第8回「いちいちボケる関西出身のママ友が面倒くさい」
Q 関西出身のママ友が、会話の中でいちいちボケます。「今日天気いいね」と言えば、「通天閣まで見えるんちゃう?」(私無言)「今ツッコむとこやん!」……といった調子。忙しいときは話が長引いて困るんです。会話をスムーズに終わらせるには、どうしたらいいの?(埼玉県・36歳・パート)
A そのママ友に「いちいちボケなくていいから」と言うわけにもいきません。関西出身の彼女にとって、会話にボケを挟み込むのはカラダの奥まで染み込んでいる習慣であり、せずにはいられない一種の強迫観念です。
もちろん、ボケにも面白いボケとそうでもないボケがありますが、そこは問題ではありません。本人としては、とにかくボケを繰り出すことで、関西出身者としての義務を果たした自分に安堵するのです。「今、ツッコムとこやん!」というのも、お約束のフレーズ。本気で非難されているわけではありません。
あなたとしては、面倒くさいだけでなく、習慣の違いへの戸惑いが怒りにつながっている節もありそうです。上手にツッコめない自分へのイラ立ちもあるかも。相手は「ボケずにいられない生き物」だと思って、あたたかく見守ってあげましょう。ナイスなツッコみなんて必要はありません。ボケた時点で相手は満足しているので、「今日も絶好調ね」などと言っておけば十分です。
アインシュタインが言うように、ひとりひとりの常識なんてしょせん偏りがあるもの。違いにカリカリしても仕方ありません。きっと自分の常識だって、人から見れば妙なところはいっぱいあるでしょう。そんな謙虚な前提に立ちつつ相手の常識を尊重し、それぞれの違いを楽しむのが、偏っている同士がうまく付き合っていくための必須条件です。