インクスタンドで作った「私だけの色」

インクスタンド by カキモリで「私だけの色」を作ってきました。

私の職場では、作業記録に各々異なる色のペンを使用する習慣があります。
職場に用意されている4色ボールペンを使うこともできるが、他のスタッフとの兼ね合いで日によって異なる色になってしまいます。
私はとてもうっかり者なので、間違えて他のスタッフの色を使ってしまわぬよう、毎日同じ色を使えたら良いな、と思っていました。

市販のカラーボールペンを買い求めるも、同じ色を別のスタッフが使っていることが判明し、新たな色を求めて文房具売り場を(嬉々として)彷徨うこと数回。

ボールペンの色の種類には限りがあると感じ、セーラーインク工房(100色インク)で見つけた色を入れた万年筆を使うも、インク補充後数日経つと色合いが濃くなってしまうことや、水滴でインクが滲んでしまうことが許せませんでした。

そこで経年変化や水に強いインクが無いかと探していたところ、顔料インクを調合しオリジナルインクを作成できるインクスタンドを見つけたのです。

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インクスタンドでは、あらかじめ用意されている17種類のインクを調合し、新しい色を生み出すことができます。
道具をお借りして自分で調合するサービスもありますが、今回はスタッフさんに調合していただく「withスタッフ」を利用しました。

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私が持参した色見本。上はインク瓶から出したての色で、下は万年筆の中で2週間ほど寝かせた色。
私が欲しいのは、この少しくすんだピンクなのです。

スタッフさんが目の前で1滴ずつインクを調合してくださいます。
赤を2滴。黄色を1滴。そして紫を1滴?
私には紫を含んでいるようには見えないので意外です。
そこに薄め液をたくさん入れてガラス棒でグルグル。薬を調合する魔女のようで素敵!
そうしてできた色が一番左。これはこれで良い色なのですが、茶色に近い印象です。

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リテイクを重ねるごとに、欲しい色に近づいているのが伝わるでしょうか。
ピンクを2滴。黄色を1滴。紫を1滴。それに薄め液を追加して…完成!

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左は既成品の「Soda Glass」。中央は薄め液。
そして右が私の色!

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インクのレシピも同梱してくださいます。このレシピで再オーダーできるシステム。

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書き心地ですが、染料インクよりも詰まりやすいようで、太めのペン先の方がインクの出が滑らかです。
愛用しているLAMYの場合、EFですと時々インクが掠れてしまいますが、Fなら大丈夫。
乾くまでに時間はかかりますが、乾くと濡らしても滲みません。
意外だったのは、トモエリバーのように薄い紙でも裏うつりしないこと。

こうして使用感、色ともに大満足なインクが完成したのでした。

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