ライドカメンズ『Daze and Night』イベント覚書
ライドカメンズ『Daze and Night』イベントの覚書です。
※話の流れ、セリフなどネタバレ部分があります。
※文章は変更及び削除することがあります。
※間違えている部分があれば教えてください。
〇イベント『Daze and Night』
今回のイベントストーリーで、イベントガシャカード、イベント報酬カード、全てのストーリーがひとつの物語を構成しているところに群像劇のような魅力を感じ、すっかり惚れこんでしまった。イベントはあと1日?2日?だが、できれば多くの人にストーリーを解放して読んでほしいと思い、急いでこの文章を書くことにした。下手でもなんでも思ったことは記録しておかないと消えてしまうので。
〇イベントストーリー『熱帯夜の誘惑』
今回はスラムデイズとウィズダムシンクスのクラス越境イベントである。クラスのメンバー全員に水着衣装と専用エピソードが用意されている豪華さだ。
目玉である星4の海羽静流と皇紀、星3浄と星2颯はガシャで入手できる。星2ルーイ、星2宗雲、星3ランス天堂はイベント報酬である。
以下、イベントストーリーと各カードのエピソードを時間軸でまとめた。
並べてみると、今回の調査エピソード及びサポートエピソードが全てイベントストーリーと直接関わっていることが分かる。
〇ライダー視点の会話の選択肢
前回の宇宙イベント『SearchForTheSTARS』の才悟や慈玄のイベントカードでも見られたが、今回は一人を除くスラムデイズとウィズダムシンクス全員に、ライダー視点での会話の選択肢が出る。私はこれが大好きだ。それぞれの一人称小説を読んでいるような気持ちになれる。特に今回はイベントストーリーを主軸として、それぞれのエピソードで彼らの動きや関係性がストーリーを彩るように語られているので、仕掛けとして凝っていると思う。初めに群像劇と称したのはこのためだ。
(私は他のソシャゲをあまり知らないので、どのくらい一般的な仕掛けなのかは分からない。よくあるものなのかもしれないが、私にとっては初めての体験だった。)
ただ、これら全てを網羅し味わうためには星4含めて全部を揃えなければならず、正直厳しい。私は偶然引くことができたが、運によって情報量に差が出てしまうのはガシャのあるジャンルの難しいところだ。
〇主軸は静流
今回の目玉は静流と皇紀だが、今回のイベントストーリーと照らし合わせると、静流の調査エピソードはイベントストーリーと同じ流れで進んでいることが分かる。
イベントストーリーは《前日譚(プロローグ)》《メインライブ及び出張営業前》《メインライブ終了後》《アンコールライブ》《出張営業終了後》の流れで進む。
静流の調査エピソード『俺の選んだ場所』は、ライブハウスでのプロローグから営業終了までの流れを踏まえつつ《後日談》まで設けられ、エンディングの分岐では登場キャラクターも変化する(REDはランス、YELLOWは浄)。逆に皇紀の調査エピソードは出張営業前の短い時間のみの出来事だ。このことから、今回のイベントの主軸は静流ではないかと推測できる。
〇スラムデイズとウィズダムシンクスの役割
イベントストーリーの中で静流は皇紀に
「過去を知るのは怖いけど、俺が俺であるためには知るべきだ…知りたいって俺は思ってる。別にウィズダムシンクスのポリシーを否定する気はなくてさ、単純に、向いてる方向が違うかなって思ったんだ。」
と語る。
過去を探求し、自分のルーツを辿ることで仮面ライダーである自分と向き合い、事件の解決に向かうのがスラムデイズの役割なのかもしれない。
そうなると、ウィズダムシンクスは逆だ。過去は不要。真実を解き明かすために前に進む。香水イベント『ラストノートは記憶の香り』のイベントストーリー『Missing scent』でも、颯は被害者を救うよりも、元凶であるピアスを倒すことを優先していた。それがウィズダムシンクスというクラスの考え方であり、役割なのだろう。
(余談だが、スラムデイズが「過去を探求し自由を手に入れる」、ウィズダムシンクスが「未来を拓き真実を手に入れる」役割ならば、タワーエンブレムの役割は「現在の均衡を支配で保つ」なのではないかと睨んでいる。)
