相手が4バックになると、スタートからマテウスにピッタリは付けない。チャンネルを空けてしまう危険大だからだ。
マテウスは前を向ける様になると一気に変わるだろう。
残りの川崎、FC東京戦で彼が必要な時が必ず出てくると思っている。
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7.ハッピーバースデイ!!
この試合の前日11/22日は遠藤渓太の22歳の誕生日。おめでとうー!!
そんなケイタが66分、マテウスに代わりに出場。
出場して早速ティーラトンからのパスを裏抜け。オフサイドになったが、いきなりマテウスとの違いを見せる。
3番の人は裏を意識せざる得なくなり、間も空ける必要が出てくる。
更に利き足が右のケイタは内に侵入する動き。
橋内と3番の人の間に立ち、空いた左大外に扇原が入るなどいつもの連携に加え、体のキレも良かった。
75分にはカットインしてシュートなど積極性も見せた。
今日のケイタの出来は本当に素晴らしく停滞していたマリノスの左サイドの攻撃を活性化させた。(今日は誰からもいじられませんよ(´∀`*)
今日は正直もっと早くマテウスと交代して良かった気もする。
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8.シッパイダーマン??
この試合の雑プレで自分は
「万全ならエジガルをCFに推したい。」
と書いた。
対人に強く中央に構えて深さを取れ、最終ラインを押し下げライン間を広げれる。
水本が入り更に対人に強く強固になった3CBの山雅には打ってつけだと感じたからだ。
ただエジガルは万全で無く、今まで通りエリキ。
ゴールパフォーマンスで間違えてスパイダーマンやってしまうお茶目でムードメーカーのエリキ。千田先生もスパイダーマンに(笑)
ただこの日のエリキに対し、DAZN解説の岩政氏が何回も
「味方選手のパスに対して反応が遅い。」
と述べていた。
中央近辺を3人で堅く閉ざされスペースが無く、判断に迷いがあったのかもしれない。
いつもの様にエリキが下がって、マルコスがトップに入ってもマルコスにとって難しい状況になる。
今日のエリキにとっても難しい試合となった。
今日はシッパイダーマンだっかもしれない。
ただこれで彼が加入してから鰻登りに上がっていく評価が変わるものではない。
反町監督が点を取りに修正し、最終ラインにスペースが出来だすと
63分 パギ→仲川→エリキ→扇原ポスト
86分 大津→エリキ
苦しかった前半でも
25分 松原→仲川→松原→エリキ
隙を見て決定機に関わっていた。
逆に次節、ラインを高く前から来るだろう川崎にエリキは活きるだろうと思う。
次節に期待!!
よくサッカーの試合後に個人採点がある。
ダメだった時ほど目立ち
「あの選手はもうダメだ」と言われがちになる。
サッカーはチームスポーツである。
簡単に個人評価に持ち込むのでは無く全体を見る必要があると常々思っている。
結果を出してる選手、応援しているチームなら尚更だろう。
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9. 反町監督の反撃
内容を試合に戻す。
後半、反町監督は最終ラインを高くし、60分辺りからティーラトンに3番の人、マテウスに橋内が対応。仲川のマークに専念していた高橋も前に出てくる様になり両WBが高い位置を取る様になる。
マリノスの前線からのプレスが弱くなってくると藤田から両ワイド&前線にボールを供給する場面も出てきた。
77分 パウリーニョIN 藤田OUT
4-4-2に変わりマリノスの最終ラインから積極的に前ハメして点を取りに行く。
その中で際だったのはデュエル、空中戦でのマリノスの選手の奮闘。
SofaScoreによると
・デュエル勝利数
山雅 - 33回(36%)
マリノス - 59回(64%)
・空中戦勝利数
山雅 - 9回
マリノス - 15回
頑張ったねー☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
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10.君とイズマデモ
個人的に気になったのは66分に阪野に代わり出場したイズマ。
謎のベールに包まれていたイズマがいよいよ登場。。
攻撃で強さと速さを見せ畠中が苦戦する場面もあり存在感を見せた。
4-4-2に変更してから連動して前から圧力を掛けたいとこだが、イズマだけ畠中に単独で先走ってプレスにいく場面が目立った。
これにより畠中はティーラトンや喜田に難無くパス出来た事は試合最後のボール保持の安定に繋がり、マリノスとしては救われる結果になったと感じた。
反町監督にとって残り2試合、攻撃に可能性を感じたイズマではあったがどのポイントで使うか?どの様に使うか?悩ましいとこだろう。
なかなか加山雄三
「君とイズマデモ〜♫」の様にはいかない気がする。
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11.ボールホジの意味
この試合、山雅の堅固な中央封鎖に苦しみU字ポゼッションしながら追加点も取れなかった。
56分山雅CKから阪野のシュートを畠中がクリアのスーパープレイ。
これが無かったらこの試合どうなってたか分からなかった。
ただマリノスはいつも通り攻撃的な姿勢を貫き攻め続けた。
ボール保持率78%
山雅を守備で走らせた。
岩上 祐三-12.9km 飯田 真輝-12.1km
3番の人-12.0km 水本 裕貴-11.4km
杉本 太郎-11.2km 橋内 優也-10.8km
藤田 息吹-10.6km 永井 龍-10.5km
山雅に殆どチャンスを作らせなかった。
シュート数 4本(枠内シュート3本)
永井 0本
阪野 1本(枠内1本)
岩上 1本(枠内1本)
杉本 0本
藤田 0本
高橋 0本
3番の人 0本
CHが上がってシャドー化になる力を奪った事は大きい。
山雅の攻撃のバリエーションの少なさにも助けられたが、マリノスの「攻撃は最大の防御」を見せれた試合にもなった。
ナベコウタが戻り大津も含め頼もしい選手がベンチに揃い、交代3人を使える事になったのも試合終盤のガス欠を考えると大きい。
反省も多いけどリーグ戦にはこういう試合も大切だし、こういった試合に勝つ事にまた成長がある。(偉そう)
「ボール保持に強くなれ〜 この攻撃に意味がある〜」
そして今節終わり首位に立った。
残り2節は等々力での川崎戦とFC 東京戦と苦手&難敵揃い。
今からが正念場。。
最後まで僕らは応援するのみ。
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