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緊急事態のはずの世界は、溺れかけの私を救ってくれた①

新型コロナ対策で、私の職場もシフト勤務になっている。

常々、毎日8時間労働の9時間拘束なんて人間らしくないと思っている私にとって、会社の指示で週に何日も休めるというのは朗報だった。

新型コロナが流行するまで、本当に時間に余裕のない毎日だった。
寝つきが悪いせいか、毎朝起きられずバタバタする自分。
少し遅い始業なのにそこそこ混んでる電車。
会社の賑やかさやいろんなにおい、不機嫌な人々に神経がやられ、クタクタになって帰って晩ご飯を作る…。

夫は朝が早く、19時半から22時までの間にすべての家事をしなければいけない。そして、繁忙期の私の帰宅は連日21~22時。子どももいないのに一息つく暇もなく、もう仕事辞めようか、キャパオーバーだな、と思っていた。

それが、この数ヶ月で世界は一変した。
言い方は悪いかもしれないけれど、これまでなくなってほしかったものが、この騒動でほとんどなくなった。

時差出勤で、朝寝ていられるようになった。電車が快適。
休みが増えると、家事が負担にならないうえ効率よく食事を作れるようになった。苦手だったスーパーや飲食店での人との距離感が遠くなった。

会社は人と電話が減ってとにかく静かになった。いろんなにおい(タバコ、コロン、柔軟剤など)を感じなくなった。ついでに、女が80人もいるのにトイレが2個しかなくていつも並んでたのもなくなった。

私は人が多い場所がとにかく苦手で、それなのにこんな人口密度の高い職場に長年いるせいか自律神経失調症ぎみでもある。挙げればキリがないほど、withコロナが与えた環境それ自体は、望んでいた生活そのものだった。

Twitterで、これまで学校や会社に行かなければならない人生のほうが緊急事態だった、というのがバズっていたけれど本当にそのとおり。この世界は生きづらくてたまらなかったし、毎日、外へ出ることに気合いが必要だった。


当たり前だけど、コロナがいいなんて訳ではない。
夫が過去喘息持ちだったのもあって、私はしばらく仕事を休むことに決めた。当の本人はエッセンシャルワーカーというやつで休めなかったけれど、少しでもリスクを減らしたかった。私の会社も稼働していたので、自主的な無給での休職。

平気で5日くらい家にいられた。自粛のつらさが分からない。どこかへ行って感染を広げたというニュースを見ては、何故人はこうもじっとしていられないのかと不思議に思った。引きこもり4日目くらいになると人間として歩きたくはなるけど、どこかへ出掛けたいと思うことは一度もなかった。

あぁ、私はこれまでなんて合わない生き方をしてきたんだろう。10年ぐらい前から分かりきっていることなのに、それでも再認識せざるを得なかった。

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#日記 #生きづらさ #自律神経失調症 #緊急事態宣言 #仕事辞めたい #家が好き