【どっちでもいいのだ!】 その42「すっかり年老いた田舎の親 尊敬している 好きになれない」
一度しかない人生。眉間にシワを寄せているヒマがあったら、笑ジワを作りながら暮らしたい。「どっちでもいいのだ」精神で、毎日をゆるゆると生きてみませんか? ※「東京スポーツ」で2017~2018年に連載(全44回)
夏の休暇を使って泊りがけで帰省。親は今のところ元気で暮らしている。いっしょに墓参りに行ったり親戚に顔を出したりしながら、久しぶりにたくさん話をした。背中を丸めて歩く後ろ姿を見て、「ずいぶん歳を取ったなあ……」としみじみ思った午後6時。
この時期は、親子のつながりというものについて、あらためて考えさせられます。親に対する感情は、人それぞれ。大好きであり心から尊敬できるとしたら、それはたいへんけっこうなことです。
しかし、いろんな親がいるし、親子だから相性が合うとは限りません。「好きになれない」「尊敬できない」というケースもあるでしょう。そんな自分に深い罪悪感を覚えるものの、かといって簡単に縁を切るわけにはいかないのが、親子関係の厄介なところ。
親を好きになれないことに悩んでいるあなたは、いつもの魔法の呪文を呟いて、手強いわだかまりを吹き飛ばしましょう。
「どっちでもいいのだ!」
どうしても好きになれない親には、そういう親にしかできない役割があります。好きになれないなりにやさしく接したり、ちょうどいい距離の取り方を探ったり、それでも感謝の気持ちを抱いたりなど、人として大切で貴重な勉強をさせてくれるはず。困った言動を反面教師にしたり、自分の中にもある似た部分を反省したりしてもかまいません。
ああ、親とはつくづくありがたいものです。いつか必ず来る別れの日まで、せいいっぱい親孝行しましょう。
応用編 親が昔から、出来のいい兄を自分よりかわいがっている
単なる思い過ごしの可能性もありますが、そうじゃないケースもあるでしょう。兄のほうをよりかわいがって、より頼りにしていたとしても、あなたに愛情がないという話ではないはず。「重視されない立場」だからこそわかることも、たくさんあります。
「どっちでもいいのだ!」と叫んで、自分の人生を力強く歩んでいきましょう。