見出し画像

言葉にできるような経験がしたい。挑戦した先にあったもの。

就職活動が迫る大学3年生の夏休みに参画した大人の島体験。彼女が島で暮らし、見つけたものとは?

島根県の離島、隠岐島前地域で大人の島留学・島体験に参画した皆さんの来島前・来島後、そしてこれからについてお届けする「私、島で働く。」

来島のきっかけから島での仕事・暮らし、自分自身の変化など
1人1人のストーリーをお届けしています

R6年度大人の島体験7‐9月生として西ノ島に来島。

西ノ島町役場の健康福祉課と教育課で働いていた岡本磨由子さんにお話を伺いました。

岡本磨由子さん
取材当時20歳 京都府出身

言葉にできるような経験を探して

朝井リョウさんという小説家の方が書いたエッセイに朝井リョウさんの大学生時代のことがたくさん書かれていて、「こんなに書けることがあるの凄いな」って思って。
面白い経験とか言葉にできるような経験をしたことがなかったので、大学を卒業するまでに自分もエッセイが書けるくらいのネタを探してみようかなと思って島に行きました。

スリランカでの出会い

新しい環境に飛び込んで見たくて、島に行く前はスリランカで2週間、道を作るボランティアに参加していました。コンクリートを捏ねて、セメントを作って流し込んで。ご飯とかも手で食べるし、トイレも紙もない。お風呂は外で上に蛇口がついているだけみたいな(笑)もちろん不便だったけど、それもひっくるめて全部楽しかったです。

島体験を知ったのも、スリランカで出会った友達が海士町で島体験をしていたみたいで。その友達が「今までで見た景色の中で隠岐の景色が1番綺麗だった」と言っていて。一応就活生ではあるから悩んだけど、行かないで後悔するくらいなら行ってみようと思って。

自分らしく柔軟に いろんな人といろんな場所で


自然とか田舎とかが好きで、そういう場所で暮らすことに憧れはあったけど、明確に「これがしたい」というものがなかったから、島を決めるときはすごく悩みました。地元では子ども食堂のボランティアをしていたので、子どもと関わるお仕事や、いろんな世代の人と関わるお仕事には興味があって。それで紹介していただいたのが子育て支援センター、子育てサロン、学童、ココロン(フリースクール)でのお仕事です。自分らしく柔軟に、いろんな場所で楽しんで働けるお仕事でした。

出会って数か月の世代も異なる人と、たわいない話ができるのがすごく楽しかったです。人のあたたかさとか、元気とか笑いをたくさん貰って、いろんな人に支えられて生きてるなと実感しました。世代は違えどみんな同じ温度感で接してくれて、温かく輪に入れてくれるから、お友達みたいな感覚で嬉しかったです。

ここではいい意味で、ライフとワークの間に明確な線が自分の中になくて。今までは「仕事は生活のためのもの」だと思っていたから、そんなことないんだなと思いました。仕事も精神的に充実したものだったら、自ずと「生活の一部」になると気づきました。

これから就職して普通に働くと思うけど、働く条件だけじゃなくて、それ以上に「自分がやりたいこと」「やりがい」みたいなものを大事にして探したいなと思います。探すことで自分の生活もより豊かになるんだろうなって。

「自分と向き合う」ということ

島に来てから研修で「自分と向き合うこと」を言われてきて、今まで全然してこなかったから、「自分ってどんなんやろう」ってずっと考えてきたけど、自分は周りの人に恵まれてることに気づいて。

島の人はもちろん、本土から会いに来てくれる友達とか、頻繁に連絡をくれる家族とか、おばあちゃんとか。自分の周りには自分のことを大切に思ってくれる人がたくさんいるから、その人たちが自分のことを思ってくれていること以上にその人たちのことを大切にできたら、それが私にとって「自分と向き合うこと」だと思いました。

伝えたい時に 伝えたい人に 伝えたい言葉を

「言語化」も言われて、最初は「自分のことを言語化しないと」って力が入りすぎていたけど、途中から「言語化できなくても全然いいやん」って思いました。
誰も自分のことを知らない環境に身を置いて生活していたら、無理に変わろうとしなくても必然的に変わるべき部分は変わっていくし、伝えたい時に、伝えたい人に、伝えたい言葉を届けることができたらそれでいいやって。
周りの人への感謝の気持ちとか、そういうのを言葉にしたいなって思います。言語化っていうけど、自分がしたい言語化はそこやなって。

日記に今月の目標を書いていたけど、今になってはその目標に囚われすぎてたなと思います。この3か月間が楽しすぎて「幸せやな」って思える瞬間で満ちていたから、目標とか計画は立てすぎなくても、そういう時間が過ごせたこと、そういう時間を過ごす選択肢を自分が取れたこと、それ自体が正解だなって。
イベントとか交流会とか、それももちろん楽しかったけど、なんでもない日に島留学生にご飯招待してもらったり、家の前でのんびり釣りしたり、夜に散歩して星を観に行ったり、その場の思い付きで海に行ったり。帰った時に思い出すのは、そういうかけがえのない日常なのかなと思います。

正しい選択であろうとなかろうと、得られるものは絶対にある。


これからも「これしたい、あれしたい」という気持ちを常に持ち続けている人でありたいです。そんな気持ちについていける「行動力」や、それに伴う「自信」とか「勇気」はもちろん必要だから、経験を積んでそれらを持ち合わせていたいなと思います。
あと「こどもごころ」を忘れたくないです。小さい時、わくわくしていたこととか、楽しかったこととか、そういう気持ちを忘れない大人でいたいです。

明確な目的を持ってこの場所に来たわけではないから、3か月間やっていけるのか不安だったけど、行動してしまえば、それが正しい選択であろうとなかろうと、得られるものは絶対にあるから、とにかく動かないとダメだなと思いました。これから先も、たくさんやりたいことを見つけて、たくさん挑戦していきたいです。


(R6年度大人の島留学生:中島)


LINKS


▼現役大人の島留学生の本音が聞ける、オンラインイベント開催!

▼大人の島留学・島体験を詳しく知りたい方はこちら!

▼まずは一度、島に行ってみたい方はこちら!

▼R6年度【3ヶ月島体験生】のご応募はこちらから🙌

▼R7年度大人の島留学、募集中✨

▼最新情報は、公式Instagramをチェックです👀



いいなと思ったら応援しよう!