↑こちら『SHOW MY CARDS』イベントで颯が「今」を大切にしているというセリフがあるため、「未来」ではない様子。
〇颯とウィズダムシンクス
もう一人の星4である皇紀は、二期生だったことが判明し、静流とのぎくしゃくが解消する以外に大きく変化はない。皇紀が変わらなかったからこそ、今回二期生たちはまた関係を取り戻すことができたわけだが。
その代わり、大きな変化を見せたのが颯だ。皇紀の調査エピソード『夏の夜の思い出』内で、颯はいつもより張り切って出張営業の準備をし、営業前に皆で思い出作りをしたいと強くアピールする。そして実際にREDのエンディングでは皆で花火を、YELLOWのエンディングではプールを楽しむ(?)。
また、静流のサポートエピソード『二人の距離』では、静流に対し今まで棘のある接し方をしてきたことをあっさり謝罪する。更に颯の調査エピソード『最高の夏にしよう!』は《後日談》の話であるが、拗ねる同期のQをプールに誘い「Qにも夏の思い出を作ってあげたかった」と語る(GREENエンディング)。
一連のエピソードで、颯がウィズダムシンクスのメンバーとの思い出作りに強くこだわっていたことが分かる。飽きやすい颯がここまでのこだわりを見せるのは大きな変化ではないだろうか。本来、過去を必要としない人間はわざわざ思い出を作ることに固執しない。思い出は過去を振り返るためのものだからだ。
颯は思い出が欲しいのではなく、思い出のある自分が欲しいのではないか。『トゥルーエンド・ウィズ・アス』では過去を知らないままでいいように見えた颯は、本当に心の底から納得していたのだろうか。
そうなると、颯の向いている方向はウィズダムシンクスの向きとは違ってしまうのだが。
〇浄の謎
初めの方で「今回は一人を除くスラムデイズとウィズダムシンクス全員のライダーに会話の選択肢が出る」と書いたが、それが無い唯一のライダーが浄である。浄の調査エピソード『夏の夜のドレスコード』で、浄は出張営業用の皆の夏の衣装を選びにデパートへ行き、そこで偶然エージェントとレオンに会う。そこに出てくるのはエージェントの選択肢のみだ。
偶然かもしれないが、今回他のライダーたち全員のセリフに選択肢がある中で、浄だけそれが無いというのは少々不気味に感じられる。
〇イベント限定リンクスキルの謎
私はイベント限定のリンクスキルが大好きだ。今回のイベントは登場人物が多く、リンクスキルが発動する組み合わせがやたら多い。
だが、今回のイベント内で会話はあるのにリンクスキルがない組み合わせもある。ランスと宗雲、静流と颯、静流と浄、颯と皇紀などだ。
ただ、今回のイベントはそもそも登場する人数が多く、関係性としてはピックアップされなかった、技術的に難しかったなどで省かれた組み合わせがあったとしても、まあ納得はいく。
しかし、そうなってくると気になるのは、今回のイベントで一切関わりが無いのにリンクスキルだけが存在する組み合わせだ。ルーイと颯、ランスと浄がそれにあたる。
偶然なのだろうか?しかし、偶然にしてはあまりに示唆的な組み合わせではないか。
ルーイと颯はモチーフライダー元が同作品であり、浅からぬ因縁の二人だ。また、ランスは過去に人為的に別な人格を生み出された人物であり、浄はどこかで研究員をしていた人物だ。この辺の人間関係については今のところ全く示されていないが、この先どこかで出てくる可能性がないとは言い切れないだろう。
〇あとがき
長々と書いてきたが、全て私の勝手な解釈と感想でしかない文章だ。
それでもこうしてまとめなければと思ってしまうくらいに、『Daze and Night』イベントの構成に感動してしまった。
まだストーリーを読めていない方はぜひ期間内に解放だけでもしてほしい。私と構成の話をしてほしい。切実。
なお『ラストノートは記憶の香り』のイベントストーリーの『Missing scent』も刺さる部分が色々あったのでいつかまとめたいと考えている。こちらは残念ながら星4颯を引けなかったので、できる範囲でになるが…